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タクシーが無難?ノイバイ国際空港からハノイ市内を満喫するための移動手段

ベトナム北部ノイバイ空港は、2015年1月1日より新しく生まれ変わりました。日本においてもテレビCMでやっているのでご存知の方も多いかと思いますが、ODAによって大成建設が携わりました。現在では北部最大の空港として活躍しています。

今回はノイバイ国際空港から、ハノイ市街地までのアクセス方法、および、ハノイ市における移動手段と、各エリアへの効率的な移動方法をご紹介します。

空港から市街地へ移動

IMG_3324.jpg日本からは日本航空と全日空が発着する

ノイバイ国際空港は第二ターミナルに位置。第一ターミナルの国内線まではシャトルバスで移動することができます。

国際線の入国審査を経て、荷物をピックアップして税関を抜けたら、到着ロビーに当たります。その左を進むと、タクシー乗り場に繋がります。構成はホーチミンのタンソンニャット空港と似たような感じです。

空港から市街地へ移動方法はタクシーとバス、どちらを選ぶ?

ノイバイ国際空港から市内までの交通手段は限られています。地下鉄などはありませんので、タクシーまたはバスのどちらかで移動することになります。タクシーとバスでは難易度が違うので要注意。それでは、二つの手段がどう異なるのかをご紹介します。


バス(ミニバス、市内循環バス)

所要時間:約1時間〜1時間半
料金:5000ドン※ミニバスは会社によって異なるが一律規定料金

IMG_0651.jpgバスは常に混雑

空港まではタクシー、ミニバス、市内循環バスの3通りの方法で行くことができますが、ミニバスとローカルバスはベトナム語しか通じません。ミニバスは降りるところを自分で指定しなければならないので、常にグーグルマップを開いて現在地を確認する必要がありますし、ローカルバスは7番、もしくは17番のバスで、市街地のバスターミナルまで行くことができますが、市内中心から離れているので、結局バスターミナルからタクシーに乗り換える必要があります。

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タクシー

所要時間:40〜60分
料金:30〜40万ドン

IMG_2822.jpg南部と北部では走っているタクシー会社は違う

空港に乗り入れできるタクシー会社は決まっていて、いずれも信頼できるのでどれに乗ってもいいかと思います。有名どころは「Noibai」、「ABC」、「Mailinh」、「Nasco」です。セダンタイプとミニワゴンタイプがありますが、後者は若干初乗り料金が高く設定されています。

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ベトナムの首都「ハノイ」

IMG_2549.jpg寒々しい気候もある

政治の発信地であり、ベトナム社会主義共和国の首都でもある「ハノイ」。南部ホーチミンに続く観光エリアです。ベトナムは東南アジアに位置し、中南部以南は常夏の気候を持っていますが、ハノイは気候が異なり、年間を通して若干の四季があります。基本は乾季と雨季のくくりでもいいのですが、11月から1月、2月くいまでは「秋」といわれ、半そで短パンでは肌寒い気温となります。この時期の旅行者は、必ず長そでやジャケット、ジャンパーを用意しておくようにしましょう。

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郊外エリアも人気

IMG_1817.jpgバッチャン村で作られるバッチャン焼きは全国に運ばれる

ハノイ旅行では、郊外エリアも非常に人気があります。最も近い郊外エリアはバッチャン村。お土産として重宝されるバッチャン焼きの陶磁器は、すべてここで作られています。そのほか、世界遺産のハロン湾はベトナム最大の名所といってもいいでしょう。一泊二日のクルージングツアーも催行されているので、滞在日程に余裕がある方は、こちらも検討してほしいところ。

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ハノイ市街地から南へ90km下ると、ニンビン省に到着します。陸のハロン湾と称されるニンビン省にはヴァンロン国立公園が人気。また、2014年には同じくニンビン省にあるチャンアンというエリアが世界遺産に指定されました。また、北部山岳地帯サパも依然と多くの観光客に支持されています。ここに暮らす華モン族の生活を垣間見たり、市場で彼らの売る民芸品を買い付けたりと、自然と同化した時間を満喫することができます。列車内で車中泊が余儀なくされるのがネック。

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ハノイ市街地の移動方法を解説!

