カゴ人間になっちゃうよ! ツヤッツヤになりつつ笑える伝統美容「チュポン」はマストでどうぞ
チュポン。キッチュでかわいくてふざけてそうな響きですが、とんでもない、大真面目です。「チュポン」は美しくなりたい女性の合言葉、効果絶大にして気分最高のハーバルスチームサウナで、カンボジアの伝統的な美容法です。シェムリアップを訪れて受けなかったら大損害! ばっちり読んで、なんならツヤツヤになる気分を想像していただけましたら幸いです。
2019.10.07
もくじ
01 強烈!! なカゴ式チュポンはChez moi Suite & Spaでどうぞ
「伝統美容」という言葉に弱いです。その土地の自然環境と歴史文化が絡み合って長い時間をかけて生まれて根付き、発展してきた美容法ということですから。その土地を知るのに欠かせない項目かもしれません。そんな伝統美容をシェムリアップでも受けられるというから食いつきました。それが「チュポン」だったのです。やるしかない!
そうとなったらスパ選びですが、チュポンを受けられるスパは限られている上、中でもカゴ式のチュポンという他では探せないメニューがあるのは「Chez moi Suite & Spa」だったので、すんなり行き先決定です。
予約もすんなり。ホームページにはなんと日本人スタッフさんのLINE IDがありますから。LINEでどのコースを選べばいいか相談したり、こちらの希望とあちらの空き時間をすり合わせたり、便利で早くて安心感たっぷり。ちなみに、メールでも、Instagram、facebookからでもOKです。
さて、LINEでお話しを伺って予約したのは「チュポン満喫プラン」です。内容はタイトル通り満喫ざんまいの超欲張り。「チュポン入浴し放題、ハーバルボール作り体験、ハーバルボールマッサージ90分に、プールとシャワーが使い放題、ハーブティ2杯とドリンク1杯がついて、空港送迎もあり」。かゆいところに手が届きまくりのコースで、なんとたったの35ドルなんですよ!
さて、やってきました「Chez moi Suite & Spa」。
「こんにちは〜」建物に入るとすぐさま、受付よりも前に冷え冷えのお茶を運んで来てくれました。なんて気が効くんでしょう! ちょっとした気遣いかもしれません、でもグラグラ体が煮立つ南国での冷たいお茶サービスは、普段の8割増しでありがたく、急に信頼できる気すらしてくるんですよね。おまけに「こんにちは」はスタッフさんの言葉ですよ。日本語のできるスタッフさんがいらっしゃるとやっぱり安心感があるし、実際ことの運びがスムーズです。
02 ハーブを切って、潰して、自分でハーバルボールを作る
そもそもハーバルボールとは何かと言いますと、数種のハーブを布で包んだものです。それを蒸して温め体に直接押し当ててマッサージするのがハーバルボールマッサージ。ハーブの成分は皮膚からも吸収されるので、ハーブのいいことそのまんまを体に取り込みつつ、じっくりじんわり体を温めつつ、さらにはマッサージ効果も得られるといううれしいことづくしの施術なのです。
ところで、通常ハーバルボールは事前に用意されているものですが、このコースでは自分を癒す道具を自分自身で作るんですよ。何を使ってどういう行程でできたものかを体感していると、ハーバルボールマッサージを受けることに納得が増すからか、いつもより効果があったような気分になるんですよね。
さて、ハーバルボール作りに使うものはこれらです。
長いのがレモングラスで、その上がコブミカンの皮、右隣がウコンで、手前の葉っぱがコブミカンの葉。レモングラスは体を温め、香りで気分を上げてくれる作用があり、コブミカンの皮や葉は血行促進の他に乾燥や肌荒れにも効くと言われています。また、ウコンには抗酸化作用もあり、シミの生成、しわやたるみなどを防いでくれるそう。これらハーブを細かく刻んで、鉢で潰して、布で包むという手順です。
完成! ハーブを刻むのも潰すのも包むのも、全てにおいて助けていただき、プロの技に感動しました。
03 チュポンは美容効果も見た目のインパクトも絶大だった!
