ここ数年で注目されはじめているカンボジア旅行。一昔前まではカンボジアと言えば世界遺産アンコールワットくらいのもので、他に見どころがないため滞在も1日。ベトナムやタイと2か国周遊旅行プランが定番でした。しかし、最近はインフラが整ってきて旅行者の行動範囲が広がり、カンボジアに数日間滞在する旅行者が増えてきました。
そこで、今回はカンボジアの移動手段をご紹介したいと思います。
市内を走る鉄道はない
日本の鉄道インフラは世界一と言われています。全国どこでもいくつもの鉄道会社が毎日運行していますね。これって実はかなり珍しいです。カンボジアには市内を走る鉄道はなく、現時点では首都プノンペンからシアヌークビルまでの約250kmを繋ぐのみ。シアヌークビルはカンボジア人に人気のビーチリゾートです。外国人がひっきりなしに訪れるようなリゾートではありませんが、ひっそりとしたビーチにパラソルを咲かせて優雅な昼下がりをおくることができます。
タクシーは貸し切るのが条件
プノンペン、シェムリアップと2大観光都市の旅行者にとって、メインとなる移動手段はともにトゥクトゥク、もしくはバイクタクシーとなります。タイやベトナムでは四輪のタクシーが非常に利用しやすいですが、カンボジアにおいてタクシーは脇役に徹していることは覚えておくといいでしょう。
流しのタクシーはない
まず、流しのタクシーを見つけるのは非常に困難です。カンボジアの人々は、タクシーに乗る場合は現在地から電話でタクシー会社に電話して呼び出すのが一般的なので、道路を走っているタクシーは十中八九客を乗せているか、呼ばれた客のところに行くかのどちらかとなります。
旅行者は貸切って観光
もし四輪のタクシーに乗って移動したいのであれば、貸切る必要があります。ホテルスタッフにタクシーを呼んでもらって、交渉も依頼するといいでしょう。半日~1日程度貸切って、相場は50ドル程度。ただし、タクシーを貸し切るよりも、ホテルの専用車を利用する方が安心はできます。料金もそれほど変わりませんし、タクシーよりも高級の車で快適です。
いつでも便利なトゥクトゥク
2輪のバイクに人を搭載できるシートをつけたのがトゥクトゥクと呼ばれるもの。プノンペンでは二つのシートを向かい合わせに付けているトゥクトゥクを多く見かけるのは現地の人たちもよく利用しているから。トゥクトゥクは日本人には馴染みありませんが、東南アジア旅行を経験した人ならば「これ知ってる!」、「タイにもあったよ」と思い出すことでしょう。多少外観は違っても、タイやインドでも一般的に普及している移動インフラです。
プノンペン、シェムリアップともに旅行者の移動手段のメインはこちらになります。
交渉は必須
ただし、料金は定まっていないので、事前に目的地を告げて交渉する必要があります。シェムリアップの市街地からホテルまではたいてい1ドルで行ってくれるほか、観光スポットを周遊してくれる貸し切りも請け負ってくれます。相場は貸し切る時間によりますが、20ドル~40ドル程度と考えてください。観光スポットを散策している間は、トゥクトゥクドライバーはきちんと待ってくれているのでご安心を。ただし、支払いはすべて終えて別れるとき。相手がなんといっても前払いはいけません(逃げられてしまう可能性があるため)。
バイクタクシー
バイクタクシーもメインとなる移動手段の一つで、うまく交渉すれば、トゥクトゥクの約半額程度~3分の2程度の料金で利用することができます。ただし、一人旅ならばいいのですが、複数人だと複数台用意しなければならないので、トゥクトゥクよりも返って高くついてしまいます。また、女性の夜の利用はおすすめできません。強盗や強姦といったトラブルもあるようです。
もし一人旅でバイクタクシーを利用したい方は、道端で客待ちしているドライバーよりもホテル側に用意してもらった方が安心はできます。また、英語ができる可能性も高いので、貸し切って観光に付き合ってもらうことも検討できます。
利用頻度は高くないが、シクロもある
ベトナムの名物とされているシクロ。人力車からフランス統治下に発展して三輪の人力自転車になったとされています。ベトナムではすでに観光客向けの乗り物に廃れてしまいましたが、カンボジアではプノンペンなどでまだ見ることができます。ただし、あくまでも人力なので移動速度はとてつもなく遅く、近くを散歩がてら観光する程度の役割しかありません。例えばセントラルマーケットからワットプノン(プノンペン)間のみを利用するなど、限定するのが乗りこなすコツとなります。
空港から市街地までの移動方法
プノンペン国際空港、およびシェムリアップ国際空港ともにタクシーとトゥクトゥクで市街地まで行くことができます。タクシーはメーターと交渉性があり、市街地までの相場は7ドル程度。トゥクトゥクは4ドル~5ドル程度で行くことができます。ただし、相場を知らないと交渉ができなく、10ドル以上の高値で乗ってしまう旅行者も多いようです。市街地までは両都市ともに15分~20分程度で行くことができとても近いので、10ドル以下の料金で交渉するようにしましょう。
まとめ
市内を循環する鉄道やバスがないカンボジアでは、日本や他の国々とはだいぶ移動の勝手が違うことが分かります。タクシー、トゥクトゥク、バイクタクシーともに基本は料金交渉が必要なので、相場をあらかじめ調べておくと、旅費の節約にもなりますし、快適な移動を楽しむことができるでしょう。
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