空の玄関口であるホーチミンのタンソンニャット国際空港に降り立ち、ホテルまで行く際はタクシーやハイヤーなど幾種類の移動手段が考えられます。今回紹介するのは『バス』。2016年に新設された空港と市内中心を結ぶ民間のバス会社は今回が初めて。既存のバスよりも快適安全に目的地まで運んでくれます。
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以前は『152番』バス一本だった
今回紹介するシティバスができるまで、既存の路線は152番バスのみでした。およそ15分~20分間隔に出ていて、市内中心のベンタイン市場バスターミナルまで運んでくれます。便利なのはいいのですが、ローカルバスには変わりないので、運転手や乗務員は英語が通じないことがほとんど。また、冷房が効いていないことも多々ありますし、座席が破損していたりと、とても快適とは言えません。
快適バス旅なら『109番』と『49番』バスを利用しよう
そして、新たに新設されたのが、黄色い車体が特徴の民間のバス会社。バス停留所は152番バスの隣です。到着ロビーを出て向かいの道路を挟んだ先にあります。49番バスは約30分おきと少し間隔が長いですが、109番は約15分おきに運行しているので152番と同じです。
今回新たに運行開始したのは『109番』と『49番』のバス。番号はバスのフロントと後部の窓に表示されています。基本は152番バスの後ろが109番、その後ろが49番となります。109番と49番はともにホーチミンの市内中心まで運んでくれることは共通していますが、49番バスはドンコイエリア周辺を回ってくれます。詳しくはバス停留所に設けられた受付に路線図を確認してください。
ドンコイエリアにホテルをとっている旅行者にとっては、マリア教会や市民劇場周辺を走ってくれる49番バスの方が利便性は高いかもしれません。ちなみに、109番バスはシティバス、49番バスはシャトルバスと呼ばれています。
バスに乗車。料金と利用方法
バスに乗る前に、受付で目的地を告げてください。料金は49番バスは一律4万ドン。109番バスは5km未満は1万2000ドン、5km以上は2万ドンとなります。市内中心の1区まで行く方が大半なので、料金は2万ドンと考えてください。運賃を支払ったらバスチケットを受け取って、車内に乗り込んで座席を確保してください。荷物はすべて車内に持ち込みます。預けることはできません。
出入口正面には幅広い荷物置きのスペースが設けられています。キャリーケースやバックパックなどはここに置いておきましょう。ベトナム人は152番に乗るため(料金が安いので)、利用者の大半は外国人です。盗まれる心配はあまりしなくていいですが、念のため常に荷物があることはチェックしておきましょう。東南アジア旅行の心得ですね。
「VE XE BUYT=バスチケット」となります。バスチケットはバスが動き出すと乗務員が確認に回りますので、しっかりと持っていてください。また、一度確認を終えても、こちらは領収書となるのでバスを降りるまで捨てないでください。
路線図を確認
今回乗ったのは109番バス。タンソンニャット国際空港~9月23日公園までを結びます。9月23日公園はベンタイン市場の斜め向かいからファングーラオ通りまで広がる大きな公園です。バックパッカー街のファングーラオエリアにホテルをとっている旅行者は終点まで行きましょう。それ以外の方は、ベンタイン市場バスターミナルまでが基本となります。
空港から9月23日公園までのルートは下記となります。
タンソンニャット国際空港~チュオンソン(Truong Son)~ホアンヴァントゥ(Hoang Van Thu)~グエンヴァンチョイ(Nguyen Van Troi)~ナムキーコイキア(Nam Ky Khoi Nghia)~ハムギー(Ham Nghi)~ベンタイン市場バスターミナル(Ben Thanh Bus Station)~ファングーラオ(Pham Ngu Lao)
9月23日公園から空港まではまた異なるルートで行くので、こちらはバス乗車時に確認してください。
バスの2つのサービス
109番バスには49番のシャトルバスと異なり大型車両なので、座席スペースもゆとりがあって落ち着きます。また客層はほぼ旅行者なので、静かなバス旅を保証してくれます。49番も109番も早朝から深夜の1時~2時頃まで運行しているので、深夜着の旅行者も利用できるのは非常に便利です。また、バスの運賃は最も高い49番バス(4万ドン)に乗っても、タクシーと比べると5分の1程度の料金に収まりますので経済的です。
ベトナムにおいてWiFiはすべて無料。こちらはバス車内で利用できる無料のWiFiサービスです。パスワードを打ち込めばすぐにネットに繋げることができるので、現在地をグーグルマップなどで確認するといいでしょう。なお速度はかなり早いです。
さらに前方運転席傍には、ペットボトルの水が一本1万ドンで購入することができます。また、ここでスマホのシムカードも買うことができます。旅行者が現在使っているシムカードは日本国内専用なので、海外で使うと国際ローミングが発生してパケット代や通話料が高額になります。ベトナムはシムカードを500円程度から購入できますので、一枚買っておけば外でも3Gを利用できて便利です。
ベンタイン市場バスターミナルからホテルへ
ベンタイン市場のロータリーを挟んだ向かいにあるバスターミナルです。ベンタイン市場もしくはファングーラオ、市民劇場周辺のホテルなら、ここから徒歩で行くことができます。ただ、大きな荷物を持っている方は、タクシーを使うのもいいですし、お一人旅行ならバイクタクシーでもいいでしょう。
利用価値大の民間バス
今回紹介した109番バスと49番バス。特に大きな魅力は深夜営業という点でしょう。ベトナムのバスは20時頃が最終となるのですが、多くの空の便は深夜の22時~23時着です。タクシーだと20万ドン程度かかりますし、エアポートタクシーだとさらにかかります。少しでも節約したい方にとって、今回紹介したバスは非常に重宝することになりそうです。
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