ホーチミンの治安。危険エリア

海外旅行においては、当該国の治安状況を真っ先に調べる必要があります。特に近年は世界各国でテロの脅威にさらされていて、中近東や欧米は危険エリアでもあります。海外旅行では他人事だとは思わずに、外務省や旅行会社が危険視する国への渡航は控えるべきと言えるでしょう。

では、ベトナムの治安はどうでしょうか。東南アジアきっての大都市である南部ホーチミンの治安、および行くのは控えたい危険エリアをご紹介します。

ベトナム全体の治安は良好

IMG_1751.jpgドンコイ周辺は外国人客で毎日にぎわう

ホーチミンに限らず、ベトナムは基本的に治安は良好です。日本のように女性の一人歩きもできますし、バスに乗っていたら突然バスジャックされたり、銃を突きつけられて恐喝されることもありません。危険エリアというのはありますが、観光客が行き交う1区市街地であれば、夜の女性の一人歩きもできます。おそらく世界的に見ても、治安はいいと言えるでしょう。

危険エリアもあることは覚えておく

これは世界共通して言えることです。どこの場所も犯罪がない楽園は存在しません。例えば日本であれば、歌舞伎町や池袋の夜などはやはり治安は良いとは言えませんね。それと同様で、ベトナムでも各都市に危険地域というのはあり、そこには現地のベトナム人も用がない限りは近づこうとはしません。旅行者もここで解説するエリアには、特段用事がない限りは行くのは控えてください。

観光の中心エリアは治安良好

IMG_8320.jpgドンコイ通りの隣を走るグエンフエ通り

ホーチミン観光のメインエリアとなる1区。その中でも特に外国人が行き交う『ドンコイ通り』、『グエンフエ通り』、『レロイ&レライ通り』、『パスター通り』、『ハムギー通り』、『レタントン通り』、『ハイバーチュン通り』、『グエンティミンカイ通り』、『レユアン通り』といった大通りは治安はとても良く、また深夜営業しているカフェやレストランも多いので、夜遅くまで現地人や旅行客でにぎわっています。

ベトナムのお店はだいたい深夜22時~24時で閉店しますが、近年は2時頃まで営業しているお店も増えてきました。外套のない薄闇のエリアは危険なので、できるだけ光のある道を選んでくださいね。

ただし注意点もある

確かに上記に観光エリアは治安は悪くありません。上述したように、女性の夜歩きも可能です。ただし、自己管理は必ず必要となります。例えば「ツアーガイドを装うベトナム人についていってはいけない」、「買春には手を出さない」、「現金の入った財布をすられやすいズボンのバックポケットや、細い紐のポーチには入れておかない」といった注意事項は肝に銘じておかなければなりません。ここは日本ではなく、遥か3600km離れたベトナムだということを、いまいちど認識しておきましょう。

ホーチミン市内の危険エリア

続いてご紹介するのは、ホーチミン市内に点在する危険エリアです。中には観光客が行き交うエリアもありますので、もし当該地域に訪れる際は、細心の注意を払って行動してください。

ファングーラオ

IMG_5041.jpgブイビエン通りの夜

バックパッカー街として知られているファングーラオ。デタム通り、ファングーラオ通り、ブイビエン通り、コンクイン通りなど複数の大通りで構成され、さらに網の目状に路地が伸びています。ベンタイン市場から徒歩10分程度と近いので、一般の観光客も気軽に訪れることができます。

ただし、多国籍の外国人が滞在するエリアというのは、どこであっても治安は悪くなります。喧嘩、マリファナ、売春、賭博など違法行為もはびこっているので、甘い言葉に誘われてついていかないようにしてください。特に、カタコトの日本語を話すベトナム人と酒の席で知り合い、「ブラックジャック(トランプ)で金儲けしないか」と誘ってきたら要注意。ぜったいについていってはいけません。そのほか、通りを歩いていたら「ハッパ」といってくるベトナム人もいますが、これはマリファナのこと。ベトナムでも違法なので、決して誘いに乗ってはいけません。

中華街チョロン

CIMG2870.jpg日中は比較的平穏。混沌とした下町風情を楽しめる

チョロンは1区から西へ走ること20分ほどで入る5区と6区に跨る一大中華街です。ベトナムに暮らす華人の8割はチョロンにいるとさえ言われているほど。その中華街も夜は危険エリアと化します。チョロンの観光エリアはほぼ個人商店の問屋で構成されているので、夜遅くは営業していません。外套も少なく、また人の気配のない路地裏などは、ひったくりや恐喝のかっこう場。女性や一人歩きは避けてください。

また、昼間であっても、スリやひったくりには気を付けなければなりません。人込みに紛れてスリを働く人もいますし、バイクに乗ってひったくる犯人もいます。

4区

CIMG1140.jpg路地裏にはお洒落なカフェもあるが、怪しい人もいる......

4区は1区に隣接している南のエリア。ホーチミン博物館や、サイゴン川を周遊するクルーズ船がある場所は観光エリアですが、さらに奥に行くと、途端にローカルな色が強くなり、素朴な平屋が並ぶ住宅街に入ります。このエリアはベトナム人も口を揃えて言う治安の悪いエリアです。夜はひったくりが多いですし、居住者は常に空き巣の心配をしています。

特に観光名所はないので、立ち寄らない方が賢明といえるでしょう。

8区&7区

IMG_3554.jpgベトナム人の生活を垣間見れる場所としてはおもしろいが......

8区は4区の川向こうの町。1区からは想像し難いようなローカルな生活風景を覗くことができます。夜遅くまで営業している居酒屋風のオープンレストランや屋台などがにぎわっている一方で、倉庫が並ぶしんと静まり返ったエリアは、麻薬の密売が行われていると言われています。

強盗も多発していて、4区と同様「旅行者は行ってはいけない地域」とベトナム人は教えてくれます。また、8区の南は7区ですが、こちらも同様です。7区といえば高級マンションが建つ新興住宅街フーミンフンが観光エリアにありますが、治安がいいのはこのフーミンフンだけで、それ以外の7区エリアは、4区や8区と同様の町並みが続いていて、危険エリアとなっています。

夜は最も危険

上記の中でも4区と8区は下町エリアなので、タクシーもそれほど多くは走っていません。流しのタクシーを捕まえるのが困難な場合もあります。道端に立ち止まらないで、光のあるカフェやレストランなどに入って、お店の人に電話でタクシーを呼んでもらうのがいいでしょう。

ベトナムは東南アジア諸国の中でも治安はとりわけ良好ですが、それでも旅行者は目立ちますので、危機意識をもって観光に臨むことが重要です。

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