ベトナムの中部ダナンは、19世紀にはフランスの植民地時代をおくり、20世紀にはベトナム戦争を経験します。ベトナムは陸上による戦争が続いたことで被害が拡大しましたが、ダナンは当時の激戦区の一つとして知られています。
今回紹介する「ダナン博物館」は、近代史やベトナム人の生活、民族を知ることができる貴重な博物館となります。
アクセス
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場所はチャンフー通りを北上したところ。同通りは町の目抜き通りで、バクダン通りと並行して走る道。ハン市場をはじめ、ダナン大聖堂や雑貨店、スパなどが並ぶ観光ストリートなので、併せて周辺散策もしていってください。
ディエンハイ城の跡地を博物館に
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ダナン博物館は19世紀にはディエンハイ城という要塞でした。この要塞はインドシナ戦争時に造られ、ハン川を望み、フランス軍との抗戦の監視城の役目を担っていました。
現在でも博物館外回りはレンガ壁に囲まれ、さらに当時の大砲が置かれているのを見ることができます。
ベトナム人の昔の生活を見る
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博物館は1階はダナンの文化と歴史紹介。2階はインドシナ戦争とベトナム戦争の近代史、3階はダナン人の生活の様子を模型で展示しています。
ベトナムで生活するにあたって「足」となるのがバイク。バイクは日本の本田とヤマハがいち早くベトナムに進出したため、ベトナム人はいまでも「バイク=ホンダ」と呼んでいます。
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こちらは昔の薬局。とはいえ、現在でもそれほど様子は変わっていません。ベトナムではいまでも町のいたるところに薬局があり、その数はコンビニを優に超えます。ベトナムでは薬はすべてばら売り。絆創膏から風邪薬にいたるまで、「何日分?」と薬剤師が聞いてくるので好きな日数分を伝えると小分けにしてくれます。
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また、中部といえば最後の王朝があった阮朝皇帝のおひざ元。さらにベトナムの少数民族の様子も併せて紹介されています。すべて模型で展示されているので子供でも分かりやすいですし、当時の様子がリアルで再現されているので見ごたえがあります。
近代史を学習する
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2階ではベトナム戦争を中心とした近代史の様子を見学できます。フランス抗戦やベトナム戦争でも、ここダナンは激戦区の一つでした。ここディエンハイ城やハイヴァン峠の楼閣などもその一つ。ダナン旅行では、戦争史に興味がある人もない人も、一度は博物館などで、当時の様子に触れていってほしいところです。
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こちらはベトナム戦争時の様子。火薬を作り手榴弾に詰めているところでしょうか。また、ベトナム人は近代兵器を使い慣れていないため、アメリカ軍が落とした銃火器をそのまま使うのではなく、火薬を抜き取って自分たちの使い慣れたアナログの武器に変換していました。
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のちに大量破壊兵器と呼ばれるようになったCBU-55の模型。パラシュートで投下して空中で数百の小爆弾が爆発、飛散して、広範囲にわたって町を焼き尽くし、人体に多大な被害を与える、いわゆるクラスター爆弾の一つ。実際使われたのは、世界史でもベトナム戦争くらいのもの。
ダナンの人々の昔の生活を知る
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最後はダナンの人々の生活の様子のコーナーを見てみましょう。ダナンはいまでこそリゾートエリアとして観光客に人気ですが、一昔前までは町中は田畑が広がり、小さな漁村で生活する人々が多い素朴な町でした。現在でも郊外に行けば、そのような光景はどこでも見ることができます。
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3階ではダナンの人々の生活だけではなく、冠婚葬祭の様子、少数民族の写真なども展示されています。ベトナムには53の少数民族が暮らしていて、ベトナム人とは異なる生活、習慣、言語を携えています。日本人からするとちょっと信じられない文化の違いを垣間見ることができるでしょう。
ダナンの歴史に触れて、ベトナムを知ろう
ダナン旅行ではビーチや世界遺産の観光がメインになるかと思いますが、滞在中半日ほど時間をとって、市内散策に出かけてみてください。そのときには、是非ダナン博物館に足を運んでいってください。ガイドブックなどにはあまり情報がありませんが、想像以上にボリュームのある内容となっています。