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ホーチミンで屋台フードを食べつくす!「ストリートフードマーケット」

ベトナム旅行では、伝統料理やシーフード、各地域の郷土料理など、多種多様に姿を変えるベトナム料理を堪能するのも楽しみの一つですね。その中で、旅行者なら漏れなく楽しんで欲しいのが「屋台飯」。ベトナムでは都心であっても屋台はまだまだ現役です。しかし、旅行者が集まる1区のドンコイエリアやベンタイン市場周辺エリアは、規制されていてなかなか屋台を発見できません。

そこで今回おすすめしたいのが、「ストリートフードマーケット」と呼ばれるグルメエリア。1区画に数十の屋台が軒を連ねていて、好きな料理を指さしチョイスするだけで屋台料理を余すことなく食べることができます。

アクセス

IMG_9699.jpg客層は9割型外国人旅行者

ストリートフードマーケットの場所は「トゥーコアフアン(Thu Khoa Huan)通り」。ベンタイン市場の裏手を縦に通る道で、東西を走るレタントン通りとリートゥーチョン通りとを繋ぐ道です。その通りの一角にストリートフードマーケットがあります。

トゥーコアフアン通りを含むこの周辺は一方通行が多いので、市民劇場や他のエリアからタクシーで行く際は、ベンタイン市場で降ろしてもらうようにしましょう。

一大屋台街を探索!

IMG_2663.jpg屋台の数は50近くある

屋台は50近く、いやもっとあるかもしれません。敷地面積はそれほど広くはないのですが、隙間なく並ぶ屋台の数に旅行者は圧倒されることでしょう。こちらの屋台はベンタイン市場近くという立地柄、9割型客層は外国人。ですので、屋台メニューも外国人に分かるようにサンプルが置かれてあったり、すべて英語表記されていたりと、旅行者にとって非常に便利です。

IMG_9700.jpg店はよく変わる。売れる店売れない店が分かれているのかもしれない

屋台すべてが屋台飯でもありませんし、すべての店がベトナム料理専門店というわけでもありません。屋台料理はもちろんのこと、南部名物や沿岸地域の名物、郷土料理、生春巻きやフォーなど定番料理などなど、ここを歩けばすべての料理を食べることができるくらい種類は豊富です。

また、ベトナム料理にとらわれないのも魅力の一つ。ソフトクリームにハンバーガー、ホットドッグなど多国籍料理からファストーフードまで扱う店も溢れています。日本人はベトナムに来たからベトナム料理を、と考えている方が多いですが、欧米人はその時の気分次第で好きなものを食べる傾向が強いことも挙げられますね。

IMG_2656.jpgベトナムの伝統を感じる

お店によっては、御覧のようなベトナムの伝統を再現した屋台もあります。天秤棒にざるを載せて、そこに料理をのせて売り歩く行商。そして、大きな七輪で作っているのはバインコッ(Banh Khot)と呼ばれる沿岸地域の名物料理です。南部ではブンタウやニャチャンが名物とされています。

ベトナム戦争が終わってまだ間もないころは、電気やガスも普及していませんでしたので、七輪は家庭に欠かせません。現在でも魚や肉を焼くときは七輪を使う家庭や店が多いです。

IMG_9715.jpgじっくりと時間をかけて焼いているからジューシー

鉄棒で串刺しにして炭火でじっくりと時間をかけて焼くのがベトナムでのスタイル。肉は鶏、アヒル、鳩が一般的ですね。日本ではあまりアヒル肉を食べる機会はなく、中華料理店に行ったときくらいだと思います。ベトナムではこのように屋台でも気軽に買えるメジャーな食材ですので、名物だと思って押さえておきましょう。

ちなみに、鳩はベトナムでも平和の象徴ですが、それと同時に貴重な食材でもあります。鳩肉は女性も好物で、また居酒屋ではお酒のおつまみとしても食べられます。ただし、アヒルや鶏と比べて食べるところが少ない上に骨も多いので、おすすめはやはりアヒルです。

屋台料理を満腹になるまで食べる!

IMG_9704.jpg夜は毎日満席でにぎわう

テーブル席は入口傍と最奥部。最奥部は階段を上がった2階でも食べることが可能。屋台街を見下ろすことができます。テーブルはフードコートのように長方形の長テーブルのみで、夜のピーク時は肩がぶつかるほど満席になりますし、向かいに他の客も座ってきます。これもベトナムでは普通です。ベトナム人はぎゅうぎゅう詰めになりながら食べるのが楽しいみたいです。

IMG_2665.jpg肉のようなかまぼこのような不思議な食感

複数の屋台で料理を指さしチョイス。すぐにできるものはその場で代金と引き換えに受け取ることができますし、時間が多少かかるものは、代金を払って席に戻ったら、ほどなくして店員が運んできてくれます。1品は6万~10万ドン前後。屋台料理にしては高いですが、外国人向けのスポットなので仕方ないのかなと思います。

ただし、料理はどれもそこら辺の屋台で食べるよりも凝っていますし、味にはずれはありません。複数人で来るのであれば、みんなでちょっとずつ分け合えば、それだけ多くの種類を楽しむことができますね。

IMG_2667.jpg雰囲気もさることながら、単なる皿飯とは味が一味違う

こちらは皿飯と呼ばれる食堂料理。本来であれば骨付きの豚肉ロースですが、この屋台では濃厚ダレに漬けこまれたスペアリブという豪華な色どり。油ネギと一緒に食べればご飯も進みます。

また、どの料理も小皿に注がれたヌクマムがありますが、これは使っても使わなくても問題ありません。少し辛いので、苦手な方は使わなくても十分おいしいですし、「現地人を倣って」という人は、ヌクマムは惣菜や肉、白飯に垂らして食べると、味にアクセントがついて美味です。

ナイトマーケットも併せて楽しもう

毎夜ベンタイン市場周りで開催されるナイトマーケットは、ストリートフードマーケットの目と鼻の先。ここで食事をとったのち、ナイトマーケットに繰り出してお土産選びをするのもいいでしょう。また、ナイトマーケットにも多数の屋台が出ますので、両方楽しむのも素敵な一夜になりそうですね。

<DATA>

名称:ストリートフードマーケット(Street Food Market)
住所:26-28-30 Thu Khoa Huan St. Dist.1. Ho Chi Minh
営業時間:7:00~22:00

[local, 81]

著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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