ベトナミーズハンドメイド＆アンティークのお店「ティミ」

いつも日本人女性の心を惹きつけるベトナム雑貨。そのベトナム雑貨も近年は大分様変わりをしてきた様子です。ありがちなチープ雑貨よりも一点物のオリジナル品が好まれ、古くから伝わる伝統の工芸品よりも、伝統を尊重しつつも独創的かつ洒落たデザインの工芸品が売れるようになりました。そんな時代の変遷とともに移り変わるベトナム雑貨ですが、今回紹介する雑貨店はハンドメイドとアンティークに力を注いだお店。ここでしか買えないものばかりが揃っているので、是非一度足を運んでみてください。

今回は雑貨店「ティミ」をご紹介します。

アクセス

階段を上がるとある小さな雑貨屋さん

場所はレタントン通りの一角。同通りはベンタイン市場の後ろを東西に走る通りで、ベンタイン市場を越えてさらに西へ向かったところにあります。市場を越えても町並みは変わらず雑貨店や中級ホテル、レストランなどが並んでいて、外国人の通りも多いです。ティミはその並びに建つ縦長の建物の階段を上がった先。

内装

小さな1階建ての店内

店内は1階建ての小ぢんまりとした作り。ただ、それがベトナム雑貨店らしくていいです。ガチャガチャしたカラフルな雑貨が陳列されているのではなく努めて清潔でシンプル。ベトナムというよりは西洋の片田舎でひっそりと営業しているお洒落店のような雰囲気です。こちらのお店はベトナム人の女性オーナーが経営するお店で、過去には10年以上日系の雑貨店で働いていた経験を持つ職人気質の人。

ハンドメイド＆アンティークショップ「ティミ」

高級品も手に取って品定めできる

ティミの特徴は取り扱っているアイテムにあります。ティミで扱う雑貨はすべてオーナーもしくは職人さんのハンドメイドの雑貨ということ。さらに、独自のルートで輸入している、欧米各国のアンティーク品を扱っていることの2点が挙げられます。物によっては1万円を超す高級品もありますが、どれも手に持って確かめることができるのも、オーナーのささやかな気遣い。

アクセサリーはベトナムのセンスと欧米の輸入素材で作られている

アクセサリーも実はハンドメイド。素材はオーストリアやアメリカ、スウェーデンなどから輸入して、それをオーナー含むベトナム職人が作っています。一つ一つ手作業によるものなので、当然大量生産はできないオリジナル品のみを展示。とはいえこれらの値段は25万ドン（約1250円）～からとそれほど高くはないのも、ベトナム雑貨の魅力です。

ハンドメイド雑貨が人気

どれもベトナムとフランスが調和した出来

雑貨はすべてがハンドメイド品となります。ベトナムの生地を使ってベトナム人が手掛けますが、御覧のように施される刺繍デザインはフランスをモチーフとしています。ベトナム人オーナーは過去に日系雑貨店で働いていましたが、そこではヨーロッパのアンティーク品を数多く扱っていました。それに感銘を受けて、インスパイアされたものがこちらのアイテムとなります。ベトナムとフランス。古くは植民地時代をおくり、ベトナムはフランスに100年もの間統治されていました。そんな切っても切れない関係の両国のデザイン性がよく見て取れる一品です。

ティッシュケース　130,000d

ティミではデザインと実用性を重視。素材は丈夫かつ通気性のいい麻をメインに使っていて、ハンドメイドとは思えない品質。刺繍も一つ一つ丁寧に仕上げてくれているので、引っ張ってすぐにほつれたりする心配もありません。

アンティークは腕時計はいかが

高級ブランドとは一線を画す深みが感じられる

アンティークではスイスから輸入したねじ巻時計がお店の一押し。1日1回ねじを巻く手巻き時計で、他の店ではちょっとお目にかかれない代物です。値段はピンキリですが320万ドン（約1万6000円）～となっています。手巻き時計はアンティークと言えどもまだまだ実用性があり、きちんと動くので日々使うことができます。現在主流のクオーツは数百円で買えるものもありますが、それとは異なる深みのある外観、質感を感じることができます。また、オーバーホールすれば数十年単位で使用を続けることができますし、壊れてしまったらインテリアとしても一役買ってくれます。

ティミはドンコイエリアやパスター通りといった雑貨エリアから離れていますが、十分徒歩圏内ですし、ベンタイン市場から歩いて5分程度で行くことができます。商品すべてがオリジナルアイテムなので、これ1点を買うためだけでも訪れる価値があります。