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自社工房で作る伝統細工が人気。「オーセンティックホーム」

ベトナムの伝統手工芸品といえば様々のものが挙げられます。陶磁器、刺繍、木彫り、線香、菅笠などなど、どれもいまに続く大切な伝統です。その内の陶磁器と刺繍は外国人にとっての定番土産としても挙げることができ、どの雑貨店でもたいていは取り扱いがあります。しかし、だからこそ近年は品質の差が出てきている様子。ありきたりのデザイン。伝統を無視した作り方、値段と品質が釣り合わない、などなど粗悪品も少なくありません。

そこで、「本当に上質な陶磁器を手に入れたい」と思う人におすすめしたいのが、今回紹介する「オーセンティックホーム」です。

アクセス

IMG_2072.jpg外観

場所は雑貨店がひしめくドンコイエリア。ドンコイ通りをメインストリートに、いくつかの道で構成されているショッピングのメッカとなります。外国人旅行者向けに作られた町並みで、日本人旅行者の多くはこの界隈を拠点に滞在することになりそうです。オーセンティックホームは、その中のマックチブオイ通りを曲がって、さらに路地を入った先にあります。路地の中までは車は入ることはできませんので、タクシーで行く人は路地の入り口で降ろしてもらうようにしましょう。

陶磁器の専門店「オーセンティックホーム」

IMG_2094.jpg1階内部の様子

同店は2階建てで、いずれも扱っている品は陶磁器。その他に刺繍やアロマキャンドルなどもありますが、やはり注目してほしいのは、御覧のように山のように積まれた陶磁器群。日本でも同様ですが、ベトナムでも陶磁器は古くから伝わる伝統細工です。

品質の高い理由は、「自社工房で商品を作る」

IMG_2097.jpg2階フロア

オーセンティックホームがなぜ高品質の陶磁器を常に仕入れることができるのか。それは、オーセンティックホームが自社に工房を持っていることが挙げられます。ホーチミン郊外にあるトゥードゥックという町に工房を置き、そこで日々専属の職人が陶磁器を作っています。また、デザインも同じ。専属のデザイナーを抱えているため、常に他店にはないオリジナルの陶磁器を作ることが可能。陶磁器は伝統工芸の一つですが、そのデザインは時代とともに移り変わり、ベトナムの職人たちは伝統を尊重するものの、自由なデザインを好む傾向にあります。

バッチャン焼き

IMG_2100.jpgその質感は手に持って確かめて

陶磁器の中でも最も古くの歴史を携えているのが「バッチャン焼き」。現在では観光名所にもなっている北部バッチャン村で作られた陶磁器のみを指しています。独特の肌触りと質感を持ち、古くから幸運とされている花やトンボなどを絵柄に入れているのが特徴。中国の陶磁器技術が発達する前までは、朝貢として重宝されていました。

グリーンセラミック

IMG_2079.jpg鮮やかな艶がある

こちらはグリーンセラミックと呼ばれる貴重な陶磁器。高級陶器店には置いてありますが、そこらへんのチープ雑貨を売っているところでは扱っていない代物です。また、仮に見つけることができても、ここで売っているものとは品質が違います。光の加減によって美しい輝きを放ち、また、美しい曲線に触れてみると、鮮やかな艶を感じることができます。和食の惣菜を盛り付けたり、ご飯を盛る茶碗、醤油さしなど、日本の食卓にもとてもマッチしているので、お土産にもぴったりです。

バラマキ土産の商品もたくさん

IMG_2098.jpgすべて2~3ドルで買える

手のひらサイズで、しかも数ドルで買える変える、いわゆる"バラマキ土産"も種類豊富に扱っています。特に箸置きのデザインは豊富です。陶磁器は1つ安いものでも1500円程度かかりますし、また壊れやすいものであるため、たくさん買ってバッグに無造作に詰めるのはちょっと怖いですね。しかし、箸置きのような平らで壊れにくいものであれば、いくつかってもかさばることはありません。知人、会社の同僚上司など無難な人に買っていくお土産として重宝することでしょう。

水牛商品も定番

IMG_2113.jpgこちらも是非手に入れておきたいお土産の一つ

こちらは他の雑貨店で同様のものをよく見かけます。水牛の角を素材にした調度品です。質感も軽いのでフォークや箸などがおすすめ。水牛の角は鮮やかなマーブル模様があるため、一つとして同じ模様はありません。ベトナムでは普通ですが、日本では手に入りずらいですし、なにより東南アジアらしさを感じることができます。こちらも値段はそれほど高いものではないのでいくつか買っておくといいでしょう。

もう一つの伝統。「刺繍工芸品」も

IMG_2082.jpgランチョンマット

陶磁器と対をなすもう一つの手工芸品が手刺繍。ベトナムは昔から今まで刺繍はすべて女性の手によるハンドメイドが基本。デザインの変遷は著しいものの、基本的な制作工程は変わっていません。こちらもオーセンティックホームではトゥードゥック工房で作った商品のみ陳列しています。緻密かつ正確な縫い目とカラフルな色使いはどれをとっても申し分ない品質。市場で売っているような紐がほつれているチープ雑貨とは一線を画しているのがすぐに分かります。

高品質な伝統土産を

市場やそこらへんの雑貨店と比べると、正直値段は少し高めです。しかし、それも高品質を提供するという自信の表れ。外国人の中でも特に日本人旅行者に支持されている理由が、商品を間近で見ていると良く分かります。両親、会社の上司など比較的中高年層へのお土産としておすすめです。

<DATA>

名称:オーセンティックホーム(Authentique Home)
住所:71/1 Mac Thi Buoi St.Dist.1
営業時間:9:00~21:00
予算:食器 30万ドン~、箸置き 5万ドン

[local, 527, 651]

著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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