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初めてのベトナム出張者の現地滞在の注意点

2019年時点で商工会議所によると、ベトナムに進出している日系企業数はおよそ2000社。ただし、中小企業やBtoCサービス業の多くは商工会議所には登録していないので、実際は2倍以上の日系企業が進出していると考えられます。「来月にはじめてベトナムに出張に行く」というビジネスパーソンも少なくないでしょう。そこで、今回は初めてのベトナム出張者が現地滞在するに当たってどのような点に注意すべきかをご紹介します。

ベトナムは社会主義であることを覚えておく

IMG_1500.jpg公安警察には注意が必要

ベトナムは1986年に市場開放を謳ったドイモイ政策を開始して以来、市場を民間企業に明け渡し、近年は外資企業の進出も目立ちます。しかし、ベトナムはあくまでも社会主義国であることは肝に銘じておかなければなりません。数日滞在で観光地を巡る旅行では感じることはありませんが、出張者のようなビジネス目的で来越した場合は役所の職員や公安警察と折衝するため、否が応でも社会主義を感じることになります。

大金を持ち込む場合は税関に申告を

IMG_9663.jpgダナン国際空港にて

ベトナムでは5000ドルもしくは同額の外貨、及び1500万ドン(およそ7万5000円)以上のベトナム紙幣を持っての入国の場合は税関に申告する必要があります。無申告でエックス線検査でばれてしまった場合は、最悪全額没収されてしまいます。特に手数料は取られないので、会社資金を現金で日本から持ち込む場合は深刻を忘れないようにしましょう。

ベトナム人スタッフに指摘される現地事情をしっかりと守る

IMG_2553.jpgハノイの中心地のハイランズコーヒーカフェにて

若年層が非常に多いベトナムでは、スタッフの大半は20代前半から半ば。新卒間もないスタッフから、現地事情を注意されたとしても、なかなか受け入れられないかもしれません。しかし、彼らは二十数年社会主義であるベトナムを知っていますし、現地の文化、習慣、考え方なども熟知しています。彼らがいう意見の中には「それは違うでしょ」と理不尽なこともあるかもしれませんが、それが本当のベトナムであることを認識した上で出張を成功させましょう。

滞在するホテルは自分で選ぼう

IMG_7235.jpgホテルの設備は自分でしっかりと確認しよう

出張者の場合は1週間から2週間ほど出張することが多いです。ビジネスビザを事前に取得していれば30日の滞在ができますが、ビザ免除で入国した場合は14日以下の滞在となるので、その範囲で出張を終わらす方が多く見受けられます。およそ2週間ほどベトナムで仕事をする中で、滞在拠点となるホテル選びは非常に重要です。

IMG_5564.jpgホーチミンのマジェスティックホテルのラウンジにて

出張者が滞在するホテルは、「接客できるラウンジ」や「食事ができるレストラン」、「客室に仕事デスクがある」といった条件が求められます。これらの条件は日本人ビジネスマンでなければ思いつかないものとなるので、自分でホテルを選定するといいでしょう。また、ベトナム現地側で経費で宿泊費を落とす場合は、現地支払いでレッドインボイス(領収書)を受け取る必要があります。不明な場合はベトナム人スタッフに頼むといいでしょう。

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食事はしっかりとしたレストランで

IMG_0143.jpg屋台飯もベトナム滞在の魅力

ベトナムといえば屋台や食堂で現地料理を食べるのが楽しみの1つかもしれません。しかし、こういったお店は非衛生なので、お腹を壊したりアメーバ赤痢に感染したりする可能性もあります。ベトナムは郊外へ行く際、電車で移動することができませんので、隣町であっても2~3時間かけて車で移動することになります。車内でお腹を壊してしまったら大変な目にあうので、滞在中はできるだけしっかりとしたレストランで食事をするようにするといいでしょう。

より充実したベトナム出張を。より多くの現地情報を入手して

ここ10年で多くの日本のIT企業や製造業、メーカーがベトナムに進出してきました。しかし、まだビジネス上の法整備や移動インフラなど未熟な点も多くあります。そのため、ベトナムへ出張する際は、日本を発つ前にできるだけ最新の現地情報や法律を学習しておくことを強くおすすめします。

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著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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