ニンビン省といえば世界遺産のチャンアンやタムコックといったボートツアーが有名です。そのニンビン省行きのツアーに参加すると、必ずといっていいほどセットになっているコースが「ホアルー」です。ベトナムの歴史上非常に重要な場所であるため、旅行者にも是非足を運んでほしいところです。
今回は古都「ホアルー」をご紹介します。
アクセス
ホアルーはニンビン省にあり、チャンアンやタムコックから車で15分ていどのところにあります。ツアーで行く場合は道に迷う心配はありませんが、個人で行く場合はタクシーの運転手が現地に精通していないと迷う可能性もあります。複数の観光地を回るならば、できればタクシーではなくツアーの専用車をチャーターするといいでしょう。
歴史的名所のため、ガイド付きがおすすめ
ホアルーは単独での観光地ではなく、チャンアンもしくはタムコックとセットで行くのが普通です。おそらく99%以上の旅行会社がそのようなツアーを催行しています。ホアルーは景観を楽しむというよりは、歴史名所となるため、事前にこの地がどのようなところなのか、またここに祀られている皇帝が、どのような人物だったのかを知ると、より深みが増します。自分で学習するのもいいですが、日本語ガイドに分かりやすく教えてもらうのが一番。ということから、ホアルーへはツアーに参加して行くのがベストだといえます。
ベトナムの歴史のはじまりはここから
ここホアルーは、言うなれば「ベトナムの歴史がはじまった場所」となります。ホアルーに都が作られたのは968年のことで、もちろんそれ以前からベトナムは存在していましたが、その歴史は中国の支配下としての歴史でした。正確にはベトナムではなく北ベトナムですが、北部ベトナムが中国の支配から独立を勝ち取ったのが939年。そして、幾多の国内の覇権争いを制し、ここホアルーにベトナム国としての最初の都を遷都したのが968年となります。
ホアルーに都を遷都し、政治を始めた最初の皇帝は「ディンティンホアン」。日本語では丁(テイ)朝と説明されています。ホアンキエム湖外周やホーチミンのサイゴン川北部を通るディンティンホアン通りは、この初代皇帝の名をとっています。
このホアルーでは、初代皇帝と2代目皇帝レーダイハンの廟を見学することができます。 廟は17世紀に作り直されたものですが、当時の建築技術を踏襲しているとのこと。まだまだ正門や廟の建築には中国文化が随所に見られます。
ただし、このホアルー都としていたのは、わずか40年たらず。1010年には都をタンロンに移すことになります。
当時ハノイはまだまだ田舎。そのハノイは11世紀当時はタンロンと呼ばれていて、現在世界遺産になっているタンロン城跡が第2の都となります。なぜホアルーからタンロン(現ハノイ)に都を移したかは諸説ありますが、ニンビン省はカルスト地形で低地のため、当時は今以上に海水が迫っていて、土地が少なかったためとされています。
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自然風景に癒され、歴史を学習
ニンビン省ツアーでは、チャンアンやタムコックといった自然風景に癒されて、その後ホアルーで歴史を学習する2つの楽しみ方を体験できます。中部ダナンや南部ホーチミンとは多きく異なる地形、歴史となるので、是非ハノイ旅行のハイライトとしてお楽しみください。
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名称:ホアルー(Hoa Lu)
アクセス:アクセス:ハノイ市街から車で約2時間。ツアーで行くのが一般的。