続いて、お待ちかねの「チュポン」です。チュポンはハーバルサウナのことで、カンボジアで古くから行われてきた伝統的な施術です。もともとは産後の体調管理や体力回復のために行われていたとか。そこから発展して、使うハーブによって美肌やダイエット、ストレス改善などいろんな効果を期待して行なわれているそう。
まずは着替えです。大判サロンを渡されるので、適当に体に巻いてください。こちらはセラピストさんが見せてくれた巻き方のお手本。こんな風に胸の前で布をクロスさせて、首の後ろで結ぶのもやりやすくていいですよ。いかにもカンボジアチックな柄のサロンを身につけて、ちょっとしたコスプレ気分で楽しいな〜。
「さあどうぞ」
セラピストさんがカゴの正面を引き開けてくれました。なるほど、扉になっていたのですね。そして中には椅子が。その下には植物が山盛り入った鍋が。そして鍋にはコンセント。
うながされるまま、カゴに入って椅子に座るとあたたかーい。そしていい香り。鍋の中身は……聞いてびっくり、20種ものハーブが入っているそうで!レモングラスやウコン、シトラスやオークツリーなどなど、クルクメールと呼ばれる伝統医療を継承する方が調合したそうです。
さぁ、人間蒸しのスタートです。
見てください、このお見事なまでのモグラっぷり!モグラたたきゲームのモグラ以外のなんだっていうんでしょうか。しかも一匹しかいないので、永遠にひっぱたかれるコースですよ。と、テンション大いに上がってセラピストさんに写真撮影をお願いする始末。
セラピストさんが去り、カゴに入って頭だけ出した状態で放置されると、現実に向き合うことになります。わたしは一体どんな状況におかれているのか、カゴの中を覗き込んでみます。おっとこもった状態でかぐハーブの香りの濃度たるや、すごい!こんなにハーブ成分の凝縮された蒸気が肌にぴったり張り付いているなんて、もう一生いい香りしかしない体になっちゃうのでは!?それに直接的にぐいぐい美肌成分を閉じ込めているイメージも幸福度を高めてくれます。さらにすごいのはとめどなく流れる汗。絶大な新陳代謝を発揮しているのが見え見えです。さぁ古い細胞よどんどん生まれ変わっておくれ。あぁなんて幸せな浄化プログラム……。
うっとりしているとセラピストさんがやってきます。え、もう30分たったの!?あまりに一瞬に感じられ、びっくりが止まりませんでした。
04 自分で作ったハーバルボールでマッサージ
さて、存分に体が温まり心もうっとりしたところでダメ押しのハーバルボールマッサージです。もちろん、使うのははじめに自分で作ったハーバルボール!
部屋は温められたハーバルボールでいい香り、うっとりは高まるばかり。裸になって紙パンツを履いたら、マッサージのスタートです。
こんな風に、温められたハーバルボールで全身をポンポンと叩きつつ、さすっていきます。ほぐれるほぐれる、たいして疲れていた自覚なんてなかったのに、どんどん体が気持ちよくなっていくのがわかるんです。それにチュポンから続いてハーブ効果を刷り込ませる感じが最高。こんな直接的な施術、美容にいいとしか言えませんよね。しかも存分に血行が上がって、ターンオーバーが促されている気がしてならなすぎる……極楽!あっという間すぎる90分にまたもびっくり。「時間の長さって気まぐれだなー」と、うっとりぼんやり考えるのでした。
シャワーで体を流しながら手で肌にふれると、おやや自分じゃないみたい。肌がすごくもっちり、とてもしっとり、つるつるすぎて、なでなでし続けたいくらい。うれしすぎてニマニマ〜。
住所 #0378, Sombai Road, Wat Damnak Commune, Sangkat Salakamroeuk, Siem Reap
LINE ID @resa3913
mail reservation@chezmoi.asia
HP http://www.suite.chezmoi.asia
05 部屋式のチュポンならこちらへどうぞ
すっかりチュポンに惚れ込んだら、他のスタイルのチュポンものぞいてみたくなりました。「Chez moi Suite & Spa」の姉妹店が雰囲気いいとの噂を聞き、二軒様子をのぞきにいきました。こちら二軒にも、同じ「チュポン満喫プラン」がありますよ。おさらいしますと、「チュポン入浴し放題、ハーバルボール作り体験、ハーバルボールマッサージ90分に、プールとシャワーが使い放題、ハーブティ2杯とドリンク1杯がついて、空港送迎もあり」で35ドルのふとっぱら!
◆「Kafu Resort & Spa」
こちらは敷地に到着してびっくり。街中だっていうのに、森があるんですよ。
チュポン部屋の中はこんな風。広さは2畳くらいでベンチがあります。この部屋がハーブのあっつい蒸気で満ちるんです。部屋全体を温めると言う見た目ではいわゆる日本のサウナと大差がないので、インパクト強烈で身動きのとれないカゴ式チュポンよりも気楽に受けられるかもしれません。
住所 River Road,Slarkram commune,Siem Reap
mail info@kafu-resort.com
HP http://www.kafu-resort.com
◆SiZen Retreat & Spa
ワイルドな庭園感のあるリゾートです。こちらのグループのホテルはどこも、仰々しすぎず上品で美しく、ナチュラルに自然との融合を達成している感じがとても気分いいんですよね。どこもスパ利用だけでなく、ぜひ滞在してみたくなります。ちなみに、宿泊するとチュポンは使いたい放題だとか!
Kafuのチュポンとそっくりで、中は二畳ほどのスペースです。部屋は小さめだけど竹組みの壁は圧迫感が薄そうで、より長居できる気がしませんか?そしたらもっとハーブ成分を体に取り入れられるし、新陳代謝は高まるし、ツヤツヤ度高まるでしょうね。
住所 River road, Slarkram commune, Siem Reap
Email info@sizen-retreat.com
HP http://www.sizen-retreat.com