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ハッピーニューイヤー2017年!ベトナム新正月の過ごし方

明けましておめでとうございます!日本では12月31日が大晦日、そして翌1日が元旦、つまりお正月となりますね。まだおせち料理が残っているご家庭もいるのではないでしょうか。もしくは、国内外旅行を計画していて、バカンスを期待して飛行機に乗り込んでいる方も。

ベトナムは中国の習慣が根付いていて、昔から旧暦でお正月を祝っています。ちなみに今年の旧暦正月は1月28日。27日が元旦となります。

では、ベトナム人は新正月は祝うことはしないのか。お店や通り、人々はすべて平常運転なのか。今回はベトナムの新正月の様子をお届けしたいと思います。

本番に向けての前夜祭?

やはり彼らにとって、お正月の本番は旧暦です。ですので、お正月は会社こそ3連休あるものの、帰省する人はほとんどいません。もちろんお正月恒例のお年玉も旧暦にとっておきます。ただし、すべてにおいて日常というわけにはやはりいきません。

近年は若者を中心に新正月も重要なイベントとなりつつあるようです。日本のようなおごそかに過ごすわけではなく、ド派手に華やかなに過ごすのがベトナム人の考え。

都心部では交通渋滞は必至!

IMG_0026.jpgホーチミン1区の様子

発展途上国のベトナムでは、都心を中心に人口密度が著しく高くなっています。ホーチミンの中心は1区。ビジネス街であり、また若者が集うエリアでもあります。旅行者のみなさんもほとんどの方は1区に滞在し、このエリア内の観光名所を巡ることになります。

その1区はイベントごとなどがあると、御覧のようなびっくりするほどの交通渋滞になります。バイク天国のベトナムでは歩道にも乗り上げてくるバイクも多く、警察もこの時間は取り締まりません。

IMG_0012.jpg車は日本車とドイツ車ばかり

ただし、最近は車も増えてきたため、交通渋滞はさらに悪化。また、その悪化の原因に事故が挙げられます。車と車、車とバイクが事故を起こすと、事故車はその場にとまって警察が来るのを待ちますので、その間中交通麻痺を起こします。

新正月もしかり、1区中心は朝から夜遅くまで渋滞が軽減されませんので、旅行者はタクシーよりも徒歩での移動がおすすめです。ホーチミンは市民劇場を中心に聖母マリア教会、中央郵便局、統一会堂、戦争証跡博物館、そしてベンタイン市場など名所がありますが、効率よく回ればこれらはすべて徒歩圏内です。事前にしっかりと計画を立てましょう。また、郊外やダラット、ムイネーなど別の観光エリアで過ごすのも有効な手段です。

店は基本平常運行

IMG_3485.jpg外国人向けのレストランはまず営業していると思っていい

旅行者が気になるお店の営業状況ですが、これは厳密には直接足を運んでみないと分かりません。例えば日本人経営のお店ならば、日本人が帰国するため閉店することもあります。ただし、基本新暦で正月を祝うのは日本くらいなので、ほとんどのお店は通常通り営業していることでしょう。

ただ、スーパーやパパママストア、カフェにレストランの中には12月31日の大晦日は午前中のみ営業で、午後から1月1日は閉店するところもあります。日本人旅行者が足を運ぶようなお店は8割がた通常営業しているかと思うので、そこまで心配することはないでしょう。

IMG_6859.jpgベトナムの店はオープンスタイルが多い

どこ行っても大渋滞ですが、お店は意外と空いています。日本人にも共通しているかもしれませんが、「1区はどこいっても渋滞だから外出したくない」、「お正月くらい家でゆっくり過ごそう」といった家庭も多くあります。騒ぎたがりの若者は1区に繰り出しますが、子供がいる家庭では家でテレビを見て過ごす人の方が多い印象です。

新正月の家での過ごし方

本番は旧正月ですが、新正月でも都心を中心にさまざまなイベントが催されます。12月31日には紅白歌合戦のような有名歌手が勢ぞろいして歌を披露。観覧は無料といったイベントもあります。さらに深夜0時には花火も打ち上げられ、家で過ごしている人は屋上に上がって遠くの花火を鑑賞するのが恒例。

また、大晦日付近では住宅街で忘年会やるところも多いです。地域のつながりにもよりますが、通り沿いにテーブル椅子を並べて鍋やビールを楽しみ、酔いが回ってきたらどこからかテレビとカラオケ機材を持ち出してカラオケ大会がはじまります。

おそらく旅行者の滞在先のホテルからも花火を鑑賞することはできるかと思います。部屋の窓から、もしくは屋上のレストランバーから眺めてみてください。

ホーチミンで最もにぎわう2つの通り

グエンフエ通り

IMG_8695.jpg日本のライブのような人込み

こちらはグエンフエ通りの様子。ドンコイ通りの横を走る歩行者天国です。御覧のような人込み。普段も多くのベトナム人の若者や外国人旅行者でにぎわっていますが、この日はあり得ないほどの雑踏です。ちなみに、何か特別なイベントがあるかといえば、正直ありません。ベトナム人は人が多いところに集まって、友人同士でたむろすることに最大の喜びを感じています。

ただし、電飾は非常に美観。通り沿いに建つホテルやレストラン、オフィスビル、ショッピングセンターなども揃って電飾で飾られますし、歩行者天国の中央噴水では定時にイルミネーションショーもあります。

ブイビエン通り

IMG_8713.jpgブイビエン通りの様子

こちらはバックパッカー街ファングーラオのメインストリートであるブイビエン通りです。ブイビエン通りが御覧のように人で埋め尽くされるのは、年間を通して新旧正月のほかにはハロウィーンくらいのもの。こちらは若者と外国人がともに騒いでいるため、かなり激しいです。

どこからともなく爆竹がなったと思ったら、パーティースプレーで道は真っ白に。スプレーは行商が売り歩いているのですぐに手に入れることができます。また、人見知りを知らないベトナム人と欧米人。道を歩いていると突然かけられる恐れもあります。

IMG_8725.jpgどこの店もテーブル椅子が歩道にまではみ出している

ベトナム人は屋内席よりも外で食事を楽しむのが好き。ブイビエン通りも御覧の有様です。ブイビエン通りのお店は深夜営業しているので、人々のざわめきは2時、3時ころまで続きます。ブイビエン通りにお越しになりたい方は、徒歩で行くのがおすすめ。タクシーによってはブイビエン通りの中に入ってしまう運転手もいます。そうなるとまったく前に進みませんので、その場で下してもらいましょう。

新暦の正月は旅行者にとってもうれしい

レストランやスパは通常営業ですし、ショッピングセンター内のアパレルショップでは大セールを開始しているところもあります。渋滞さえ気を付ければ、普段よりも楽しいベトナム旅行をおくることができるでしょう。

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著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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