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ハノイで人気のホアンキエム湖南部エリアを探索

ハノイの観光の中心に静かに広がるホアンキエム湖。市内10か所以上ある湖の中でも古くからあり、数々の伝説、神話の類を持つ人気の観光名所です。そのホアンキエム湖周辺のホテルに宿泊している旅行者は非常に多く。当湖を拠点にして観光に旅立つのが普通となっています。そこで、今回はホアンキエム湖南部方面の観光エリアをご紹介したいと思います。

ホアンキエム湖は観光の要所

IMG_3044.jpg現地人の憩いの湖

ホアンキエム湖は観光の要所で、北部と南部に大きく分けることができます。北部は水上人形劇や旧市街、ハノイ大教会があるエリアで、今回は南部エリアを紹介したいと思います。ちなみに、湖の北から南まではゆっくり目で歩くと20分程度かかります。蒸し暑い時間帯だと、意外と距離があるように感じますので、北から南部の観光エリアまで行くのであれば、タクシーを使うのもいいでしょう。

湖沿いのハンカイ通りを散策

IMG_2838.jpg広い芝生と遊歩道がある

まず紹介するのはハンカイ(Hang Khay)通り。およそ100メートル程度の短い通りで、湖沿いの道です。湖側は清潔な緑の芝生が広がり、ベンチでゆっくりしている年配者や手を繋いで歩くカップル、画家や歌手を目指すストリートアーティストを見ることができます。湖畔にはオープンエアのカフェもあり、ここで小一時間過ごす旅行者の姿もよく見かけます。

IMG_2824.jpg老舗が並ぶ

道路を挟んだ反対側は、お店が一列に並んでいます。お土産雑貨店や絵画を売るお店、ゴールドショップなど老舗が軒を連ねる一方、バインミー専門店やカフェチェーン店など、現地での"流行り"をのぞくこともできます。ちなみに、ここから南部エリアの各観光名所までは徒歩圏内。若干迷いやすい名所もありますが、地図を見ながら行けばさほど難しくはありません。

ホーチミン氏が独立を唱えた場所「市民劇場」

IMG_9953.jpg荘厳な景色

ハンカイ通りから東へ5分ほど歩くと、大きなロータリーに当たります。そのロータリーの正面に立つ異色の雰囲気を放つのが市民劇場。別名オペラハウスです。100年以上の歴史を誇り、イオニア式の柱はギリシャで流行っていた建築技術。現在市民劇場では定期的にイベントを開催し、その際は鑑賞客のみ内部に入ることが許されています。アオショーはオペラハウスでやる人気のナイトショー。旅行者に是非おすすめです。

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原始から独立後までの歴史を追う。「国立歴史博物館」

IMG_9971.jpg特徴のある外観はフランス人の設計

市民劇場のあるチャンティエン(Trang Tien)通りをそのまま歩いて東に進むと見えてくるのが「国立歴史博物館」です。フランス人設計のもと、ベトナムデザインも融合させた、いわゆるインドシナ時代の建築。ホーチミン氏がここで日本からの独立を唱えた8月革命の場所でもあります。博物館内は原始時代から歴史を追うことができ、古代、北属(中国の支配下)、フランス統治時代、独立までの遺産を見学することができます。また、独立海洋国家のチャンパ王国の遺産も展示されていて、こちらはベトナムとは一風変わったヒンズーの遺産を見ることができます。

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「ホム市場」で現地人と一緒に買い物を

IMG_2898.jpg大量の野菜はどれも新鮮

ホム市場は湖沿いのハンカイ通りから徒歩10分程度で行くことができるローカル市場、屋内市場なので雨が降っても楽しめるほか、建物の外回りは毎日決まってブンダウ(北部名物)など複数の屋台が出没するため、ここら辺で休憩するのもいいでしょう。市場内は1階入り口付近は洋服やサンダル、バッグなど服飾店で賑わい、その奥には野菜や肉、果物など食品コーナーがあります。中央は吹き抜けなので、空気の循環がよく変な匂いもしません。階段を上がった2階は洋服やジーンズ、生地などを扱うアパレル店で占め、ここでオーダーメイドをすることも可能です。

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54の民族の強い女性を知る。「女性博物館」

IMG_9821.jpg女性博物館にて

ホム市場から徒歩10分程度で行くことができるのが女性博物館。博物館の敷地内にはカフェも併設していて、入って右手がオープンエアで、左手は冷房付きの室内カフェとなっていますので、疲れたときはこちらで一休みするのもいいでしょう。女性博物館はベトナムに暮らす54の民族の女性の生きる様や衣装、農具などを展示しています。ベトナムは女性が一家の大黒柱として家族を守ると言われています。インドシナ戦争でもベトナム戦争でも、女性の兵士が多く活躍しました。ベトナムの強い女性の生きる姿をしっかりと見学していってください。

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アジアで一番恐ろしい名所?「ホアロー収容所」

IMG_9679.jpg常に足かせがはめられていた

女性博物館から10分ほど歩いたところにあるホアロー収容所はアジアで最も怖い観光名所としてアメリアCNNで紹介された博物館。19世紀末にフランス軍が作ったベトナム人を収容するための監獄で、ベトナム戦争時まで使われていたといわれています。内部の実際の様子を模型で表しているので、歴史に疎い方でもその残酷さは肌で感じることができます。ハノイに来たら一度は向かってほしい名所の一つですし、今回紹介した南部エリアのハイライトでもあります。

[local, 111]

日中に足を運んでほしい南部エリア

今回紹介したホアンキエム湖南部方面は、できれば朝から昼過ぎにかけて回ってみてください。御覧のとおり博物館が多く、これらは17時頃には閉館してしまいます。もし来場客がまったくいなかったら、セキュリティが確認して17時前に閉めてしまうこともあります。ただし、日中は日によっては蒸し暑いので、暑さ対策は必須です。ホム市場周辺の大通り沿いには冷房付きのカフェも多いので、休憩しながら名所へ行くようにしましょう。

[local, 621]

著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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