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ホイアンに来たら訪れるべきスポット ベスト10

ベトナム中部都市ダナンは、ハノイとホーチミンに次ぐ大都市でありながら、海と川が寄り添う素朴な町並みが残るエリアでもあります。近年は徐々に認知度があがり、日本人旅行客も増えてきました。中部にはダナンを拠点にフエ、ホイアン、ミーソン遺跡という世界遺産ツアーが人気。今回クローズアップするのはホイアンの観光スポット10選。2泊〜3泊される方は、すべて行くこともできるでしょう。1泊の旅行者もこの中からスポットを選んでみてはいかがでしょうか。

1、福建會館

DSCN0554.jpg豪華な門構え

17世紀の交易時代に、中国福建省出身の家族がホイアンに移住して建てた會館。寺院のようですが、厳密にいえば會館で、主に華人が集まって談笑する集会所のような役割をしていました。当時大勢の福建省出身の中国人が南下してベトナム全国各地に移り住むようになったので、福建省由来の伝説(主に媽祖)が非常に多く、また華人を主とした民間にすっかりと浸透しています。福建會館はホイアンのメインストリートであるチャンフー通りに位置し、門構えは非常に豪華。螺旋線香や絵画はいずれも中国を彷彿とさせるもので、そこらへんの仏教寺院とは雰囲気が一味違います。

2、進記家

DSCN2198.jpg世界中のツアー客が決まってここに訪れる

グエンタイホック通りにある進記家は、広東省出身の華人が建てた旧家です。ユネスコ世界遺産にホイアンが登録された際の最初の建築物で200年以上の歴史があります。ホイアンの歴史保護地区には平屋もしくは2階建ての木造建築物がでこぼこと建ち並んでいますが、それらのほとんどは17世紀以降に建てられた旧家で、必要最低限の修復工事をする以外は現状保存されています。現在でも進記家の血筋がここで暮らしています。中は当時の内装そのままで、ホイアン一般住宅の間取りを知ることができます。

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3、貿易陶磁博物館

DSCN0512.jpg日本との関係がよくわかる博物館

16世紀〜17世紀にかけて栄えたホイアンは、日本が鎖国政策を実施するまでは日本とも友好関係を結んでいました。こちらの博物館では日本との関係性を示す出土品が展示されているほか、シルクロードと呼ばれる交易のルートを示した地図や、ホイアンの家の建築様式を示した図が展示されています。それによると、ホイアンの建築物は日本、ベトナム、中国の3か国の建築様式を混在させていることがわかります。ホイアンの建築物の屋根やレンガの材料はすべて日本の京都の建築様式を真似ているようです。そのほか沈没した商船もしくは朱印船を引き揚げたさいに発掘された貴重な日本由来の品々も展示されています。

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4、日本橋

IMG_1897.jpg交易時代に日本人が設計したとされる日本橋

チャンフー通りとグエンティミンカイ通りを結ぶ屋根付き橋は、「日本橋」とよばれています。交易時代は日本人も多くこのホイアンで暮らしていて、この日本橋を中心に東西に日本人町と中国人町があったといわれています。日本橋内部は小さな祭壇と申と戌の像がありますが、これは申年に施行して戌年に完成したからと言われています。夜になるとイルミネーションが行われ、美しくライトアップされます。また、この日本橋の下には毎夜多くの観光客が集まり、ここでホイアン名物の灯篭流しを体験することができます。現在では2万ドン札の紙幣にも描かれている、名実ともにホイアンを象徴する観光スポットです。

5、ホイアン市場

DSCN0244.jpg世界遺産にある屋内市場

チャンフー通りをひたすら西に進むと右手に見えてくるのが、大規模屋内市場のホイアン市場。露天商は市場外周にまではみだしていて、早朝をピークに青空市場も開催されます。薄暗い屋内には日用雑貨店や服飾店が少々、食品は生鮮がメインで野菜は屋外に多いです。そして奥には食堂が並んでいて、現地人の何気ない生活の一端をみることができます。

また、早朝には市場の向かいのトゥボン川沿いに魚介の朝市が開催されます。早朝しかやっていないので、こちらを見学したい方は早起きするといいでしょう。大体朝の7時〜8時くらいまでやっています。

