ベトナムの南部ホーチミンは旅行者の最大の観光エリア。北部ハノイや中部ダナンといった観光都市も人気ですが、日本人旅行者にとってはホーチミンが一番人気。ホーチミン旅行では雑貨ショッピングやエステ、名物料理巡りなどが個人旅行者には人気ですが、旅行らしい気分を味わうなら、いくつかはベトナムを象徴する名所を巡っておきたいところです。しかし、少ない滞在日数ですべてを回るのはまず不可能。そこで、今回は押さえるべきスポットを10個紹介します。すべてを回るのもいいですし、時間が余ったさいに穴埋めするスポットとしていくつかをチェックしておくのもいいでしょう。
1、統一会堂
最初はこちら、「統一会堂」です。かつては南ベトナム政府の旧大統領官邸。大統領とその夫人が官邸内で暮らしていて、その贅沢な暮らしぶりをみてとることができます。1975年4月30日に没落したあとは、南北統一の場所にちなんで統一会堂と名を改めました。
その際に突入した北ベトナム軍の戦車は、現在ではハノイのベトナム軍事歴史博物館に国宝として展示されています。ここでは夫人の寝室や図書室、シアタールーム、暗号解読室といった部屋を限定で公開。現在でも国際会議のさいに利用されています。
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2、戦争証跡博物館
ベトナム戦争を知りたいのであれば、真っ先に行くべき博物館です。生々しく、リアルで、直接的にベトナム戦争の悲劇を伝えてくれます。1階では世界各国がアメリカを非難した新聞や広告を展示。日本の赤旗もあります。2階以降はジャーナリストが撮影したベトナム軍と米軍の様子とベトナム市街地の被害の様子などを見学することができます。
枯葉剤の被害を受けた子供たちの奇形写真もみることができます。日本では結合双生児のベトちゃんドクちゃんが有名ですが、実は結合双生児を含む奇形児はほかにもたくさん見受けられます。枯葉剤はDNAにも影響を及ぼすことが懸念されていて、現在も被害に苦しんでいる人は多くいることは知っておきましょう。
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3、ベンタイン市場
ベンタイン市場はホーチミンの中心に建つフランス統治時代に造られた屋内市場。市場内は4000以上の店がひしめきあっていて、その実店舗数は管理人も把握できていないとか。市場内は服飾、雑貨、生地、食品、食堂エリアに分かれていますが、迷路のように入り組んでいるので、迷うのは必死。それも楽しみの一つかもしれませんね。
値段交渉が必須なので、相場の分からない外国人は相手の押しに負けて高値で買わされてしまいがちです。それが嫌な方は、屋内外周の市場管理会社が経営しているお店で買い物してみてはいかがでしょうか。交渉はできませんが、値段は定価なので相場を知ることができますし、押し売りもありません。
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4、中央郵便局
フランス統治時代にギュスターブ・エッフェル氏が設計したとされる駅舎をイメージした郵便局。当時はフランス軍の通信インフラとして利用され、現在は王道の観光名所になっているほか、現地人にとっては郵便局として親しまれています。隣に聖母マリア教会が建つこともあり、この一帯は「コンサーパリス」と呼ばれ、カトリック教徒のブライダルフォトの撮影スポットとしても人気があります。
夜の閉館後のライトアップも注目してほしいいところ。郵便局正面にはマリア像を中心に芝生が広がり、現地の若者の憩いの場として毎夜賑わっています。屋台も出没するので、ベトナム旅行らしい時間を満喫することができるでしょう。
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5、永厳寺
1971年建立の仏教寺院。開院した僧はもともと日本に留学経験があり、帰国ののち建てたといわれています。本堂へ続く階段を上がった右手には日本の曹洞宗が寄与した鐘楼があり、日本語で平和と友好を示す文字が彫られています。旧正月時期にはこの鐘楼の鐘を突くために多くの仏教徒で列を作ります。
本堂内には黄金の大仏が厳かな面持ちで鎮座し、僧と仏教徒による読経の光景を見学することもできます。ホーチミン市内では非常に歴史深い寺院のため、旧正月には通りまで人が溢れるほどの大行列ができます。普段はそれほど人気はないので、ゆっくりと見学することができるでしょう。
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6、ビンタイ市場
ビンタイ市場はベトナム最大の中華街のチョロンにある大型屋内市場。ベンタイン市場とは少し雰囲気が異なるのは、ここが卸売り市場だから。外国人旅行客にとっては、手に取りたくなるようなお土産品はあまりないです。しかし、本当の市場の雰囲気を体験したいのであれば、ここに立ち寄るのがベスト。
市場内では大きなポリ袋や段ボールに品を詰めて売買する商人で賑わい、昔から続く商売魂をあちらこちらで感じることができます。店は市場の外までに及びます。玄関口付近ではシクロが待機しているので、見学を終えたらそのままチョロン散策にでかけることも可能。そのときは料金交渉必須です。
[local, 216]7、動植物公園
マリア教会の裏を走るレユアン通りをまっすぐ走ると、突当りに広がるのが動植物公園です。世界でも希少種のホワイトタイガーを飼育している現地人の人気の動物園。小さな子供がいる家族は、園内を走る汽車風の電気自動車で一周するのがおすすめです。ゾウやサイ、キリンといった大型動物も多く、大人も楽しむことができます。
また、園内から隣の歴史博物館に入場することも可能です。ベトナムの先史時代から歴史順に展示品を見学でき、チャンパ王国のヒンドゥーの遺産や北部名物水上人形劇も定期公演しています。敷地内にあるレストランでは伝統的なベトナム料理を楽しむことができます。
[local, 51]8、ホーチミン作戦博物館
1975年4月28日はカントー、ビエンホア、ブンタウ、そして現空港のタンソンニャットの基地を制圧した北ベトナム軍は、2日後の30日、大統領官邸(現在の統一会堂)に大挙しました。そして午後昼過ぎに戦車がフェンスを破って無血入城。ほどなくして革命政府の旗が立ち、事実上の南ベトナム没落の瞬間となりました。
この一連の作戦はホーチミン作戦と呼ばれ、当博物館でその当時の様子を見学することができます。説明書きのほとんどはベトナム語ですが、見て回るだけでも何を意味するのか分かるものが多いので、ベトナム戦争をさらに知りたい方は、こちらに立ち寄ってみてください。
9、水上人形劇
水上人形劇はもともとはハノイの農村が発祥とされています。農作物の収穫を祝ったり、雨乞い、単純な娯楽のために作られたと言われています。現在ではハノイだけではなく、主要観光都市で鑑賞できる定番の観光スポットとなっています。
水上人形劇は複数のプログラムから組まれ、主にベトナムに古くから伝わる農村における習慣や伝説、神話などがモチーフとなっています。解説や語りはすべてベトナム語ですが、コミカルに動き回る人形たちは見ているだけで楽しむことができます。
[local, 254]10、ナイトマーケット(ベンタイン市場周辺)
ベトナム各地には、必ず一つはナイトマーケットがあるといっていいでしょう。ナイトマーケットを楽しみにしているのは、旅行客だけではなく、現地人も同じ。ホーチミンで開催されるナイトマーケットは、ベンタイン市場の周辺がおすすめ。場所は市内中心なので、滞在ホテルからも徒歩圏内でしょう。
開催時間は毎夜18時30分以降。徐々にお店が並び始めます。服飾品やアクセサリー、置物系雑貨と旅行者が手に取りたくなるアイテムが充実しているほか、定番のベトナム料理や海鮮を扱う大衆屋台食堂も多数開きます。
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