ベトナムの中部には複数の世界遺産があることから、世界遺産の周遊旅行も日本人に人気。ただ、ゆっくりと旅をするなら、1~2都市に絞って観光するのが得策と言えます。特に女性同士の旅行であれば、体力勝負となる観光プランは似合いません。
そこで、今回はホイアンを1日満喫するプランを計画してみました。世界遺産は2つも行くので、歴史好き女子も買い物好き女子も満足できる内容となっています。
9:00~10:30 ホテル発ミーソン遺跡へ
午前中最初に訪れるのは世界遺産「ミーソン遺跡」。ダナンのホテルからは、車で1時間30分から2時間程度、ホイアンのホテルからは車で1時間から1時間半程度となります。
道中は山道を走りますし、途中に立ち寄れるトイレ休憩もありませんので、ホテルでしっかりと準備をしておいてください。
10:30~12:00 世界遺産「ミーソン遺跡」を散策
ミーソン遺跡は最初入場券を買ったのち敷地内に入ることができます。入場してすぐ右手にはミーソン博物館があり、ミーソン遺跡の出土品を見学することができます。それほど規模は大きくなく、ゆっくり歩いても30分程度ですべて見て回れます。
歴史好き女子必見の古の遺産
ミーソン遺跡とは、2~19世紀まで栄えたチャンパ王国の聖域。これまで発見されている遺跡の中で最も規模が大きく、謎に包まれている遺跡のため、1999年にホイアンと並びユネスコ世界遺産に登録されました。
ミーソン遺跡内は現在でも発掘作業が進んでいるほか、まだ地中に埋もれている未発見の遺跡の存在も期待されています。
チャンパ王国はベトナムとは異なる独立した国家を築いていたため、言語も文化も建築もすべて異なりました。建築はレンガ造りが主流で、技術は決して低くなかったとされています。また、隣国カンボジアの世界遺産アンコールトム内にあるバイヨンには、幾多のチャンパ王国との戦いの様子が壁画で見ることができ、武力も高いものを持っていたようです。
旅行者は祠堂の内部に入ることができます。内部はここで発掘されたヒンズー教の出土品を見学することができますし、写真撮影も自由。近年ブームとなっているインスタグラムに載せる写真としては十分エキゾチックです。
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12:00~13:30 ミーソン遺跡からホイアンへ
休憩、博物館見学、移動、遺跡見学合わせると、1時間半くらいが全体の所要時間となります。満足いく見学をしたあとは、ホイアンへ戻りましょう。
13:30~14:30 ランチはレストラン「シトロネラ」で
ホイアンに到着したら、まずは食事ですね。レストラン「シトロネラ」は、現地旅行会社もおすすめする人気のベトナム料理店。ホイアン現地で暮らす家族が一家で切り盛りしていて、昔から続く伝統のホイアン名物を提供してくれます。
バクダン通り沿いにあるので眺めも美観。インスタ映えする名物料理に、テラス席から望める歴史風景。両方満足いくこと間違いありません。
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14:30~15:30 アオザイ&洋服をオーダーメイド
女子旅ならではのベトナム観光といえば、「洋服のオーダーメイド」。ベトナム民族衣装のアオザイでもいいですし、実用性を求めて普段着れる洋服を新調するのもいいでしょう。ホイアン旧市街のチャンフー通りやグエンタイホック通りには、オーダーメイド専門店が幾つか並んでいるので、そちらに相談してみてください。
ちなみに、ホイアンでは古くからシルクが有名。日本では高価なものとなりますが、ホイアンでは驚くほどリーズナブルな値段で取り繕ってくれます。ただ、シルク100%は洗濯が大変という意見もあるので、最適な生地は事前調べて決めておくといいでしょう。
15:30~17:00 ホイアン散策。ショッピングに文化見学!
ホイアンの各名所や施設は17時に閉店するところがほとんどです。お土産店は22時頃まで続いているので、引き続きショッピングは可能。ですので、この時間帯は博物館や會舘などを見学するのがおすすめです。
おすすめの施設は「伝統音楽コンサートと手工芸品ワークショップ」。お土産ショッピングと文化体験双方楽しめる施設です。ショッピングではホイアンの手工芸である刺繍、陶磁器、ランタンなどを買うことができます。また、1日数回定時にて伝統音楽の生演奏を見学することも可能。
<住所>
9 Nguyen Thai Hoc St.
中華會舘を見学
名所巡りのメインとなる中華會舘は、チャンフー通りに複数点在しています。昔から代々続く會舘で、この一帯はかつて中国人町が形成されていました。會舘は寺院とは概念が異なり、ホイアンに暮らす華人が集い談笑などをする場。ただ、道教や仏教の神などももちろん祀られています。こちらもインスタ好きの女子は押さえておきたい名所。
日本橋で記念撮影!
日本橋を背景に記念撮影も欠かせません。日本橋は交易時代に日本人が設計、ベトナム人が建築に当たったとされる日越友好の証。現在ではベトナム紙幣の2万ドン札にも描かれている、名実ともにホイアンの象徴となっています。
17:00~20:00 夜のホイアンを楽しもう
日が暮れてきた時間帯になると、夜のホイアンの幕開けです。ランタンのカラフルな明かりが世界遺産の町を照らし、行き交う旅行者も心なしかテンションが上がっているよう。
夜のホイアンでは主にショッピングをメインに楽しんでほしいところです。ホイアンの雑貨店は冷房がないので、日中の買い物は少々大変。気温が下がってきた夜が狙い目。
雑貨店は御覧のような雰囲気。日中とはちょっと空気が異なります。小さな明かりの中でお好みのお土産を手に取った瞬間、女性なら形容しがたい歓びを感じるはず。
ありがちなベトナムTシャツやキーホルダーなどもいいですし、伝統手工芸品もいくつか押さえておきたいところです。
毎晩開催のナイトマーケットを歩こう
バクダン通りからアンホイ橋を渡った先には、毎晩開催のナイトマーケットが広がっています。通り100mほどの直線にびっしりと屋台店舗が並んでいて、それぞれ雑貨やB級グルメなどを堪能することができます。
ここでお土産を買う場合は値段交渉が有効。お店の中にはかなりふっかけてくるところもあります。屋台料理も同様。「向こうの屋台は10万ドン(500円)で売っていたものが、こっちの屋台だと4万ドン(200円)だった」といったこともしばしば起こります。日本円で計算するといずれも安く感じてしまいますが、値段の違いは実に2.5倍。しっかりと交渉しましょう。
最後は灯篭流しで締めくくる
こちらは日本橋傍で行われている灯篭流し。夜のホイアンのハイライトとなるイベントです。灯篭を売り子から買って、長い竿の先端に灯篭をひっかけて川に静かに流します。息を呑む幻想的な夜の風景は、閑静豊かな女性には、思わずうるっときてしまう場面かも。
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ホイアンは昼より夜をメインに
今回お届けしたホイアン1日観光は、午前中はホイアンではなくミーソン遺跡を巡りました。これは体力のない女性にとって、朝から1日のホイアン散策は困難だからです。先に説明したように、ホイアンの各お店には冷房があるところがほとんどありません。旅の道中、疲れてきたら、カフェでゆっくりくつろいだり、ホテルが近い場合は一度客室に戻って休憩して、夜まで英気を養うのもいいでしょう。