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フエの夜の楽しみ方。フォン川で歴史情緒溢れるひとときを

世界遺産のフエは、旧市街と新市街に散らばる王宮跡及び廟や別荘地を回るのが一般的な観光。ダナンから日帰りツアーに参加している方は、2~3つの名所を見たあと、ダナンに戻ってしまいますが、もしフエに一泊できるなら、是非夜の旧市街を楽しんでいってください。

旧市街と新市街を隔てるフォーン川

IMG_4593.jpg観光船も多くある

夜のフエは市街地であればバックパッカーが多く滞在するファングーラオ辺りがおすすめ。川沿いを走るレロイ通りから行くことができます。しかし、今回ご紹介するのは、フエの歴史情緒を感じる観光名所。舞台はフォーン川へと移ります。フォーン川は全長67kmに及ぶ長い河川で、ラオス国境を源流にインドシナ海まで流れています。

IMG_4594.jpgティエンムー寺

フォーン川新旧市街地を隔てる河川で、フォーン川を境に阮朝王宮やティエンムー寺がある北側が旧市街、南が新市街となります。旧市街で世界遺産に指定されているのは阮朝王宮のみで、それ以外の世界遺産は新市街にあります。

毎夜開催!クルージングツアーを楽しもう

IMG_4452.jpg蓮(はす)の形をしたクルージング船

今回おすすめしたいのは、こちらのクルージング船。東部フォーン川沿で毎夜就航しています。ベトナム人、外国人双方に人気があります。ホテルスタッフやツアーデスクに写真を見せれば、誰だってすぐに分かるほど有名。市街地からタクシーで直ぐのところにあります。

船内の様子

IMG_4457.jpg船内の様子

蓮の形をした船の内部は御覧のような雰囲気。20席ほどある座席は毎夜満員。中央にはお土産を買えるエリアがあります。ダナンやフエにはお土産店というのが少ないため、ここである程度お土産を買っていくのもいいでしょう。ダナンやホイアンでも買える民芸品を比較的リーズナブルで購入することができます。

伝統民謡を鑑賞

IMG_4466.jpg伝統の帽子はいまでも結納時に被る

また、船が動き出すと伝統民謡がはじまります。ベトナム北部、中北部の弦楽器で音を奏で、カラフルなアオザイを纏った女性たちが声高々に民謡を歌います。ベトナムの伝統民謡や楽器は世界中で非常に関心が高く、阮朝王宮で聞ける雅楽はユネスコの世界無形遺産にも指定されているほど。また、民謡は同じく世界遺産のホイアン旧市街でも夜に鑑賞することができます。

中部伝統行事「灯篭流し」を体験

IMG_4478.jpg素敵な思い出となるはずです。是非体験を

伝統音楽を聴いたあと、フォーン川の夜景を眺めていると、スタッフが何やら準備をしている様子がうかがえます。

IMG_4483.jpg甲板から落ちないように。

こちらはホイアン名物の「灯篭流し」。厚紙の中に蝋燭を立てて、火が消えないように手で囲みながら、そっと水面に浮かべてください。こちらは乗船料に含まれているので、全員無料で体験することができます。小さなお子さんも体験できるので、写真撮影の準備もお忘れなく。

船から降りたあとはチェーで締めくくろう

IMG_4516.jpgベトナムぜんざいといえばチェー

およそ90分の乗船を終えたあとは、乗客をターゲットにするかのように、船着き場周辺にはずらりと露天商が並んでいます。民芸品や子供のおもちゃを買える露店や、御覧のようなチェーを売る屋台などが多く集まっています。チェーは好きな具を指さしてチョイスするだけ。料金も100円以下と非常に良心的です。是非最後の最後まで楽しんでいってください。

フエで1泊するのもおすすめ

ほんの数年前までは、夜のフエは旅行者が楽しめるスポットはほとんどありませんでしたので、日帰りツアーが人気でした。しかし、最近はナイトマーケットや今回紹介したクルージングなど、ナイトスポットも増えてきました。フエ旅行の折には、1泊してみるのもいいかもしれませんね。ちなみに、今回紹介したナイトクルージングはディナーはついていません。

著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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