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旅作家とまこ画像

連載企画

旅作家とまこのアンコール遺跡体験記

Vol.03
ベン・メリア画像
「天空の城ラピュタ」のモデルといわれるベン・メリア。

遺跡観光その2・川底で輝く遺跡と、
ほぼ「ラピュタ」の超崩壊系ジャングル寺を
見逃してはいけません!

いやほんと、アンコール遺跡の衝撃といったらもう! あんな壮大で歴史深い廃寺に入り込んで佇めるって、なんてすばらしい出来事でしょう。とにかく現地に行って「体感」していただきたいです。そしてせっかく訪れたなら、遺跡観光は1日といわず2日も3日も是非どうぞ。さらなる感激がきっと待っていますから。

2日目に設定されるコースで需要が高いのは、「(日の出)→クバール・スピアン→バンテ・アイ・スレイ→ベン・メリア」ですが、これは行かないと本当にもったいない、心の底から推薦します。超かっこよくて、超メルヘン! 1日目よりもさらに自然に溶け込んだ巨大遺跡なんです。すごすぎて巨額投資されたハリウッド映画のセットに迷い込んだみたい……あなたはこの旅の主人公、ここは日常から離れた異世界なんだし、こみ上げる感情をだだ漏れにして、浸りきっちゃいましょう!

2019.04.19

もくじ

01 世界の色がくるくる変わる!

全てが映り込む湖「スラ・スラン」の朝焼け

2日目の日の出は「スラ・スラン」を試しませんか? 前回ご覧いただいたように、ここでのマジックアワーはすごすぎました。それは全部、鏡面効果のおかげさま。超絶きれいな空やなにがしかが湖面に映りこむなら、超絶きれいは2倍、いや10倍はかたいかな。

スラ・スランの朝焼け画像

5時38分

さて、暗いうちからスラ・スランへと出発しました。着いてみると、びっくりするほど人が少ないんです。アンコール・ワットでの1/200 は確実ですね。まぁ99.99%のみなさんがアンコール・ワットで日の出を拝みたくて、達成した方はもう早起きにこりて……てなりますよね、夜だって遅くまで遊びたいだろうし。よく考えたら、わたし自身アンコール・ワット以外での日の出は初めてでした。

そんなわけで、かなりの穴場! 鏡面効果抜群、(やや)独占状態での最高日の出体験が、スラ・スランでならできます。2回目の日の出なら、ぜひこちらへどうぞ。

スラ・スランの朝焼け画像

5時54分

これは日の出時刻少し前。渋く染まる雲と、そのまま映り込んだ湖面の世界にうっとり。

空が一番赤く染まるのってこの頃かもしれません? ここに限らずあちこちで朝日撮影を繰り返していると、日の出時刻の15分〜10分前くらいが赤さのピークだと感じることが多くて。今日も光ろうという決意が熟成するタイミングなんでしょうか、地平線のちょい下あたりから溢れこぼれた光はこんなに赤いんですね。

スラ・スランの朝焼け画像

5時58分

この日のラッキーは雲にもあるでしょう。赤を存分に吸収して染まる雲こそ、空を唯一無二の表情に仕上げてくれるから。雲は空の抜群のアクセサリーなんです。なのであなたが日の出を迎えにいく朝、雲の存在感がたっぷりでもがっかりする必要はありません。ある意味バンザイ三唱ですよ。

スラ・スランの朝焼け画像

6時6分・日の出時刻

これはちょうど日の出の頃。ジャングルの向こうの地平線あたりからきっと昇った太陽は、まだこちらからは拝めません。というか向こうの雲の中に昇ったかもしれません。

そして……とうとうお顔を見せてくれました。太陽が雲の中にいるときは、いつ雲から顔を出すか、いつ再び雲に入ってしまうかがわからないので、より真剣に空と向き合うことになるんです。思いが募って、太陽と目があった時の感動がまたひときわ大きくなって!

スラ・スランの朝焼け画像

6時16分

スラ・スランの朝焼け画像

6時23分

太陽は、再び雲に入って行きました。それでもこんなに世界は美しい。アンニュイな雰囲気が、さっき朝焼け空に興奮した心をクールダウンさせて、ほっこり包み込んでくれているような。この頃には他のお客はほぼいません。スラ・スランに向かって佇む獅子(シンハ)とともに、この空気をあきるまで味わってください。

02 超爽快! ジャングルハイキングの末に現れた、

いろいろ驚きの川底遺跡「クバール・スピアン」

 

「クバール・スピアン」は、シェムリアップ郊外の山にある遺跡で、ハイキングをして見にいきます。しかもそれ、流れるクバール・スピアン川の底にある彫刻なんですよ、かなりスペシャル感のある遺跡でしょ。