IMG_9265.jpg電気自動車はホーチミンでは見られない

タクシー

市内の移動で最も利用比率が高いと思われます。ハノイ市内にはいたるところにタクシーが走っているので、どこを歩いていても、疲れたら流しのタクシーを捕まえることができます。また、夜などなかなかタクシーを見かけない場合は、近くのレストランやカフェ、ショップの店員に頼んで、タクシー会社に電話してもらって呼んでもらうことも可能です。ベトナム人もみんな電話してタクシーを呼ぶので、特別なことではありません。ただし、タクシー会社によっては近場だと乗車拒否をすることもあります。小奇麗なタクシーに多いので、不快な思いをしたくない方は、予め認知度の高いタクシーにしか乗らないようにしましょう。

バス

市街地に最も近いバスターミナルは、ロンビエンバスターミナルですが、旅行者がローカルバスに乗って各エリアに移動することは困難です。また、バスターミナルはスリが非常に多いので、こちらも気を付けたいところ。料金は安いのですが、気軽に乗れる移動手段としての利用はできないといっていいでしょう。

バイクタクシー

ベトナム全国にあるバイクタクシーですが、ハノイのバイクタクシーは値段が割高です。あまり交渉にも応じてくれないので、市街地の観光スポットであれば、むしろタクシーを使った方が安上がりになるかと思います。一人旅の方は、タクシーの運転手と仲良くなって、安く市内観光ができる場合もありますが、こちらはぼったくられるリスクも高いです。筆者の感覚だと、市内観光はタクシー、バッチャン村まではバイクタクシーが安く済むといった感じです。

電気自動車

ハノイの名物でも電気自動車は、ホアンキエム湖北部が停留スポットで、数多く止まっています。窓口でチケットを買ってください。ルートは主に旧市街周辺を回るので、1時間くらいの所要時間となります。好きなところへ行くことはできませんが、旧市街観光はこれで済ませるのもいいでしょう。

シクロ

最後はシクロ。こちらは事前に目的地を告げて、値段交渉が必要です。ベトナム旅行らしい乗り物なので、一度は体験してほしいですが、かなりゆっくりな上、遠くまでは行けません(運転手が年配の方ですし......)。また、外国人しか乗らない観光用なので、値段も高いです。目安としてはホアンキエム湖一周で10万ドン〜15万ドン。

主要ホテルまでのアクセス方法及び所要時間

日本人旅行客が宿泊するようなホテルは、基本3つのエリアに絞られ、それぞれ「旧市街」、「ホアンキエム湖周辺」、「タイ湖周辺」です。安宿から5つ星ホテルまでこの3つのエリアに点在しています。とはいえ、この3つのエリアはいずれも近場にあり、空港から行く場合は距離はほとんど変わりありません。タクシーであれば、60分程度で行くことができます。

旧市街エリア

IMG_1754.jpg昼から夜まで楽しめる旧市街

英語では「オールド・クオーター」、ベトナム語では「フォー・コー」と表記される旧市街。世界遺産ではないものの、政府指定の保護地区に指定されているので、いまでも古き良きタンロンの商業エリアとしての面影を感じることができます。ホテルはバックパッカー向けのミニホテルやゲストハウスといった安宿が多く点在するほか、「ティランホテル」、「ボスレジェンドホテル」、「レガシーホテル」といった3つ星から4つ星のホテルがいくつか点在しています。週末はナイトマーケットも開催されるので、旧市街に滞在時間を多く費やしたい方は、ここのホテルに宿泊するのがベスト。またホアンキエム湖までも徒歩圏内です。

ホアンキエム湖エリア

IMG_0190.jpg老若男女に愛される湖

ハノイ市の中心に広がり、また観光の拠点でもあるホアンキエム湖。周辺は旅行客を楽しませてくれる観光名所も多く点在しています。宿泊先としても、最も良質なホテルが点在しているエリアで、「アプリコットホテル」や「ノーブルブティック」、「ヒルトン」、「パシフィック」といった名のある5つ星ホテルが点在しています。ただし、ホアンキエム湖は広く、北部旧市街方面から南部ハイバーチュン通り方面までは、徒歩で15分〜20分程度かかります。ホアンキエム湖を一周するとなると、その倍以上はかかるので、ホアンキエム湖周辺だからといって、すべての周辺の名所が徒歩圏内とは限らないことは覚えておいてください。

タイ湖エリア

IMG_2229.jpgタイ湖の方がロマンティックという現地人も多い

ハノイの数ある湖で、最も大きく、最も美しいといわれているタイ湖。北部にはゲストハウスや安ホテルの密集地帯もあるほか、「フレーザースイーツ」、「セドナ」といった5つ星に、「ハノイクラブ」、「タンロイ」といったタイ湖に面して建つ4つ星も人気があります。タイ湖からホアンキエム湖までは、タクシーで約15分程度。ホーチミン廟の方が近いです。ただし、いずれも徒歩で行くことはできませんので、少ハノイ市内の中でも若干離れにあるエリアとして認識しましょう。

