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ホーチミン市内でおいしいコーヒーが飲めるカフェ 5選

日本の書店に数多く並ぶトラベルガイドブック。ホーチミン観光のページをめくってみると、必ずといっていいほど見つかるのが『お洒落カフェ』、『カフェ巡り』といったもの。いまでは日本女子を中心にカフェをテーマにした観光プランはホーチミン旅行の王道といっていいでしょう。しかし、最近少しずつ現地のカフェの様子が変わってきているようす。

最近ホーチミンで流行っているのは、「お洒落よりも『おいしい』カフェ」。日本ではバブル時代に高級焙煎珈琲の喫茶店が流行りましたが、それが現在ベトナムでもブームになっています。とはいえまだ数はそれほど多くはなく、なんの手がかりのないまま歩いて見つけるのは困難。

そこで、今回はおいしいコーヒーを出すと現地で評判のカフェを5つ、厳選してご紹介したいと思います。

1、日本品質をコンセプトに。「シンコーヒー」

IMG_9173.jpg日本の純喫茶にモダンを加えた雰囲気

観光のメッカであるドンコイ通りエリアに2店舗構えているモダンカフェ。コンセプトは日本の純喫茶なんだとか。昭和初期からバブルにかけて流行ったちょっと値段の張る高級喫茶をイメージした内装は、確かにアメリカや西洋の雰囲気が融合した独特の空気を感じることができます。シンコーヒーのオーナーは日本でコーヒーの作り方を学び、「日本のコーヒー技術や焙煎方法は世界でもトップレベル」と確信し、ホーチミンの人たちにも味わってほしいとお店をオープン。現在では連日多くの現地人や観光客でにぎわう人気のカフェへと成長しました。

IMG_8536.jpg日本でもっとも有名なサイフォン

シンコーヒーには複数名の専属バリスタを配置。カウンター越しに複雑な抽出器具でコーヒーを作っている様子をうかがうことができます。ベトナム式のフィルターコーヒーやドリップなどオーソドックスなものから、サイフォン、フレンチプレス、パワーオーバーといった仕様でコーヒーを抽出してもらうこともできます。

コーヒー豆は世界各国から輸入し、生豆を直接仕入れたのち、同店舗にて焙煎するのがこだわり。スタッフが手作業で一つ一つ豆の品質を確認している様子は他店には見られない特徴です。お店のおすすめは日替わりのシンカフェ・オリジナルコーヒー。観光の休憩がてら、立ち寄って大人の雰囲気と味を嗜んでいってください。

住所:
1号店:13 Nguyen Thiep St. Dist.1
2号店:18 Ho Huan Nghiep St. Dist.1

[local, 569]

2、女性に大人気!コーヒーとココナッツのミックスシント―が人気の「コンカフェ」

IMG_1729.jpgブイビエン通り店

こちらはハノイ発の「コンカフェ」。ホーチミン市内には4店舗あり、リートゥーチョン通り店、マックチブオイ通り店、そして写真上のブイビエン通り店の3店舗が観光の中心地にあります。ベトナムらしい路上カフェで脚の低い椅子に腰を落ち着かせるのもいいですし、ノスタルジックな古きハノイを再現した店内で郷愁に耽るのもおすすめ。

IMG_1430.jpgCot dua cafe 65.000d

一番人気はこちらのCot du cafe。コーヒーとココナッツをミックスした冷たいスムージー。コーヒーでありながら、ココナッツの甘味と爽やかな香りが調和して飲みやすく、特に女性に支持されている一品です。その他通常のミルクコーヒーも捨てがたいもの。フレッシュミルクの量を多めに入れたホットコーヒーは甘さ控えめでありながらクリーミー。2杯、3杯飲むお客もたくさんいるんだとか。どこ産の豆を使っているかも、どんな抽出法、マシーンを使っているかも秘密。でも、単純に「おいしい!」と言えるコーヒーに、ベトナム人の若者は親しみを覚えているようすです。

住所:
リートゥーチョン通り店:2F 26 Ly Tu Trong St. Dist.1
マックチブオイ通り店:2 Mac Thi Buoi St. Dist.1
ブイビエン通り店:127-129 Bui VIen St. Dist.1

[local, 570]

