今回紹介するのは、かつて国王が暮らしていた「ロイヤルインデペンデンスガーデン」とその周辺。比較的町の中心に位置することから、外国人旅行客の姿も多く、その一方で現地のカンボジア人にとっては休日の昼下がりに子供とくる憩いの広場。現地の生活風景も見られるのどかな光景が広がり、カンボジアらしい時間を満喫することができます。
今回は「ロイヤルインデペンデンスガーデン」の周辺をご紹介します。
アクセス
場所はシェムリアップ市街地の中心から少し北上したところ。周辺は4つ星5つ星のラグジュアリーホテルが近く、日本人旅行者の姿も多く見かけます。また、ただパブストリートやオールドマーケットから徒歩では困難なので、トゥクトゥクで行くのば無難。観光散策の所要時間は30分もあれば十分なので、トゥクトゥクドライバーには散策中待ってもらい、往復で料金交渉するのがいいでしょう。
また、アンコール遺跡の周遊をツアーではなく個人でと考えているのであれば、市街地に帰る道中に寄ってもらうようにお願いするのも有効。
メインは王宮ではなく広場
「ロイヤルインデペンデンスガーデン」と名前にある通り、ここにはかつてのカンボジア国王が暮らしていた王宮があります。現在は普段は誰も住んでいなく、警備員と管理人、清掃員がいる程度ですが、お正月などの休暇で歴代国王が現在も別荘代わりに使用することもあるそうです。
観光スポットとして人気なのは、実はこの建物ではなく、建物周辺の広場と寺院。建物内部は入ることができませんので、外から見るだけとなります。
由緒正しき寺院「ワット・プレアオンチュイ」
この周辺で旅行者おすすめのスポットが2つ。1つは広場の散歩。そしてもう1つがこちらのワット・プレアオンチュイと呼ばれるお寺。お寺自体はとても小さいですが、由緒正しき寺院で、シェムリアップ市内に住むカンボジア人は誰もが知っています。近隣に住む住民が足しげく通うお寺でもあり、また観光名所としても紹介されているので、外国人も多く集まっています。
カンボジア人の素朴な休日の一コマを
お寺の周辺は非常に広い面積を持つ広場となっています。一面芝生が広がっていて、毎週末には子供を連れたファミリーや友達同士で来るピクニック客で賑わいます。シートを敷いて家から持ってきたお弁当を広げる。日本でも一昔前まではどこでも見られた光景ですが、現在はこのような広場は減ってきてしまいましたね。カンボジアではまだまだあちらこちらに広場がありますが、ここロイヤルインデペンデンスガーデンは市街地では最も規模が大きいため、彼らにとっては一番の定番どころのようです。
芝生の広がる広場には、御覧のような屋台が並ぶ短い通り道があります。毎日自転車やバイクで屋台を引いて、ここで商売をするそうです。行商人の姿も同じくらい見かけ、簡単なお菓子から飲料を売ってくれます。外国人だから多少ぼったくられるのかなと思いきや、意外や良心的な値段。カンボジア人の豊かな心を持つ国民性が見え隠れします。
売っているものは、やはり南国果実が多い様子。バナナやドラゴンフルーツもありますし、パイナップルは一個丸ごとで1~2ドル。安いですね。飲み物は飲んだことがないものをあえて選んでみるのもいいですが、東南アジアのジュースはいずれも甘いので注意も必要。ごくごく飲みたいと思ってお茶を買ったはいいものの、お茶にもたくさんの砂糖が入っていることもあります。砂糖なしはノンシュガーと表記されています。
上空を見上げる人が集まる
広場の一角には、背の高い木々立ちエリアがあり、そこには多くの外国人が上空を見上げています。カメラを持って写真を撮っている人も多くいるようですが......。
実はこの周辺はコウモリの棲み処。木々の枝にはびっしりとコウモリがとまっています。コウモリは夜行性なので、活発に飛び回るのは夕方以降となりますが、昼間でもこうして木の葉に隠れて休んでいる様子を見ることができます。
<DATA>
名称:ロイヤルインデペンデンスガーデン周辺( Royal Crusade of Independence Garden)
アクセス:パブストリーやオールドマーケットからトゥクトゥクで北上すること5分程度