実際めっぽう楽しいアクティビティ! ハイキング強度は5段階でいえば1.5ほどの初心者コース、だいたい3-40分の行程で傾斜は少々。それでいて雰囲気は、ジャングル感抜群&異国情緒満点で5段階中破格の8くらいだから、コストパフォーマンスならぬ、体力パフォーマンスは抜群ですよ。

クバール・スピアン画像

道端は大抵こんな感じです。すごい絡まり具合でしょ、生命が折り重なりまくってて、いやーみんな生きる意欲有り余ってるなーと感心です(笑)。

クバール・スピアン画像

時にはくるくる整ったオブジェみたいなのもあったりするんです、発見が楽しくて楽しくて。

クバール・スピアン画像

幹をひたすら触ったり、ぐるぐるの蔦に座ってみたり、こんなにジャングル要素とじゃれ合うことなんてそうないですよね、贅沢だなー。

クバール・スピアン画像

ときにはキラキラと光のシャワーが降りそそぎ……あーきもちい!

中腹ほどまで進むと、森の外、山の向こうをグーンと見渡せるところがありました。

クバール・スピアン画像

あっちの山まで見えますよ、サイコー!!

クバール・スピアン画像

足元も見逃せないんです、注目して歩くといたるところに芸術が。

誰の意図なんだか、いや本人の意志で芸術してるんでしょう、小さくても存分に自分を楽しんでいるようです。

クバール・スピアン画像
クバール・スピアン画像

一歩一歩に興味が溢れ、全ての瞬間がわくわくです。登る足取り軽い軽い。

そんなんだから、あっという間にクバール・スピアン遺跡に到着しました。
……なんだこりゃ!

クバール・スピアン画像

クバール・スピアン画像

川の中に丸丸丸……しかもどうやら神様のレリーフを従えて。

これは11世紀中頃に、ヒンズー教を信仰していた王様が、破壊と再生の神・シバの住むカイラス山とガンジス川を表現しようと作った場所だとか。なるほど、だから山の上なんですね。

そしてこの丸は全てリンガ。シバの象徴・男根リンガ。リンガリンガ……嵐のごとく攻めくるリンガ。ちょっと待ってよ、笑うとこじゃないのにクスッとするのは中二病でしょうか、いい大人なのに恥ずかしい。でもガイドさんも、「千リンガ川と呼ばれてるんですよ、クスッ」とのことだったので、まぁいいでしょう(道連れ)。

クバール・スピアン画像

ともあれ納得するのは、世界を壊して作って壊して作って……途方もない偉業を繰り返すには、このくらい力がないとダメなんですね! と無理矢理まとめ。

それにしても、こんな山の上の川底に精巧なレリーフを彫りあげた当時の技術と、そんなことをやらせる王のひらめきと、従わせる力に「ほほー」と感心するのです。

クバール・スピアン画像
クバール・スピアン画像

森の恵と水の恵、緑と青にうずもれつつ、歴史と芸術に感心、プラスちょっと笑えておかげさまで急に和んで。クバール・スピアンには、いろんな良さが詰まっています。

アンコール遺跡がどんなにかっこよくても、石だけの遺跡ばかりではわけがわからなくなるかもしれません。ぜひここを中間に組み込んで、脳みそに風を通してリフレッシュしてください。

03 東洋のモナリザの宿る寺「バンテアイ・スレイ」の

レリーフが美しすぎる

 

さて、心と体に新しい風を通したら、まさに傑作、彫刻細かすぎの「バンテアイ・スレイ」へいきましょう。

バンテアイ・スレイ画像

バンテアイ・スレイは10世紀に建立されたヒンズー寺院で、他のアンコール遺跡の寺院と比べれば規模は大きくありません。大きいのがえらいなんてどこの誰が言ったでしょう。ここは小さくても最高! 魅惑的な彫刻がびっしりと施された寺院なんです。

バンテアイ・スレイ画像

まさかこの繊細で柔らかい彫刻の数々が1000年以上も前に生み出されたなんてどうやって信じたらいいのでしょう。現代人の心も突き刺すセンスと腕前に、びっくりしどおしです。

この寺院がジャングルの真っ只中に佇んでいて管理されていなかったであろう20世紀のはじめ、フランスの作家アンドレ・マルローが「東洋のモナリザ」と謳われるデヴァター女神像を盗んだ気持ち……盗むのはダメですが、それほどに心を持って行かれたことは、わからないでもありません。ちなみに彼はプノンペンで逮捕されたんですけどね。

ぐるっと彫刻を見たら、きた道ではなく寺院の裏側へと進むことになります。その裏が、またまたうっとりすてきで!

