ハノイ市街地の観光エリアは、「タイ湖」、「旧市街」、「ホアンキエム湖周辺」、「ハノイ大教会周辺」、「ホーチミン廟周辺」、そして今回紹介するの「ホアンキエム湖南部」に分けることができます。いずれのエリアも独特な風景を持ち、観光客を楽しませてくれるでしょう。
湖南部は観光エリアでありながら、現地の人々の生活を垣間見ることができる人気の散策スポット。ガイドブックに紹介されている「ホアロー収容所」や「女性博物館」などもあります。
ホアンキエム湖から歩いて散歩
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ホアンキエム湖縦長の楕円形を描く湖で、半周は徒歩20分程度。散歩がてら歩くことができます。湖より南部は「フォーゴークイン(Pho Ngo Quyen)通り」、「ハンバイ(Hang Bai)通り」、「バーチウ(Ba Trieu)通り」といった南北を走る通りで構成されていて、さらに「ハイバーチュン(Hai Ba Trung)通り」、「リートゥオンキエット(Ly Thuong Kiet)通り」、「チャンフンダオ(Tran Hung Dao)通り」といった道が東西を走り、五目状のエリアとなっています。それより南部は下町風情が漂う「ハイバーチュン区」が広がり、在住日本人が多く暮らす日本人町もあることでしられています。
オペラハウスにてフランス情緒を感じる
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ホアンキエム湖南部エリアの中心といえば、こちら「オペラハウス」。フレンチコロニアルの神髄というべき美しい建築様式が特徴。外国人観光客の撮影スポットとしても人気ですし、現地人の待ち合わせ場所としても知られています。また、夜になるとデートスポットとなり、ベトナム人カップルが多数ここに集まり、屋台グルメを頬張りながら愛を育みます。
お洒落カフェで雨宿り
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市民劇場周辺には5つ星のヒルトンホテルをはじめ、高級デパートやレストラン、カフェなどが増えてきました。お洒落カフェといえばホーチミンが主流で、ハノイはどちらかというと素朴な場末カフェがまだ普通でしたが、最近は高級カフェが目立つようになってきた印象を受けます。
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ハノイでは散歩の途中で突然雨が降ってくることが多々あります。ほとんどは1時間もしないうちにやむのですが、その間は歩いての観光が難しくなってしまいますので、こうしたカフェで雨宿りするのがいいでしょう。店内は空調も快適ですし、簡単な軽食も食べることができます。こちらの「ルナムカフェ」は高級カフェチェーン店、ミルクコーヒー一杯300円程度。つけ麺のブンチャーが600円程度と、相場の4倍くらい高いですが、それも発展途上のベトナムではよくあること。
素朴な町並みに溶け込んで散歩を再開
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雨が上がったところで再び散歩を再開。コロニアル建築のオペラハウスや高級カフェやブティックが並ぶエリアを超えると、途端に庶民の生活の香りが漂い始めます。写真上のこちらはタップホアと呼ばれるパパママストア。ハノイでもコンビニやショッピングセンター、スーパーマーケットが普及しはじめていますが、それでも庶民の買い物の場は、まだまだ昔ながらのこちらが活躍。日用品なら意外となんでも売っていますので、散策の折に疲れたら、ここで飲料などを買っていくといいでしょう。
下町市場「ホム市場」を散策
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日本人旅行者によく紹介されている市場は、ドンスアン市場とこのホム市場となります。ホム市場はお土産雑貨の類は置いてありませんので、基本は見て回るだけ。生鮮食品エリア、靴エリア、果物エリア、野菜エリア、バッグエリアに分かれていて、2階は衣類フロアとなります。
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ブランドロゴ付きのバッグはご想像の通りすべて偽物です。現地人はそれでもいい、とよく買っていくようですが、日本にフェイク品は持ち込めないのでご注意ください。また、値段は交渉制。言い値の3分1程度から始めるといいでしょう。ホム市場内は昼以降になると人もほとんどいなくなりますので、ゆっくりと買い物や散策をすることができます。ただし、スリには注意してください。
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ヒルトンガーデンイン。ビジネス出張者がよく利用する4つ星ホテルです。ヒルトン系列とあってかなり洗礼されている感があります。ホテル内のアジアン料理レストランは非常に人気ですし、高層フロアに位置する「サンタルスパ」は宿泊者以外からも予約が殺到する人気の高級スパ(直営ではありません)。
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スパは4つ星に相応しいサービスを提供してくれます。サンタルジャーニー・コースはセラピストが二人がかりでマッサージをしてくれるフォーハンドマッサージが込み。また、施設内にはサウナやジャグジーがある個室部屋も用意されていて、カップル夫婦で利用したいところです。
小一時間使って気ままに散歩
ホアンキエム湖南部エリアは、他にも女性博物館やホアロー収容所もありますが、これらもすべて行くとなると、タクシーを利用するのがおすすめ。そうではなく、「ハノイのゆったりとした空気を感じたい」のであれば、今回紹介した道をぷらぷらと歩いてみるのはいかがでしょうか。