フィールジャパンとは、日本の文化や観光情報を伝えるベトナム語雑誌「キララ」が中心となって開催する日越の友好イベントの一つ。近年はこのようなイベントが多くなってきて、在住者としても嬉しく思うこの頃です。特にフィールジャパンは日本各地の観光エリアを紹介するブースが多数設けられているので、旅行会社にとっても日本をPRできるいいチャンスとなっているようです。

今回は「Feel Japan2017」の様子をお届けしたいと思います。

アクセス

モダンな建物内部

Feel Japan（以下フィールジャパン）が開催されるのは、今年も例年と同じく「ジェムセンター」。1区の中心にあり、聖母マリア教会からタクシーで5分ほど。動植物公園を徒歩で北上しても行くことができます。このジェムセンターはイベントや会議などを開催する建物で、内部にはお洒落なカフェやレストランも入っています。本日はフィールジャパンの初日とあって警備員やスタッフも大勢いて慌ただしくしています。

ベトナムで大人気キャラクター登場！

日本人が思っている以上にアニメは知られている

フィールジャパンの会場入口に行くと、突然等身大アニメキャラクターが。皆さんご存知の通り、名探偵コナンからコナン少年。そしてゲゲゲの鬼太郎からは鬼太郎が来てくれていました！並べば無料で二人と写真撮影をすることが可能。ゲゲゲの鬼太郎は知られていませんが、名探偵コナンはアジアでは広く知られている大人気アニメです。ベトナムでも一番人気のアニメといえばドラえもん、クレヨンしんちゃん、そして名探偵コナンが現在の三本柱（次いでナルト）。

今年も大盛り上がりのフィールジャパン2017！

会場内

フィールジャパンの会場は広いワンフロア。奥に大スクリーンとステージが設置されていて、ここで定時になるとイベントが開催されます。それ以外では50以上あるブースを見て回って日本文化を知ることができます。

九州地方が力を入れているよう

こちらが各観光エリアの紹介ブース。全国主要観光エリアのブースがあり、筆者の都市（横浜）もありました。東京や北海道、大阪に愛知といった外国人に知名度が高いエリアはもちろんのこと、今回は九州地方も多くあり、福岡、大分、鹿児島の他、沖縄も参戦していました。それぞれ約1名は日本人スタッフが常駐していて、珍しいのか彼らと一緒に写真を撮るベトナム人の方々も多くいました。

こういったイベントにはANAが積極的に顔を出している印象

近年は日本とベトナムがそれぞれイン＆アウトバウンドに力を入れていて、現地旅行会社同士が提携を組んで積極的に観光誘致をしているのがうかがえます。ベトナムに来る日本人旅行者も、日本に訪れるベトナム人旅行者も年々増加傾向にはあるのですが、ベトナム人にとって日本はまだまだ敷居が高い国。日本人がヨーロッパ旅行するのと同じくらいの費用がかかるほか、滞在するにあたって必要なビザの取得が困難なことから、基本は団体ツアーに参加することとなります。日本に住んでいる日本人の方はあまりピンと来ないかもしれませんね。某芸人さんがアメリカの滞在ビザ取得が困難でずっと日本にいるのはご存知かと思いますが、それは日本も同様。発展途上国に暮らす外国人にとって、日本滞在のビザの取得は非常に困難なのです。

おいしい日本料理を紹介するブースも

やはり代表は寿司

日本料理を紹介しているブースでは、実際購入することも可能。ブース傍には広く飲食スペースが設けられています。着物や法被を着たベトナム人スタッフが料理の説明をしてくれると、なんだか嬉しくなりますね。ちなみに写真上のこちらはちよだ鮨さん。最近ホーチミンに初店舗を出されたことで注目されています。筆者にとってちよだ鮨さんはデリバリー寿司の印象が強いですが、ここでは高級日本料理店として進出しています。

日本と変わらぬ味を届けてくれるのは非常にありがたい

ちよだ鮨さんで買ったお寿司。日本円で350円くらいです。ベトナム人にとってはもちろん高級（筆者にとっても......）。近年は日本の寿司がベトナム人の間で大ブームとなっていて、すでに外国食のパイオニアとしてベトナム人に支持されています。屋台寿司なるものも好評ですが、やはり新鮮なネタをいつだって提供してくれるのは御覧のような日系寿司店に他なりません。ベトナム人だけでなくベトナム在住日本人にとっても貴重な存在です。

日越友好の鍵は「ドラえもん」

お馴染みのキャラクターが集結

今回の目玉はドラえもん。日本では誰もが知っているアニメですが、実はベトナムでも知らない人はいないほど知名度があります。ベトナムでは邦画はほとんど上映しておりませんが、ドラえもんだけは別。子供から大人まで楽しんで鑑賞している様子は、見ていてなんだか微笑ましいものがあります。

マイクを持っている美女は実はかなりの有名歌手

日本からはドラえもんのほかハローキティ、そして忍者や花魁といった日本の伝統やサブカルチャーのイベントが多々催されました。一方ベトナムからはベトナムポップアーティストが場を盛り上げてくれます。ベトナムの芸能界はまだ未熟なので、誰もが知っているテレビの有名人が、このようなイベントの場に顔を出してくれたりします。