古くから中国の文化を受け継いでいるベトナムでは、今も昔もお正月は旧暦で祝うのが習慣となっています。しかし、ここ数年ベトナムの習慣も若者を中心にモダンに考えられるようになってきており、「新暦のお正月も盛大に祝おう」と、日本と同じ新暦の年末年始もお祭り騒ぎをはじめるようになってきました。
新暦も旧暦のお正月も1月から2月の期間中に開催されるので、この期間の旅行者はベトナムの伝統イベントに触れることができます。しかし、いいことばかりではありません。そこで、今回は2019年度1月2月のベトナム旅行者が知っておくべき現地情報をお届けいたします。
2019年は2月5日が旧正月!
昔の暦で数える旧正月。2019年は2月5日が元旦となります。前日の4日が大晦日ですね。旧正月の日程は毎年変わります。規則性があるのでネットで調べることもできますが、実際現地のお正月期間はベトナム政府が毎年独自に定めて公表するので、現地旅行会社に聞かなければ分かりません。ちなみに2019年度は2月2日~10日の9日間を旧正月期間に定めています。
ホテル&移動チケットは12月中に購入を!
1月の年末年始は日本⇔ベトナム行きの航空券やホテルの予約が非常に混雑します。日本人の年末年始旅行者は年々増えていますし、この時期はベトナムに駐在している日本人が一斉に一時帰国しますので、帰りも込み合います。
また、旧正月は国内がベトナム人旅行者及び帰省者で大混雑します。国内航空券、バス、鉄道ともに予約が殺到する上、旅行者向けのホテルは通常の2~5倍に宿泊料が跳ね上がることもざら。毎年政府が過度な値上げをしているホテルには警告をしていますが、まったくおさまる様子はありません。いずれも早いうちに予約しておくのがベストでしょう。
混雑する場所にはスリが多発!
新暦、旧暦ともにこの期間はベトナムの要所となるエリアで大混雑となります。旅行者が行く観光スポットも含まれていて、その内のいくつかではスリが多発する事態に。下記には特に注意すべきエリアを記載しておきます。
スリの多発エリア
ホーチミン
・ベンタイン市場とその周辺
・チョロン
・グエンフエ通りのフラワーロード
ハノイ
・旧市街
・ナイトマーケット(旧市街内)
ダナン
・ミーケービーチ
・ホイアン旧市街(特に夜)
新暦と旧暦の過ごし方の違い
上述した通り、ベトナムのお正月は旧暦がメインとなり、新暦はどちらかというと若者向けのお祭り。花火が上がり、ビアクラブが夜通し盛り上がり、公園にはカップルが出没......、そんなイベントとなります。ですので、お店は閉店してもせいぜい1日程度。旅行者は普段通りの観光ができるはずです。
2019年の旧正月は例年よりも少し早い2月の上旬。ハノイやダナンはまだ寒さが残るので、厚手の上着を持参するようにしましょう。ホーチミンは常夏なので、夏服でかまいません。期間中は役所や国営及び自治体が運営する博物館、美術館はすべて閉館しますので、営業状況は現地の旅行者に訪ねてみるといいでしょう。ただし、近年はショッピングセンターをはじめ、旅行者向けの観光地、雑貨店、スパ、レストランなどは元旦でも営業をしているところも多くなってきました。
新旧お正月中のベトナム旅行は損?得?
「ベトナムのお正月期間中はお店もやっていないし、旅行者は蚊帳の外。この期間は外しての旅行がおすすめ」と言われてきました。しかし、これももう昔のことになりつつあります。いまでは旅行者が見学して楽しい伝統文化の祭典など、お正月にしか見ることができないイベントも多々催されているので、旅行者も絶対に満足することができるはずです。ちなみに筆者のおすすめは、毎年旧正月の時期にフラワーロードで開催されるアオザイ祭り。美しいアオザイ美女が伝統舞踊を繰り広げてくれます。