毎年7月のこの時期に開催している日越交流イベントのフィールジャパン(Feel Japan)が2018年も無事開幕。土日の2日間にわたり大盛況を収めました。主催は日本の文化を紹介しているベトナム雑誌の「キララ」。さらに多くの日系企業がスポンサーについているので、年々規模も拡大している様子です。
2018年のフィールジャパンをお届けします。
2018年は場所変更
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例年は1区のジェムセンターで開催されていましたが、今年2018年は場所を変えてフーニョン区(1区を北上した場所)にあるホワイトパレスで開催。こちらは宮殿のようなコロニアル建築が美しいイベントホールで、展示会や結婚式の披露宴などにもよく利用されています。かなり規模が大きくなった様子です。
市民劇場からはタクシーで15分くらいの距離にあり、空港から1区に行く道中でもあるので、立地は便利ですね。
より大規模になって開催!
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今年のフィールジャパンは2つの会場を使っての開催。1つは日本の文化紹介や地域紹介。ここでは定時でステージにてイベントが実施されるほか、旅行会社などがブースを広げ、日本誘致のPRを行っていました。
もう1つは販売エリア。日本のお菓子や料理、化粧品、文房具、健康器具などを売るブースが所狭しと並んでいました。
地域紹介エリア
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地域紹介エリアは主に旅行会社をはじめとした観光業界が出店。ベトナム人にとっての日本の有名エリアは東京、大阪、名古屋、北海道、福岡、沖縄など。ここでは神奈川、兵庫、長崎、大分といった、外国人には少しばかりニッチなエリアも積極的にPRされていました。
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多くの出展ブースでは、ベトナム人スタッフや日本人スタッフが日本にちなんだ衣装を着てPRします。こちらももはやフィールジャパンの名物となっていますね。
今年も着物、浴衣、法被を着たスタッフをいたるところで見つけられました。中にはくのいちの格好のスタッフも......。
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毎年恒例のドラえもんや日光江戸村主催の江戸ワンダーランドなども今年も大盛況でした。ステージ上でドラえもんや忍者が出演。子供から大人まで楽しむことができました。
また、ベトナム人の間では知らない人はいないほどの有名歌手も出演。特にダンチュン(Dan Truong)氏は女性に大人気。日本だと、このような小さなイベントに有名人が来ることはほとんどありませんよね。
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もちろん旅行会社は積極的にツアーをアピール。日本は観光ビザの取得が厳しいので、ベトナム人のほとんどは個人旅行ではなく添乗員つきのツアーで行くことになります。ツアーはだいたい20万円前後となるので、平均年収が50万前後のベトナム人にはかなり高価。
欧米にも行けるほどの旅費がかかりますが、それでも日本の文化や料理に興味あるベトナム人はたくさんいます。
販売エリア
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続いては販売エリア。地域紹介エリアとは通路を挟んだ隣なので、行き来も楽。こちらの方が来場客が多いですね。それもそのはずベトナム人女性が大好きな日本の化粧品や薬、健康グッズなどの販売ブースがずらりと並んでいました。
ベトナム人の間では資生堂、コーセー、メナード、SK2が大人気。若い方から中古年世代まで親しまれています。
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数年前まで日本の料理といえば、寿司や天ぷらといった定番どころくらいでしたが、最近はたこ焼きやお好み焼き、とんかつ、おでんといった料理も知名度が上がってきています。
ホーチミンでは高級デパートの高島屋がオープンしたことにより、和菓子も知られはじめています。わらび餅やみたらし団子、どら焼きなどは女性受けしていた様子。ただし、ちょっと高いですね。
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さらに日用品もどしどしとアピール。洗剤やアルミホイルなどの台所用品。シャンプー、歯磨き粉などの浴用品。洗濯用品なども販売していて、ベトナム人の奥様方は目を光らせていました。
また、ホーチミンに住んでいる日本人にとっても、大事な日本製品の調達の場。まとめ買いをしている日本人奥様方も少なくありません。
日本の文化はこうして広まる
「どうして日本の文化を外国人は知ってるの?」、「なんで日本はこんなに人気なの?」突き詰めていけば浮かぶ素朴な疑問。その答えがここで見つけることができます。ユーチューブなどネットだけではなく、こうした交流イベントを開催することによって、少しずつ日本の文化をベトナムに浸透させているのですね。来年は旅行者も是非参加してみてください。ベトナムで日本がどれほど人気なのかを知ることができます。