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6、クアダイビーチ

IMG_2010.jpgまさかの悲劇を乗り越えた現在、徐々に観光客を取り戻す

ホイアン歴史保護地区からタクシーで10分ほど走ったところに広がるクアダイビーチ。つい2年前までは、ホイアンを代表するビーチリゾートとして多くの外国人観光客が訪れていました。しかし、2015年に台風の影響でクアダイビーチは一転して砂浜が波にさらわれてしまい、御覧のような砂袋で防波堤を作らなければならなくなってしまいました。現在でも波は荒れ、徐々にこの一帯まで押し寄せてくることが予想されています。幻のビーチエリアとなる前に、一度観光にでかけてみてください。現在では海辺でシーフード食堂がいくつか並び、またヤシの木が生い茂るところでは屋台グルメを楽しむことができます。

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7、キムボン村とタンハー村

DSCN1967.jpgツアーで行くことも個人で行くこともできる

小舟に乗ってトゥボン川を周遊し対岸へ移動。その先にあるのはキムボン村とタンハー村。それぞれ木彫りと陶磁器の村として観光地化されています。ツアーで行く場合は最寄りのツアーデスクで、個人で行く場合は、バクダン通りに停泊している船の主と交渉しましょう。いずれの村も非常にのどかで、ほとんどの家が木彫りもしくは陶磁器に関係する仕事をしています。木彫りはベトナム政府も認める高品質な商品をホーチミンの全国に卸しています。ここでも多種におよぶ木彫り細工をお土産に買っていくことができます。陶磁器はろくろ体験もできますが、体験後は安いものでもいいので、一つ陶磁器を買っていきましょう。

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8、ホイアンシアター

DSCN1217.jpgいくつかのプログラムに分かれている

毎夜定刻開催のホイアンシアター。劇場のステージでは、民謡や弦楽器と打楽器による伝統音楽、そしてベトナムの農村での場面をユニークに再現したり、ベトナムに伝わる伝説などの演劇を鑑賞することができます。日中にホイアン観光に疲れた方も、夜はゆっくりとした時間を過ごしたいもの。そんなときは落ち着いて鑑賞できるホイアンシアターがおすすめです。シアターはチケット制で、日中に購入しておくといいでしょう。

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9、ナイトマーケット

IMG_1770.jpg毎夜開催されるのが旅行客にとっては魅力

バクダン通りにかかる橋を渡った先は、歴史保護地区から外れるため、お洒落なカフェバーやレストランがちらほらとうかがえます。ホテルもあるので、この界隈に宿をとるのもおすすめできます。そして、こちらは毎夜開催されているナイトマーケット。直線50mほどの通り沿いにはびっしりと屋台が並んでいます。外国人向けなので、売っている雑貨もお土産におすすめできるものばかり。また名物であるランタンを扱うお店もたくさんあります。値段は交渉する必要があります。

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10、ランタン祭り

IMG_2246.jpg幻想的な夜の時間が訪れる

毎月旧暦の14日には、ホイアン歴史保護地区内においてランタン祭りが開催されます。夜の帳が下りる18時30分過ぎにはお店は続々と明かりを消し、代わりにランタンとろうそくの火で店内を照らします。通りの頭上にもランタンが灯り、道はほのかな明かりが灯る幻想的な風景に変わります。どこからか民謡が流れ、家をのぞいてみると、子供たちがホイアンに伝わる歌を練習していました。バクダン通りの広場では歌手によるウ美声が響きわたり、また、子供たちもビンゴのようなものではしゃいでいました。ライトアップされた日本橋付近では灯篭流しを体験する外国人でにぎわい、トゥボン川沿いはテーブル椅子が並んで、そこで屋台料理を食べることができます。ランタン祭りは現在世界から注目されている伝統的な祭事。もし日程が合えば、是非参加してみてください。

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日帰りだけではホイアンは楽しめない

ここで紹介した以外にもホイアンの見どころ、観光スポットはいくつもあります。けっして日帰りだけでは楽しみ尽くせないので、最低1泊、できれば2泊はしたいところです。もし日帰りであれば、是非夜のホイアンに訪れてみてください。日本人なら懐かしいと感じる風景に出会えることでしょう。

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著者プロフィール

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ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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