旅行者にとってホーチミン市内で楽しめるナイトマーケットといえば、ベンタイン市場周辺で行われるナイトマーケットかと思います。ガイドブックでも必ずといっていいほど紹介されている定番どころですね。観光エリアの1区で、その中でも中心にあることから、旅行者には最も支持されているスポットとなります。しかし、今回紹介するのは地元のベトナム人がおすすめするナイトーマーケット。
[local, 81]場所はホーチミン北部のゴーバップ区。規模はベンタイン市場よりも何倍も大きいので、滞在時間に余裕がある旅行者は是非足を運んでいってほしいところです。
アクセス
舞台となる場所はゴーバップ(Go Vap)区。旅行者にとってはあまり馴染みのないエリアですが、ホーチミン市内に住むベトナム人にとってはベッドタウンとして知られていて、実はホーチミン市内で最も人口が多いエリアでもあります。そのゴーバップ区は空港から北上すること20分弱。1区とは反対方向なので、1区の市民劇場やベンタイン市場からではタクシーで40分少々かかります。
また、ハントンタイ市場のあるワンチョン通りは同区の目抜き通りとなっていて、ビナサンタクシーの支店もその先にあることから、流しのタクシーも捕まえやすいです。タクシーの運転手に待っていてもらう必要はないと言えるでしょう。
ハントンタイ市場ナイトマーケットを楽しもう
ナイトマーケットはハントンタイ市場とその周辺で開催されています。営業日は基本毎日ですが、人々の雑踏を感じたいのであれば、最もにぎわう金曜~日曜の3日間のうちに足を運ぶといいでしょう。写真のこちらは土曜日の夜20時頃の様子。最も人で賑わうときです。時間は18時を回ったころからぽつぽつとお店が営業を開始します。ハントンタイ市場自体は日用雑貨店が多い市場で、日中は近隣に住むベトナム人の台所の役目として親しまれています。
また、ナイトマーケットを歩く際はくれぐれもスリには気を付けてください。財布をズボンのバックポケットに入れていたり、チャックを開けられても気づかないリュックサックを背負うのは少々危険です。ベトナム人も用心しているのですから、外観で目立ってしまう外国人の皆さんはより慎重に行動しましょう。
何よりも安い!
こちらのナイトマーケットは、ベンタイン市場周辺のそれとは異なり現地人密着型。特に若者向けの衣類が揃っています。だから言えることが「とても安い!」ということ。写真のこちらは大きく『30K』とありますが、『K』は0を3つ省略した意味となるので、『30,000VND』となります。日本円に換算するとおよそ150円。例外もあるのでしょうが、それにしても安いですね。産地を見ると、たいていはメイドインベトナム、もしくは中国でした。
「ファッショナブルなものがない」、「どれも二時代前くらいの服ばかり」といった声も見受けられますね。しかしご安心ください。お店は数百と並んでいて、よく探せば御覧のようなキュートなお店も見つけることができます。ベトナムにはいち早く韓国文化が流れ込んだため、韓国ファッションを意識したデザインの服が多いです。こちらは7万ドン前後が平均。約350円なのでそれでも安いですね。
ただし、これらの服は洗濯に注意してください。色移りや色落ちしてしまう品質の悪いものも多いので、最初はこれだけで洗濯機で洗ってみるのがいいでしょう。
ベトナム人の若者に人気なのはコレ!
こちらは『スマホケース』。ベトナム人の若者は皆がこれを付けています。頻繁に衣替えもしている様子で、携帯ショップはもちろんのこと、このようなマーケット、路上屋台でも買うことができます。値段はデザインによって異なり、5万~15万ドン(250~750円)程度。いいものになると20万ドン(1000円)を超えるものもあります。ベトナムには非常に多くのスマホメーカーが参入しているので、スマホケースはサイズが非常に多いです。買うときははまるかどうか確認してください。
こちらは服飾アクセサリーのお店。小さなプラスティックの椅子に座って商品を物色してください。時計やネックレス、腕輪などが置いてあり、中にはロレックスやオメガといった文字も。もちろん偽物ですし、これらは日本に持ち帰ることは禁止されていますので注意してください。
ちなみにこれらは20万ドン~40万ドン(1000~2000円)程度で買うことができます。時計としての機能はしっかりしています。
屋内は靴屋がひしめき合っている
ハントンタイ市場は17時頃にはほとんどのお店がシャッターを閉めますが、一部の服飾店はそれ以降もナイトマーケットに便乗して営業しています。こちらでは主に靴屋が多く並んでいました。ビーサンダルを買おうと思って履いてみたら、足の裏にサンダルの色がついてしまったので、品質はよくありません。ただ滞在中だけなら活躍してくれるかと思うので、市内観光中のみ使い、チェックアウトの際はホテルに置いておくのもいいでしょう。
ベトナムの市場ではまだまだ安かろう悪かろうがまかり通っていますので、品質のいいものを安く買おうとするのは少々安易。市場で買い物をするという、ベトナム旅らしさを求める要素の一つとして楽しむといいでしょう。また、女性旅行者の意見の中には、「安物のヒールはすぐに欠けてしまうからおすすめできない」とのこと。ツアーなど郊外観光中に靴が壊れてしまうと致命的なので注意しましょう。
地元密着、屋台グルメも欠かせない
ホーチミン市内では最大規模を誇るナイトマーケット。食堂もしっかりとあります。屋根付きなので急な雨も安心です。ここで食べられるのはベトナムの屋台料理。全国どこでも食べられる定番どころです。麺類であればブン、フォー、ミーサオ(焼きそば)、フーティウなど。その他生春巻きもあります。
こちらは屋台グルメの王道「バンチャンヌン(Banh Trang Nuong)」。ライスペーパーを網で焼いて、具に干しエビやデンブ、刻みネギにひき肉、うずらの卵を散らしたもの。いまでは全国で食べられる料理ですが、発祥は山岳高原地帯のダラットのとある屋台と言われています。
このバンチャンヌンは食堂やレストランではまず食べることができません。完全なる屋台料理となるので、見かけたら是非試食してみてください。パリッと香ばしい風味で子供から大人までお菓子感覚で食べることができます。
先のバンチャンヌンは国民食ともいえるライスペーパーを応用した屋台料理。対してこちらも南国の象徴であるココナッツにひと手間加えた飲み物。名前は「ユアタック(Dua tac)」といい、ココナッツジュースにカボスと白い繊維を混ぜたものです。レモンジュースのような柑橘系漂うさっぱりしたジュース。
実際多くの旅行者はココナッツジュースを現地で飲むかと思いますが、中には苦手な人も多いでしょう。そんな人もこちらはおいしく飲めるはずです。こちらも食堂やレストランにはなく、屋台でしか見かけることはありません。シンプルな飲み物ながら、ここ5年、6年くらいの間で流行り始めた新しい飲み物とのこと。
<DATA>
名称:ハントンタイ市場(Hanh Thong Tay)ナイトマーケット
住所:Hanh Thong Tay Market Quang Trung st. Dist.Go Vap
営業時間:18:00~24:00※店によって異なる