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輸出量世界1位のフーコック島「コショウ畑」を見学

フーコック島では、島の恵みを享受した自然派スポットが名所として取り上げられています。その一つが「コショウ」。みなさんが料理に普段使っているコショウですが、ほとんどの方はコショウがどのように栽培されているのか知らないはず。コショウはコショウ畑で葉にぶどうのような実がつきますが、おそらく多くの方はそれすら見たことないかと思います。

今回はコショウ畑をご紹介します。

フーコック島内にはいくつもコショウ畑がある

IMG_1018.jpgとにかくバイクで走らせてみるといい

フーコック島内にはいくつものコショウ畑があります。その見つけ方ですが、バイクをレンタルしている方は、とにかく走っていれば、それらしきコショウ畑を見つけることができます。フーコック島内には数十のコショウ畑があり、すべてが自由に無料で見学可能です。

もしなかなか見つからない場合は、島内北部方面および北東方面にいくつかあります。南部はあまりないようです。
また、それでも見つからない場合は、タクシーに乗り換えるのもいいでしょう。

コショウ畑は無料で見学可能

IMG_0594.jpgコショウ畑の外観。これを目印に見つけよう

コショウ畑の外観です。木の柱を立てて、そこに巻き付くように幾重の緑葉がなり、そこに無数の実をつけます。コショウ畑はすべて個人経営なので、敷地内に入ったら、まずは家主さんにご挨拶を。外国人やベトナム人観光客も多く見学に訪れるので、愛想よく対応してくれます。

見学はどこも家主さんが案内してくれるわけではなく、許可を貰ったら自分で自由に見学することができます。敷地内にはコショウ畑が2つあるのが基本で、栽培時期をずらして輸出量を調整しているようです。

世界1位の輸出量

IMG_0596.jpg水たまりができるくらい水をやっている

あまり知られていませんが、実はベトナムはコショウの輸出量が世界1位。しかも、最近の話ではなく、15年連続です。ベトナムのコショウは風味がよく、また安価なことから、アジアのみならず欧米へも輸出が盛んです。一昔前までは品質があまりよくないせいで、輸入を見送っていた国も、ここ数年でベトナムコショウの品質がよくなり、輸入基準を満たすようになってきました。

IMG_0600.jpg記念撮影をして楽しむ

日本でもコショウは料理に欠かせない調味料です。コショウの歴史は非常に古く原産国であるインドや中国では紀元前から利用されてきました。欧米でも大航海時代はコショウが交易品として非常に重宝されました。アジアでは唐辛子が入ってくるまで、コショウはスパイスの王様でした。

コショウは風味だけではなく、カリウムや鉄分、マグネシウム、ビタミンB群と栄養価が高く、抗酸化、血行促進作用もあります。

IMG_0604.jpgコショウの実。初めて見る人も多いはず

コショウの実は葉から伸びている細い茎に、10から20の実がつきます数が多く、焦げ色みがかかってくると熟している証拠となり、収穫時期となります。収穫した実は、黒く変色するまで日干しで乾燥させます。

ベトナム産のコショウは、ここフーコック島が一大産地となっています。国内需要だけではなく、輸出もできる品質管理がなされているコショウ畑は全国をみても少数で、まだまだ向上の余地はあります。ただし、

コショウを試食

IMG_0619.jpgコショウにも種類があるようだ

粗挽き、細挽きなど種類も風味もいくつかあり、いずれも試食が可能。試食方法は、そのままだと辛いので、マンゴーにつけて食べます。若いマンゴーは多少酸味が効いていて、コショウにつけて食べるのがベトナム流。特にベトナム人女子は揃ってこれに目がありません。

IMG_0624.jpgマンゴーにつけて食べる。意外とおいしい

せっかく見学させてもらったので、できればお土産に買っていってほしいところです。フーコック島はヌクマムもコショウと並ぶ一大産地ですが、お土産として運ぶのに苦労します。その点コショウは飛行機の預け荷物で運べますし、なによりも軽いです。容量も小さなものから大きなものまであるので、予算と贈る人に応じて選んでください。小さなものだと、3万ドン程度で買うことができます。非常に安いのがベトナムコショウの魅力です。

IMG_0625.jpgショーケースにコショウが並ぶ

フーコック島のお土産の第一候補に挙げられるのがコショウ。ナイトマーケットでも買うことはできますが、せっかくならコショウ畑の直売所で購入したいところです。見学から試食までいれても、所要時間は30分かからない程度の観光名所。気軽にふらっと立ち寄ってください。

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著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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