バンテアイ・スレイ画像

なんだか哀愁あるでしょう。崩れかけた彫刻たちの整列風景。これは修復時に収まる場所が見つからなかった神さまや、レリーフたちです。

バンテアイ・スレイ画像

本陣で日の目をみることはなかった彫刻の集まりだけど、この裏舞台、なくてはならない存在です。柵で囲まれ、一定の距離からは近づけない孤高の存在バンテアイ・スレイのオフショット。ここなら接写するほどに近づいても許されるから、彼らに親近感すら覚えます。でもなぜか、けっこう素通りされているので、隅々を見て写真を撮って、ゆっくり堪能できるかもしれません。

04 ほぼラピュタの圧倒な崩壊寺「ベン・メリア」の

かっこよさにはそりゃ惚れる

 

やってきました、ベン・メリア。アンコール遺跡にはハイライトがたくさんありますが、間違いなくベン・メリアも人を大きく圧倒させる、神がかったところです。

ベン・メリア画像

ベン・メリア画像

ここは11世紀末に建立された寺院で、目的はアンコール・ワットの練習。なるほど、それを聞くと圧倒される自分に納得がいくんですよね。あの世界一かっこいい(と勝手に思っている)建造物の兄弟分なら、崩れた姿もかっこいいに違いない。さらに、崩壊した石の寺という悲惨な印象のそこに生き生きとした力強いジャングルが再生しているなんて、コントラストの強さにクラクラします。これは人の心を掴む要素がたっぷりですね。ドラマチックすぎます、あぁかっこいい。

ベン・メリア画像

崩れているワンシーンワンシーンがすてきですぎて、ここだけに1日を費やしたいと思うかもしれません。だってどこを歩いても、どの角度から見ても、いつもハッとする新しい表情を見せてくれるんです。崩れ重ねの厚みと、力強い緑に翻弄されて降り注ぐ、力強い熱帯の光の組み合わせが無限大で、魅力にきりがなくて。ここは離れるのがつらくなる遺跡ですよ、すごいところです。

ところで、ベン・メリアが「天空の城ラピュタ」のモデルかもしれないという噂は聞いたことがありますか? 訪れると納得しかありません。ここでならシータが飛行石で浮かぶでしょう。ここを崩壊させたのは「バルス!」と言う呪文のひとことでしょう。そんな思考に納得がいくほど浮世離れ甚だしい空気感と、メルヘン気分のつまったところなんです。

ベン・メリア画像

こんなリアリティ溢れるかっこいい崩壊は、他にどこでみればいいのでしょうか。「崩壊」にここまで心を掴まれる気持ちの底には何があるのでしょうか。いろんな思いが縦に横に斜めに走って渦巻き、そんな気分にさせるベン・メリアの威力を知るのでした。

ベン・メリア画像

遺跡の観光が終わって、後ろ髪引かれる思い出でてきたそこには、こんな「今」が進行していましたよ。のどかで、カラフルで、ほっとしました。

05 番外編・空からアンコール・ワットが拝めるかも?!

神様気分で気球に乗って空を飛ぶ

 

さて、これは番外編。乗れるかどうかは運次第、でも叶えばめっちゃうれしい、アンコール・ワットを空から見下ろす気球が飛んでます(US$20/10分)。

気球から見たアンコール・ワット画像

なんで運次第かといえば、ズバリ人気があるからです。そして予約ができないから。もしも混んでいたら、他のスケジュールも時間の限りもあるなら諦めざるを得ないですよね。それでもここでご紹介したいのは、40分ほど待って乗れた結果受けた衝撃が大きすぎたから。ロマンチックが大き過ぎて……顔がしばらくにやけっぱなしでしたねぇ。

気球画像

下からみてもわわかるように、ゴンドラはドーナツ型をしています。あそこをぐるぐる歩きつつ、写真をとりつつ、空からのアンコール遺跡と、広大なジャングルの景色を堪能するのです。

気球から見たアンコール・ワット画像

散々お会いしてきたレリーフの神様たちは、いつもこんな目線でわたしたちを見ているのでしょうか。そうだとしたら、人間は小さくてかわいい存在だろうし、やること小さいなぁと思うでしょうね。「そんなことで喧嘩しちゃって」って笑ってるでしょうね。

気球から見た風景画像

空に浮かんでる不思議、まさに絶景に佇む感動、人間の小ささを俯瞰した妙な落ち着き。いろんなものが押し寄せて、結果激しくほっこりしたのでした。

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