海外旅行が決まったら、「薬」をどうするかは悩ましい問題です。基本的な常備薬は持っていくに越したことはないのかもしれませんが、極力荷物を減らしたい方や、どこまで薬を用意しておけばいいのか検討がつかないという方もいるでしょう。そこで、今回はベトナム現地の「薬」事情、及び日本から持ち込むべきものと、現地で調達するべきものをご紹介します。
日本から持ち込むべき薬とは
まず、日本から持ってきた方がいい薬をご紹介します。まず言えるのは、「総合風邪薬」です。人気どころでいえばパブロンですね。タイプは錠剤や粉など種類はありますが、こちらはお好みで。なぜ風邪薬を日本から持ってきた方がいいかというと、
① ベトナム産の風邪薬は非常に飲みにくい
② 外国産は副作用が強力
だからです。
ベトナム産や外国産の風邪薬は非常に強力なため、効果は抜群ですが、その分吐き気、眩暈、眠気が恐ろしいほどやってきます。滞在中に寒気や熱気味といった症状が現れたら、その多くは冷房の効きすぎる寝室で寝てしまっていたり、屋外と屋内の温度差によるものがほとんどです。日本のパブロンでも飲めばすぐに治るでしょう。
また、ムヒのような虫刺されの痒み止めに効くものも必ず持参しましょう。ベトナムでは虫よけスプレーは簡単に手に入れることができますが、かゆみ止めは実はありません。日本でも一昔前に流行ったタイガーパームがハッカ作用があり使われていますが、虫刺されに効果があるかは不明です。
ベトナムで買った方がいい薬
一方、ベトナムでかかった病気ならベトナムの薬が最も効果が期待できる、ということも言えます。中でもおすすめなのが、「腹痛、下痢」といった症状。おそらく一番かかるリスクのある症状かと思いますが、この場合は日本の通常の薬では効かない場合もあり、正露丸のような強力な薬が必要となります。ベトナムのどこの薬局でも売っている「Berberal」と「Loperamid」を買っていくといいでしょう。効果覿面です。
また、「Fugacar」と呼ばれる虫下しの薬も飲んでおくといいかもしれません。ベトナムの野菜などに付着した寄生虫を殺してくれる錠剤タイプの飲み薬で、すべての旅程を終えて帰国する間際に飲みましょう。
薬局に行こう
ベトナムで薬を買う場合は、このような小規模の薬局で買うことになります。店内に入ると正面にカウンターがありますので、自分で選ぶのではなく買いたい薬をスタッフに伝えて購入します。薬の名前が分かっていればそれを伝えればいいですし、分からなければ、現在の症状を伝えます。
ベトナムでは外国産がほとんど~薬事情
ベトナムにはまだ大手の医療メーカーが少なく、良質とされる薬はすべて外国産となっています。薬は輸入品となるので値段は相場より高く、また現地人からすると通常の健康保険がきかない、といったデメリットもあるようです。日本人にとっても、欧米人仕様の薬を飲むわけですから、通常よりも効き目は強くでてしまうはず。副作用には注意したいところです。ただし、近年はベトナム産の製薬会社も徐々に増えてきて、Sanofi Vietnamは大手製薬会社。鎮痛剤のPanadolを販売しています。
もし現地で薬を買いたい場合
どうしても現地の薬局で薬を買わなくてはならない場合は、欲しい薬を英語でメモして、それを薬局に渡すといいでしょう。もし調べることができなければ、ホテルのスタッフにいまの症状を伝えて、紙に書いてもらうか、代わりに買ってきてもらうこともできます。薬に厄介にならないのが一番ですが、旅の道中何があるかわかりません。しっかりとベトナムの薬事情を把握しておきましょう。