ホーチミンはベトナム最大の都市であり観光地ですが、残念ながら海がなく、南国感も少し物足りないかもしれません。ホーチミン旅行者の中には「町観光に飽きてきた」、「ベトナムらしい風景や時間に出会いたい」と言う人も少なくないはずです。
そこで、今回はホーチミンからフェリーで行けるネイチャー&ビーチエリアを紹介します。少し足を延ばせば昔ながらのベトナムらしい光景が待っています。
旅行者は知らないホーチミン発のフェリー旅
日本のガイドブックや現地情報サイトを見ても、なかなかホーチミンにフェリー乗り場があることは紹介されていません。フェリー乗り場はホーチミン市1区から20分ほど南下した2区の港湾地区に位置していて、徒歩、バイク、車など誰でも利用できます。
ホーチミンから就航しているフェリーはご覧のように単純に車やバイクを運ぶだけの構造となるため豪華さはありませんが、サイゴン川を遊覧しながら対岸に渡ることができ、そのときに眺める風景には確かにベトナムを感じることができるはずです。
フェリーに乗船。運賃は破格の数十円
実際に就航開始すると、ご覧のように車やバイクで一杯になります。対岸までの運賃は何と数十円と破格の安さです。乗船時間は20~30分。乗客は車の中で待機してもいいですし、車を出て窓辺にサイゴン川の風景を眺めるのもおすすめです。
港湾地帯を出るまではご覧のように大型貨物船を数多く見ることができます。日本を含む世界各国への輸出入品を載せた船がひっきりなしに往来している様子は圧巻です。
サイゴン川は南シナ海の海水が流れ込んで支流を形成しているため、商船はこのまま海に出ることができます。
フェリーで対岸を渡った先はネイチャーリゾート地「カンザー」
ホーチミン2区からフェリーで対岸に渡っ先は「カンザー」と呼ばれるネイチャーリゾート地です。アジア有数の面積を誇るマングローブの森と半野生の猿が放し飼いされているモンキーアイランド、天日干しで自然塩を作る塩田といったエコツアーを楽しむことができます。
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「Gió Lộng Boutique(ゾーロン・ブティック)」はカンザーエリアにある唯一(2023年時点)の旅行者が満足できるリゾートホテルです。目前にカンザーの海が広がる好立地に位置し、シーズン問わず無料で入れる屋外プール、プールサイドカフェ&レストランが常設。夜はプールサイドがライトアップされ美観です。
同ホテルはご覧のようなバンガロータイプの宿泊部屋となり、写真のこちらは庭付き、ブランコ付きのラグジュアリールーム。とはいっても宿泊料金は1万円未満だから驚きです。
近くには何軒か美味しい海鮮食堂があるので、そちらでシーフードを堪能して行ってください。
カンザーからフェリーに再び乗って海の町「ブンタウ」へ
カンザーで南国らしいひと時を満喫したあとは、ホテルからバイクで10分程度のところにあるフェリー港に向かいます。ホテルのスタッフがバイクで送り届けてくれるので、一人につき5万ドン程度チップを払いましょう。
フェリーはホーチミン発と比較すると非常に清潔で、2階フロアは乗客の待合室となり、何と冷房付き。乗船時間は約30分ですが、ほとんど揺れないので快適です。
ホーチミン人に大人気のプチリゾート地「ブンタウ」を満喫
ブンタウは2010年代に入ってから日本人の間でも日帰りツアーが組まれるようになり、ホーチミン旅行者の郊外観光エリアとして徐々に知名度を上げてきました。ブンタウはホーチミンに暮らす人にとっては、週末に行くプチリゾート地として知られています。市街中心地に海が広がるほか、海鮮をはじめ沿岸地域の名物料理も堪能できます。
近年は4つ星、5つ星ホテルの数も増えてきたので、日本人旅行者も満足できるホテルをいくらでも探せるようになったのも魅力です。
日帰りから1泊で楽しめるブンタウ観光
日帰り観光を希望するなら、ホーチミンから旅行会社の現地ツアーを通じて参加するのもいいでしょう。一方で今回紹介したホーチミン→カンザー→ブンタウといったフェリーを利用したルートでスケジュールを組むのであれば、できれば1泊はしてほしいところです。
ブンタウにはマリア像・キリスト像の登頂、仏教寺院、涅槃仏、ナイトマーケット、ビーチエリアなど楽しみ処も数多くありますので、日帰りだと物足りなさを感じるかもしれません。
新鮮な魚介を屋台で食べられるのはブンタウのような海の町ならではの魅力です。ホーチミンで食べるより2~3割程度安いですし、何よりも新鮮です。海近くの市街地で毎夜開催されるナイトマーケットは夜遅くまで営業していますし、ゲストハウスやミニホテルが並ぶ安宿エリア「Pho Duc Chinh通り」には十数の屋台が建ち並び、こちらでもシーフードを堪能できます。
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まとめ:ホーチミンから日帰り~1泊で楽しみたいカンザー&ブンタウ旅行
今回紹介したカンザーとブンタウは、それぞれホーチミンから日帰り観光も可能です。しかし、今回のようにベトナム情緒溢れるフェリー旅は、これまで経験したことのない思い出となるはずです。
これからホーチミン旅行を計画している人は、是非カンザー&ブンタウ旅行を検討してみてください。
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