主要観光地までのアクセス方法及び所要時間

IMG_9602.jpgホアロー収容所

空港から観光スポットへ直接アクセスする場合は、タクシーで行くのがおすすめ。もしいくつかの名所を回りたいのであれば、タクシーを半日チャーターするのも方法としては有効。ただしできるだけ荷物は都度持っていってください。料金を払っていなくとも、金目のものが入っている運転手が感じたら、乗り逃げされる可能性も否めません。

また、ハノイ市街地の観光名所(ガイドブックに載っているような定番どころ)は、どこも離れているので、名所間の徒歩の移動は困難。旅の荷物が入っているバッグをタクシーに預けたくはないかと思いますので、できる限り一旦ホテルに向かって、荷物を預かってもらうようにしましょう。

ホアンキエム湖

ハノイ市の中心にある湖。ハノイ大教会やバックパッカー街、水上人形劇、旧市街といった名所も徒歩圏内です。空港からはタクシーで60分程度、ホーチミン廟からは15分程度です。

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タンロン遺跡

ハノイ市街地にある唯一の世界遺産。かつて北部ベトナムはタンロンという首都でした。その歴代皇帝が居城していたタンロン城の跡地です。ホーチミン廟近くにあり、空港からはタクシーで60分程度。ホアンキエム湖からは15分程度の距離です。

ホーチミン廟

ホーチミン革命家の遺体が眠る政府管轄の敷地エリア内にある廟。厳戒態勢が敷かれていますので、変な行動い出ると捕まりますので注意。政治の発信地としての顔をのぞくことができます。また、徒歩圏内には「ホーチミンの家」と「ホーチミン博物館」、「一柱寺」があります。タンロン遺跡までも道に迷わなければ徒歩圏内です。空港からはタクシーで60分程度、ホアンキエム湖からは15分程度です。

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文廟

科挙も実施されたベトナム北部初の大学が置かれた場所です。現在では学業の神として孔子を祀っています。現在では学業成就のお寺として現地人に人気があり、大学の試験時には決まってここで合格祈願をする他、大学の卒業式の記念撮影の場所としても利用されます。空港からはタクシーで60分程度、ホアンキエム湖からは15分程度です。

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民族学博物館

ベトナムを代表する53の少数民族と、ベトナム人と呼ばれるキン族の計54の民族の文化や習慣を紹介した貴重な博物館。市街地から少し離れていて、空港からタクシーで80分程度、ホアンキエム湖からは20分から30分程度かかります。

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女性博物館

ベトナム人および少数民族の女性の衣装や習慣、地位などを紹介した博物館で、近年は世界の旅行雑誌に取り上げられています。ホアンキエム湖南部ですが、旧市街からだとかなり歩かなければなりません。空港からはタクシーで70分程度です。

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タイ湖

ホアンキエム湖に続く認知度の高い湖。非常に広く、徒歩で一周するのはまず不可能。周辺には花市やバックパッカー街、青空市場、クルージング船、由緒ある寺院など、名所もたくさんあります。空港からはタクシーで50分程度、ホアンキエム湖からは10分〜15分程度です。

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旧市街

ホアンキエム湖北部に広がる旧市街。かつてタンロンが首都だった頃、ここら一帯は一大商業エリアでした。現在は当時の古き良き香りを感じられる町並みを楽しむことができます。週末はナイトマーケットがあるほか、北部ドンスアン市場は観光名所にもなっています。お土産はこちらで。空港からはタクシーで60分程度、ホアンキエム湖からは北部なら徒歩で行ける距離です。

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IMG_0639.jpgホーチミン博物館
IMG_1443.jpg文廟
IMG_2624.jpg民族学博物館
IMG_9845.jpg女性博物館

空港と市内の歩き方

ノイバイ空港周辺は何も立ち寄るスポットはないほか、市街地までは車で60分程度とかなり距離があるので、まずは手早く市街地へ到着することを目的にされてはいかがでしょうか。市内はタクシー移動の他、歩く覚悟があれば、ホアンキエム湖を拠点に、南部方面に位置する女性博物館、ホアロー収容所、ホム市場、北部方面に位置するハノイ大教会、水上人形劇場、旧市街まで徒歩圏内です。そのほかの名所に関してはタクシーを使って移動するようにしましょう。半日から1日の市内観光ツアーに参加するのも効率がよくておすすめです。タクシーですべてを移動するのと比べると、割安になる可能性も十分あります。

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著者プロフィール

著者写真

ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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