チャウドックはベトナム南部、メコンデルタ地方の町の一つです。メコンデルタ地方はカントーを中央都市として、12の省に分かれている大きな地方都市です。昔から自然の恵みを享受した特産物や風景が人気で、外国人の間ではバックパッカーや一人旅行者から支持を得ています。アンザン省のチャウドックは、その中でも高い人気を誇る小さな町。
今回はそんな魅惑な町チャウドックの1日観光モデルコースを考えてみました。
前夜はサム山でナイトマーケット
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チャウドックはホーチミンから6時間から7時間ほどかかるため、朝から行動するのであれば前泊する必要があります。例えばホーチミンをお昼頃出て、夜の19時から21時頃にチャウドックに到着するようにしましょう。そうすれば、その足でサム山のナイトマーケットと夜のバーチュアスー廟を楽しむことができます。そして、次の日は朝から観光にでかけて、日暮れ前にホーチミンへ帰るバスに乗るといいでしょう。
[local, 153]8時~:町の中心部を散策
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チャウドックの町の中心部は、チャウドック市場がある周辺。半径1kmにも満たないこの周辺が町でもっとも栄えているエリアとなります。ツアーバスのバスターミナルやチケットオフィスもあるので、最初に時刻を確認がてらチケットを購入しておくと安心できます。
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チャウドックはホーチミンやその他のエリアと比べると、まだまだ下町風情が残る町並みです。冷房の効いたカフェは1軒2軒くらいしかありませんし、お洒落なレストランはほぼ皆無。基本は食堂で食べることになるので、心配な方は星付きのホテルに宿泊して、ホテル内に併設しているレストランで食事をとるのがいいでしょう。
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チャウドック市場へ向かう道中はバクダン通りやチラン通りを歩くといいでしょう。食堂や日用雑貨店が所狭しと並んでいます。また、歩いていると独特の発酵臭が鼻をつくようになります。これはマムカーという魚を発酵した調味料を売る店から漂ってくる匂い。
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チャウドックはマムカーの特産地として有名で、そのマムカーを出汁に使ったブンマムやラウマムといった料理が郷土料理です。他のエリアでも食べることはできますが、なぜかベトナム人はチャウドック=マムカーが特産と認識しているようです。お土産に持って帰るには不向きですが、是非マムカーを使った料理を現地で食べていってください。
12時~:チャウドック市場
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チャウドック市場は巨大な屋内市場。市場周辺にもテント張った露天商が数百と並んで品物を売っています。市場内は野菜、果物、肉類、魚類、そしてマムカーが入り乱れているので、正直かなりきつい匂い。嫌な人はマスクをすると効果的です。また、旅行者向けのお土産雑貨を扱う店も多少ありますが、それほど目新しいものはないので、ホーチミンで調達するのがいいでしょう。
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食品はすべて量り売りがベトナムの基本。これは市場でもスーパーでも同じです。ベトナム人の朝は早く早朝の6時7時には多くの人々で市場はにぎわっていて、昼頃になると人通りは一気に少なくなります。チャウドックはメコン川の大河に寄り添うようにできた町で、昔からメコン川で獲れる豊富な魚介が生活の重要な柱でした。市場内では魚介を扱う店が多く、また日本では見たことがない魚もあるので、一度のぞいてみるといいでしょう。
[local, 122]14時~:小舟に乗って対岸へ。チャム族と交流
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チャウドック市場傍のメコン川沿いを走るチャンフンダオ通りから、小舟に乗って対岸へ行くことができます。船主は旅行者向けに個人事業をしている人がほとんどですし、外国人も多いので、英語に自信がない方でも手慣れた対応をしてくれるので問題ありません。小舟に揺られること30分ほどでメコン川の対岸まで行くことができます。
対岸へ行った先は、少数民族のチャム族の村となります。高床式住居で暮らすチャム族は全員がイスラム教を信仰しているため、女性は肌を露出しないよう独特のスカーフを頭に巻いています。奥へ行けばモスクを見学することもできます。また、ここでは彼らの民芸品を買うことができます。一つ一つ機織り機で作った貴重な雑貨品となるので、一つ二つ記念に買っていってみてはいかがでしょうか。
[local, 88]宿泊は「ヌイサンロッジ」がおすすめ
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チャウドックには日本人が満足できる清潔なホテルはそれほど多くはなく、市街地とサム山合わせても片手で数えるほど。その中で一押しのホテルがサム山の麓にある「ヌイサンロッジ」です。カンボジアの国境まで見渡せる田園風景や屋外プールなど、ホテルライフも楽しむことができます。
[local, 100]チャウドックからホーチミンへ帰る際の注意点
チャウドックからホーチミンまではバスでおよそ6時間から7時間。途中休憩はありますが、かなりの距離があります。バスは寝台とシートタイプがありますが、安いからといってシートにしないように。6時間以上座り続けるのはかなり大変です。寝台であれば、身長170cmくらいまでなら足を伸ばすことができます。また、最初に説明しましたが、バスのチケットは観光散策に出る前に買っておくと安心できます。
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