近年日本人旅行者に人気のあるベトナム中部地方。美しい海が広がるダナンを中心に、ホイアン、ミーソン遺跡、フエといった3つの世界遺産を巡ることができます。しかし、いずれのエリアも屋外となるため、できれば晴れた日に行きたいところです。
そこで、今回はベトナム中部のベストシーズンをご紹介します。
中部地方の気候
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ベトナム中部地方は先に説明したダナン、ホイアン、ミーソン遺跡、フエがメインとなる観光地ですが、いずれも気候や気温は同じ。中部地方は熱帯モンスーン気候に属していて、1年を通して雨の降る雨季と晴れる日が多い乾季に分かれています。ちなみに北部ハノイは温帯夏雨、南部ホーチミンは熱帯サバナといった気候区分となります。
年間の気温と降水量
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気温は乾季のはじまりとなる3月頃から徐々に上がってきて、最も暑いのは5月から8月。最高気温では30度を超える日々が続きます。旅行者は夏服の格好で観光することができますが、日差しが強い日は長袖を着て紫外線から肌を守るのが鉄則。日本の1.5倍から3倍ほど強いと言われています。
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一方、9月ころから徐々に雨降りの日が多くなってきて、雨季に突入することになります。とはいえこの時点ではまだ日中は暑いですし、晴れ間がのぞいていれば海水浴も可能です。それが10月、11月に入ると途端に暴風雨へと変わり、海は冬の日本海のように荒れます。台風もこの時期に決まってやってきますので、海水浴はおろか、観光自体に支障が出ることもあります。旅行者は現地の天気予報をしっかりと確認するといいでしょう。
観光のベストシーズン
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これまでに中部地方の気候や気温、雨降りの状況などをご説明してきましたが、それでは「観光のベストシーズン」はいつになるのでしょうか。中部地方の観光のベストシーズンは、基本は「乾季(3月~8月)」と考えていただければ間違いありません。
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中部地方の雨季の時期の雨模様は、ホーチミンとは異なり一日中不安定で降ったりやんだりを繰り返すこともしばしばあります。また、台風がやってくると、ホイアンやフエは河が氾濫することもあり、旅行は非常に危険となります。また、1月から3月頃までは、気温が低く、平均20度前後の日が続きます。南国のバカンスをイメージしてやってきたら、ちょっと残念に思うかもしれません。
海水浴のベストシーズン
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海水浴のベストシーズンももちろん乾季であることには変わりありません。ただし、5月から7月頃のダナンは非常に日差しと紫外線が強いため、肌が弱い方は日焼けどころではありません。できれば6月から8月ころに計画するのがよさそうです。
また、滞在中は毎日海で泳ぐわけではありませんね。ホイアンやフエといった世界遺産もしっかりと歩きたいところ。
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しかし、ホイアンもフエもミーソン遺跡もすべてが屋外のアウトドアスポットとなりますし、いずれもかなりの距離を歩くことになります。この時期の観光は汗だくになることを覚悟して、日焼け止めクリームの携帯は必須。また、水分補給もまめに行ってください。
乾季でも長袖の準備を
ベトナム中部の乾季は体感気温で30度以上の日が続きます。夜も蒸し暑いので男性も女性も肌を露出したラフな格好になりがち。しかし、逆に日差しが強すぎて、外を歩いているだけで肌が焼けます。日焼け止めクリームはもちろん、サングラスに帽子も必ず持参するようにしましょう。また、長袖は日焼け対策だけではなく、虫よけにもなります。