ムイネー旅行ではサーフィンや砂丘、海水浴などを目的にしている旅行者が多くいますが、「名所巡り」を希望の方は、是非こちらに立ち寄っていただきたいところです。今回紹介する「チャム塔(ポー・ハイ遺跡)」は、チャンパ王国の聖域として建立された1000年以上の歴史を持つ遺跡です。ホーチミンやハノイの仏教寺院見学は飽きたという方もご安心を。チャンパ王国はヒンドゥー教シヴァ派の信仰。ミステリアスなチャンパ王国の歴史に触れてみてください。
アクセス
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場所はファンティエットの町からムイネーへ行く道中ですが、距離は極めてムイネーよりなので、ムイネーのグエンディンチウ通りからタクシーを拾って行くのがいいでしょう。その場合は、タクシーの運転手に60分ほど待ってもらうように交渉してください。バイクをレンタルして個人で行く場合は、グエンディンチウ通りから15分程度で行くことができますが、入口が分かりづらいので注意が必要です。ご覧のような門構えを左に曲がってさらに進むと見えてくるのですが、写真の門も時期によって外観が異なります。
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門をくぐればあとは道なりに進むだけ。ご覧のように海が見えてきます。チャム塔は高台に建っているので、そこから見える景色も見逃せません。楽しみですね!
チャム塔の名物土産
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こちらの瓶に入ったイラスト。これはすべて砂で表現したものです。商品の傍では少女が親の手伝いでこのサンドアートを作っている様子を見学することができます。大きさや絵柄によって値段は異なりますが、1個6万ドンから購入することができます。ホーチミンの雑貨店や市場では見かけないものなので、是非ムイネー土産として記念に買っていってみてはいかがでしょうか。
チャム塔(ポー・ハイ遺跡)
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チャム塔は8世紀後半から9世紀前半にかけて造られたチャンパ王国にとっての寺院的存在でした。チャンパ王国はもともと中部を根城に海洋国家として勢力を拡大していましたが、度重なる外部との戦いでずるずると勢力を南に後退していきました。ゆえに、中部のミーソン遺跡(世界遺産)以降はクイニョン、ニャチャン、ムイネーと南東の海沿いの町に勢力を移し、そのたびにこのような遺跡を作っていました。現在ではミーソン遺跡がチャンパ王国最大の聖域と言われていて、世界遺産に登録されています。もし興味ある方は、そちらもどうぞ。
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小高い丘を歩いて上がった先には、ご覧のような祠堂をいくつかうかがうことができます。どこの遺跡も同じ建築様式で造られていて、レンガを積み重ねたもの。ですので屋根や部位によって面積を変える場合は、レンガを少しずつずらして曲線を描きます。しかし、中を見ると分かるのですが、支柱となる柱がまったくないので、どれほど強度が高かったかは定かではありません。
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すでにヒンドゥー教ではお馴染みとなっていますが、こちらは男性器のリンガ。神話ではシヴァ神の男性器とされています。そして、下で男性器を支えているのが女性器のヨニ。ヨニはシヴァ神の奥さんであるパールバティのものと言われていますが、諸説あるそうです。現在ではリンガに女性が触ると子宝に恵まれるとされて、ヒンドゥー教信仰が盛んなインドネシアでは参拝者が絶えないとのこと。
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発掘されたチャンパ王国の遺産の中には、ご覧のような頭や体の一部が欠損していて、なんの像なのか分からない不明のものも多くあります。これは風化していたというよりは、盗難やベトナム戦争時の爆撃による破壊が主な理由です。現在ではミーソン遺跡を中心に復旧作業が続けられていて、日本からも研究者が参加しています。
チャム塔の指導内にはヨニとリンガが安置されていて、近隣に住む少数民族のチャム族が参拝に訪れます。
少数民族のチャム族と触れ合う
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旅行のガイドブックでは決まって紹介されているベトナム土産が、「少数民族の民芸品」。少数民族の衣装や衣装生地を使ったポーチ、財布、バッグ、サンダルなどはどれも外国人旅行者に人気のお土産です。もしこれらを手に入れたいのであれば、ここで買うのがおすすめ。写真の彼女たちは、実は本物の少数民族のチャム族の方々。チャム族はチャンパ王国の子孫といわれていて、彼女たち自身もチャンパ王国は自分たちの祖先の国と認識しています。
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チャム族は中南部ニャチャンやメコンデルタにも暮らしています。ただし、メコンデルタのチャム族はイスラム教なのが特徴。いつどこの時代が分岐点なのかは分かりませんが、彼女たちとは習慣も異なるようです。ここでは彼女たちが作る機織り物を買うことができます。財布、ポーチ、小物入れなどすべてが一つ一つ手作り。大変希少価値が高いアイテムばかりですので、自分用、大切な人用に買っていきましょう。
景色も絶景の大海原
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丘から見渡せる大海原の南シナ海。都会と違って高層ビルやショッピングセンターが一切ないので、さえぎるものなく果てしなく続く海をパノラマで見渡すことができます。祠堂側から見渡せるシティビューも一見の価値があり、素朴な平屋の家々がぽつぽつと並ぶ田舎景色はベトナムらしくて感慨に浸ります。
さらに奥へ
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チャム塔よりさらに茂みをかき分けて奥へ進むと、解放戦争の勝利の石碑があり、さらにその奥には写真上のフランス人王子が建てたお城の跡が残されています。一つの高い建物はすでにその面影はなく、中も薄暗い廃墟となっています。時間が惜しい方はここまで見る必要はありませんので、チャム塔を押さえた後、タクシーに戻るといいでしょう。
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住所:不明。
営業時間:6:30~17:30