3、バリスタが丁寧に作り方を解説「ワークショップ」

IMG_6124.jpgリピーターが多いカフェ

ガイドブックにはあまり紹介されていないカフェですが、ドンコイエリアの真ん中にあり、階段を上がった上階部分に広がるシックなカフェ。どちらかというと、在住外国人に支持されていて、日中はビジネススーツを着た外国人が商談をしている様子もしばしば。焙煎からこだわるコーヒーカフェの先駆けともいえるお店で、開店当初から多くの人々で賑わっています。ホーチミンの銀座とも言われているドンコイエリアの真ん中に営業するにふさわしい、ワンランク上のもてなしを提供してくれます。

IMG_6147.jpg在住日本人の姿も多い

カウンターではサイフォン式でコーヒーを抽出している光景をうかがうことができ、英語ができれば作り方やこだわっている点などを細かく教えてもらうことができます。

住所:
27 Ngo Duc Ke St. Dist.1

4、「マルゥ・チョコレート」で作るモカはここだけ!

IMG_5383.jpgセレブティックなベトナム人客が多い

日本でも販売されている高級ダークチョコレート「マルゥ・チョコレート」。その直営カフェがこちら。ホーチミンに一店舗だけです。フランス人が経営しているカフェで、ベトナム全国のカカオ農家から高品質のカカオ豆だけを仕入れています。カカオ70%以上のいわゆるダークチョコレートをメインに販売していますが、カカオの比率によって産地を買えているのがマルゥのこだわり。チョコを作る原料はカカオとサトウキビだけ。

IMG_5399.jpg大きな板チョコを粉砕している様子。テーブル席からのぞくことができる

ここでおすすめしたいのが「Marou mocha」。マルゥの高級ダークチョコをふんだんにコーヒーとブレンドしたモカで、これを味わえるのはここだけ。日本人の来訪客も多いのだとか。開店当初は国内外から多数のマスコミがやってきて注目の的となりました。

住所:
169 Calmette St. Dist.1

[local, 237]

5、ベトナムの自尊心!高級カフェチェーン「チュングエンコーヒー」

IMG_0639.jpg全国1000店舗以上展開している

チュングエンコーヒーといえば、ベトナム人は知らない人がいないほどの有名店。全国どこでも、田舎郊外であろうとも店舗を見つけることができ、直営&FC合わせると、店舗数は2000を超える人気カフェ。コーヒービーンやスターバックスなど外資参入による競争も激しいベトナムカフェ市場ですが、安定的な人気を保持しているのがチュングエンコーヒーの揺るぎない自信の源。

自らNo.1Coffeeと自負し、幾種類のコーヒーは高級志向の方にピッタリ。アラビカ種、ロブスタ主、リベリカ種の3種の配合比率を変えるだけでこうも味が違うと驚くことでしょう。日本でも一部の愛好家からは、「エスプレッソはアラビカ種にロブスタ主は1割ほど調合するのがいい」と言われています。そのベストな配合比率を持ったコーヒーはどれも安くはありませんが、一度は飲む価値がある味です。

IMG_0652.jpgベトナム特製フィルターで抽出する

ベトナムでは御覧のように特製フィルターでコーヒーを時間をかけて抽出するのが普通。約10~15分ほどかけて、一滴ずつコーヒーが滴り落ちるのを友人家族恋人で談笑しながら待つのが彼らの楽しみ。こうして抽出し終わったコーヒーは非常に香り立ち、風味豊か。ベトナム流にコンデンスミルク(練乳)を混ぜて飲んでみてください。ホーチミン市内中心部にもいくつも店舗はあるので、観光しているうちに見かけたら入ってみてください。また、チュングエンブランドのインスタントやコーヒー豆の購入もできます。

ホーチミンで一番おいしいコーヒーを見つけよう

ホーチミンを旅行するならば、否が応でもコーヒーを何杯も飲むことになるでしょう。ここで紹介したカフェはハズレのない味ですので、一度ご賞味ください。また、もちろんお洒落カフェや、路上カフェもおすすめ。その道何十年と路上カフェを経営しているおばちゃんの作るコーヒーも、意外とおいしかったりするかもしれませんね。

[local, 572, 327]

著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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