フーコック島の海水浴場といえば、北西部にある「オンランビーチ」、ユーンドン市中心の石山殿傍のビーチ、南東部の「サオビーチ」が有名。
今回紹介する「ケムビーチ(Kem Beach)」は、現地人やベトナム人観光客には知られていますが、外国人旅行客にはまだ知られていないローカルビーチ。旅行会社やガイドブックでも、ケムビーチを紹介しているところはありません。
今回は海水浴もシーフードグルメもおすすめできる、ケムビーチを紹介します。
アクセス
ケムビーチはフーコック島南東部。実はサオビーチのすぐ近くになります。同じ大通り沿いを南下するだけなので、道自体は簡単。
ただし、こちらもまたサオビーチのように道幅狭い道を曲がるのですが、看板がない(もしくは見落としがち)なので、サオビーチ周辺まで来たら、現地の人に道を尋ねるのがいいでしょう。
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ケムビーチの玄関口には、写真上のような小屋がいくつかあり、そこで早朝に水揚げされた魚介の売買がされています。
こちらは現地に住む人や、周辺でお店を営んでいる人が仕入れるため。
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筆者が行ったときは、すでにお昼過ぎでしたので、魚介はほとんど売り切れていました。小魚は発酵させてヌクマムの原料にもなりますし、身は小ぶりですが、網で焼いて食べることもできます。
実は、旅行者もここで魚介を買うことができます。買った魚類は近くのお店に持っていけば有料で調理してくれます。
外国人は寄り付かない美しいローカルビーチ。「ケムビーチ」
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サオビーチと比べると、いささか殺風景です。ジェットスキーやカヤックのような、海水浴客を楽しませてくれるものはありませんし、水着や浮き輪などを売る海の家も見当たりません。
ケムビーチの透明度はサオビーチと同様に高く、かなり沖の方まで行っても海水は透き通っています。
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しかし、頻繁に小さな漁船が海を往来しているため、ここで泳ぐのは少し注意を払わなければなりません。そのためか、サオビーチと比べて泳いでいる人は少な目。
ローカルビーチでは、砂浜に屋台も立つ
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砂浜を歩いていると、屋台を発見。フランクフルトや魚のすり身を揚げたものなどを売っていました。さらに進んでいくと、トウモロコシを網焼きで売っている屋台や、砂浜に座り込んでカニを売っているおばちゃんも。
カニは小ぶりですが、1キロ1000円程度と安く、こちらも近くのお店に持っていけば調理してくれます。
激安シーフードを食べ尽くそう!
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砂浜の傍には、御覧のような日陰小屋がいくつもあります。これらはすべてシーフードを食べられるお店です。メニューはどこもそう変わりありませんので、空いている席に座ってかまいません(一部カニやエビ専門店もあります)。
客層は100%ベトナム人。やはり外国人にはまだ認知されていない様子です。席に座ると従業員がメニューを持ってきてくれます。最初はドリンクを頼んで乾杯しましょう。
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こちらは魚のマリネ。アジやサバをビネガーとオリーブオイルで野菜と一緒に混ぜて、上に砕いたピーナッツを散らしたサラダです。お値段は100円。ピリ辛ですが、かなりおいしくいただけました。
ホーチミンやハノイといった都会のシーフードレストランでも食べられる料理ではありますが、値段は5倍程度します。
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南シナ海で獲れた魚をシンプルに網で焼いたもの。こちらも一つ150円~200円(大きさによる)程度と格安です。
複数注文すると、網をのせた七輪を持ってきてくれて、自分で焼くことができます。お店の人も面倒くさいのかもしれませんね(笑)
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最後に注文したのはイカ。一匹丸ごとで300円~400円程度。ベトナムのイカは弾力がある上に非常に柔らかいのが特徴。日本で食べるイカとは触感がまるで違います。
是非試食してみてください。このほかにもカニや小エビなび、海鮮焼きそばなど十数種類の料理を食べることができます。筆者がフーコック島に滞在中、ほぼ毎食シーフードを食べていましたが、ケムビーチで食べたここが断トツで一番安かったです。もちろん味も申し分ありません。
バクダン通りのナイトマーケットで食べられるシーフードは大振りでおいしいのですが、値段はホーチミンの中心で高級レストランにありつけるほど高いので、予算次第となります。
その点、ケムビーチは南国の潮風に吹かれながら、財布を気にしないで食べられる場所として、非常におすすめです。
サオビーチと両方行くのもおすすめ
ケムビーチとサオビーチは距離にして1キロない場所にお互い位置しているので、どうせなら二つとも楽しんでもいいかもしれません。サオビーチで海水浴を楽しんだあとは、ケムビーチでシーフードを食べる。そんな半日プランはいかがでしょうか。
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