カンボジア旅行者のほとんどは世界遺産アンコールワットの遺跡見学を目的にしているかと思います。今回紹介するのは、そのアンコールワットの頭上に昇る朝日鑑賞。自身で行くこともできますし、旅行会社が催行しているツアーに参加するのもいいでしょう。
今回はアンコールワットに昇る美しい朝日鑑賞に臨んでみたいと思います。
朝日鑑賞の方法と準備

すでに遺跡の入場券をお持ちであれば、そのままアンコールワットへ向かってかまいません。もしまだであれば、まずはチケット売り場に立ち寄り、入場券を購入する必要があります。売り場の窓口は朝5時には開いているので、現地では朝日鑑賞に臨む観光客ですでに行列を作っています。
[local, 471]
朝日鑑賞を試みる方は、朝の5時前には起床して、5時過ぎにホテルを出発、入場券を購入ののち5時半頃にはアンコールワットの敷地内に入っておきたいところです。さすがにこの時間ではトゥクトゥクもいませんので、ツアーを介さないで個人で行く場合は、予めホテルで手配してもらう必要があります。また、入場券を持っていない場合は、途中チケット売り場に立ち寄ることも告げなければなりません。ホテルで手配するのであれば、スタッフにその旨を伝えておくといいでしょう。また、雨が降ってもいいように雨合羽を持っていくのも賢い洗濯です。想像以上に多くの人で混雑しているので、傘は他の人の邪魔になってしまいます。
時期によって異なる日の出の時刻

2月の5時半過ぎはまだ辺りは薄暗く、夜道を歩いて遺跡まで行くことになります。日の出の時刻はその月によって異なりますので、事前に日の入り時間を確認するのもいいかもしれません。また、時間があれば周辺の屋台で朝食をとって待つのもいいでしょう。

屋台ではパンに豚肉などの具を挟んだサンドウィッチや、インスタント麺に大盛の具をのせたカンボジア風焼きそば、フランクフルトなどを食べることができます。飲み物も缶ジュースからココナッツジュースまであるので、カンボジア屋台もここで満喫していってください。
朝日鑑賞のスポットは2つ

アンコールワットの朝日鑑賞スポットは大きく分けて2つあります。1つは遺跡内部へ入る前の堀池の手前。見逃してしまいがちではありますが、実はここからでも美しい朝日を見ることができ、なおかつ人も少ないため朝日が昇るぎりぎりまでゆっくりと場所探しに専念することができます。

堀池の前では御覧のように一部の鑑賞客がじっと朝日を待っています。ここのスポットを選ぶ人は個人ではなくツアー参加客。現地ツアーガイドは何百回、何千回と朝日鑑賞ツアーに同行しているので、それぞれ自分が考える最高のスポットを持っています。「この時期はここが一番綺麗に見れる」、「この時間、この天気であれば、ここがベスト」といった具合に、ツアーガイドが最適の場所に連れて行ってくれるでしょう。それが個人で行く場合との大きな違い。
遺跡で見る美しい朝日の光景

先ほどの一本道を入ると、さらに先頭に続く石畳の道が見えます。こちらが西参道。左右には環濠が広がり芝生となっています。ガイドブックやパンフレットなどで見れるのはこちらから見た光景です。西参道を歩いていき、途中環濠に抜けた溜池の目前が絶好の撮影スポット。ちなみに、この石畳を真っ直ぐ進むと西塔門に当たりますが、こちらは6時以前は入ることができません。

溜池の前には御覧のような人だかりが。観光客から本格的な一眼レフを三脚に付けているカメラマンまで集まっています。ただし、先ほど説明したように、時間や時期によってベストスポットは変わりますので、人の流れも気にしつつ朝日を待ちましょう。

他の鑑賞スポットは環濠周辺や環濠内にある祠堂からも見ることができます。朝日は溜池の水面に最初映り、それから尖塔へと昇っていきます。

今回参加した朝日鑑賞は2月時点。季節は乾季で日の出は6時30分頃。空は白み、辺りはうっすらではありますが、徐々に明るくなってきている様子。

一度空が白んでから、朝日が昇りはじめると御覧のような橙の日が水面に映ります。日は尖塔へと向かっていき、その間の十数分は誰もが息を呑む時間。少なくともこの時点では自分の鑑賞スポットを見つけておいてほしいところ。あっちじゃない、こっちの方がよく見えると右往左往していると、結局朝日が綺麗に見れる時間を逃してしまいます。

中央祠堂の頭上に浮かぶ美しい朝日。5つの尖塔は日の影となり暗がりへと変わり、溜池の水面に映るシルエットがより引き立ってうかがうことができます。
朝日鑑賞スポットとしては、やはり人気No.1
朝日鑑賞のスポットとして人気なのは、アンコールワットとプノン・バケンの2つ。後者はジャングルから日が昇るので、ついつい見逃してしまったり、なかなかいい写真が撮れないことも多々あります。その点アンコールワットは広い敷地の中で好きなアングルの場所を見つけることができるので自由がききます。もちろん市街地から近いというのも魅力の一つ。人気No.1の朝日鑑賞スポットとして、アンコールワットは王道中の王道。初めてカンボジア旅行の方は、是非アンコールワットの朝日鑑賞に参加してみてください。
[local, 538, 472]