ベトナム中南部のビーチリゾート地帯ニャチャン。ニャチャンに来たからには、押さえておきたい名物料理が3種あります。それは、それぞれ「ベトナム料理」、「シーフード料理」、そして「ロシア料理」です。
ニャチャンは日本人には知名度はそれほどありませんが、ロシア人にとっては昔から人気の旅先として知られています。さしづめ日本人にとってのグアムやサイパンでしょう。そのロシア人の中には、ニャチャンが好きでそのまま根付いた人も多くいます。ニャチャンの市街地を歩いていると、ロシア人経営のカフェやツアーデスク、マリンスポーツショップなども見かけます。
今回紹介するのは、ロシア人が経営するレストラン「コスモス」。ロシア料理からアジアンの多国籍料理まで楽しむことができます。
アクセス
コスモスはそのフンヴオン通り沿いに構えていて、営業開始時間にはロシア人スタッフがサックスで客の注目を集めるパフォーマンスも見られます(ときどきです)。
コスモスのあるフンヴオン(Hung Vuong)通りは、ビーチ沿いのチャンフー通りから一本町中に入った通り。外国人観光客のメッカでもあるストリートで、通り沿いには多国籍に富むレストランやスパ、マッサージ店、雑貨店などが並んでいます。やはりビーチリゾートだけあってか、ベトナム料理レストランの数はそれほど多くなく、「ベトナムに来たんだから、ベトナム料理を」というよりは、「おいしい料理なら国籍問わず」と考えている旅行者の方が多い様子です。
大宇宙の中で食事を
2階建ての店内はどちらも大宇宙コスモスをイメージした内装。ブルーやレッド、グリーンなどのエキゾチックなライトが店内を染め、少しばかりの非現実的な空間を体験することができます。とはいえ、照明のせいで目がチカチカするわけでもなく、あくまでも明るさを抑えられた間接照明による小粋な演出といった具合。
ただし、テーブルにも惑星やグレイ、宇宙人のような絵がプリントされていて、なかなかユニークなコンセプトのレストランです。
アルコールはたくさんあります!
ロシアといえばウォッカをイメージするように、確かに彼らは昼間からお酒を浴びるように飲んでいます。コスモスでもウォッカからカクテル、ビールまでさまざまなアルコール飲料が充実していて、また値段もリーズナブルです。
また、コスモスでは定期的に割引セールも実施していたり、お店の呼び込みをしているロシア人と交渉すれば、「ようし、ビール一杯サービスだ!」なんてこともよくあるようです。ロシア人らしい気質ですね。
2か国料理に舌鼓
コスモスで食べられる料理は、ロシア料理、ウクライナ料理、アジアン料理の3種。特にロシアとウクライナ料理は、日本にいると滅多に見ることができないものばかりで、どれを注文しても新しい味にであうことができます。
料理の見分け方はとても簡単。写真付きのメニューの横には、"ロシア料理"と英語で表記されていますので、都度確かめることができます。
また、これもロシアのお家芸か、一品当たりのボリュームも相当なものです。目新しいものばかりなので、ついついたくさん頼んでしまいがちですが、二人であれば3品程度でお腹いっぱいになる量です。
また、メニューはロシア語、英語、ベトナム語表記されているほか、すべての料理に写真がついているのでイメージはできます。ただし、できればロシアやウクライナ料理の名物的なものは事前に調べてから行くことをおすすめします。
口に合う?合わない?
ロシア料理といえばボルシチ、ピロシキなどを頭に思い描く人がほとんどかと思いますが、ロシア料理は実に多彩。そして、日本料理にはない調味料もたくさん使用するため、舌が合わないくせものの料理もあります。
例えばこちらの「オクローシカ」はロシアを代表する冷たいスープ。豚肉やハム、ジャガイモに玉ねぎなどを刻んだ具を入れている、一見変哲のないスープですが、実は一口飲んでみると、口の中がぴりぴりとします。これはクワスと呼ばれる微炭酸のソーダが入っているせい。まさかのディナーに出てくるのが炭酸スープとは思いもよりません。
ポークチョップをマヨネーズとチーズでラザニア風に調理したロシア料理。こちらはかなりジューシーでおいしくいただけました。その他、グリルソーセージなど、肉類、揚げ物類はロシア料理の十八番のようで、どれも満足に食べることができます。
ロシア料理を食べる機会は、そうそうないかと思いますので、ニャチャン料理はもちろんのこと、是非コスモスで両か国の名物を食べてみてください。
<DATA>
名称:コスモス(Cosmos)
住所:77 Hung Vuong St. Nha Trang
営業時間:10:00~22:00
[local, 509, 228, 20]