海外旅行において、心配の種の一つが、その国のトイレ事情ではないでしょうか。女性の方はもちろん、年配の方、トイレが近い方は特に気になるところです。アナログ情報としては、「アジアのトイレは汚い」というものでは? ではベトナムはどうでしょうか。
今回はベトナムのトイレ事情、およびトイレをするさいの注意点をご紹介します。
ベトナムのトイレ事情
まず、ベトナムの一般的なトイレ事情をご説明します。ベトナム旅行において、トイレを借りられる場所は、まずは滞在先のホテルです。その他ホテルの場合は、グランドフロアにあれば借りることができますが、滞在していないと断られる場合があります。ホーチミンであれば、シェラトンやカラベルといったドンコイエリアの5つ星ホテルであれば、グランドホテル内のホテルを勝手に借りていいかと思います。
その次に、カフェもしくはレストランです。これらは利用しないと借りることはできませんので、カフェで借りた場合はトイレ後にドリンクでも飲んで落ち着きましょう。ただし、カフェやレストランのトイレは汚いところはとことん汚くて、男性でも敬遠してしまうようなところもあります。旅行者が行き交うようなところであればいいのですが、ちょっとローカルに入った場所であれば、まず便座がありません。ベトナム人は便器に中腰になって用を足すので、便座はすぐに壊れてしまうのです。
ショッピングセンターとスーパーマーケットのトイレ事情
ベトナムのショッピングセンターは往々にしてかなりの規模が大きいです。また、どこも10年以内に建てられたものなので、どこも清潔なことが挙げられます。トイレもやはり綺麗で、そこらへんの安ホテルよりもよほど清掃が行き届いています。一方、スーパーマーケットは正直清潔とは言えません。最近できたところであっても、ほぼ現地人が利用客であれば、彼らように汚く仕上がっています......。
公衆トイレは使える?
公衆トイレはほとんどみかけません。写真のこちらは公園でイベントが開催されたときにできた特設の仮設トイレ。
時折「Nha Ve Sinh」との看板を掲げた建物がありますが、こちらがトイレを意味しています。もし公衆トイレの傍に従業員がいれば、それは有料トイレ。1000ドン~2000ドン支払うことになります。また、中のトイレに紙はありませんので、もし持っていなければ、その従業員から紙を買わなければなりません。これはベトナム全国共通のルールなので覚えておきましょう。
ホテル以外清潔度は期待してはいけない
和式のトイレは大衆食堂や民宿のような安宿でない限り、それほど見る機会はなくなりました。ただし、洋式であっても油断してはいけません。最近は禁止の張り紙をしているものの、まだまだ便座に座るベトナム人も多いので、そんな汚い便座にお尻をつけることはできません。ウェットティッシュで便座をしっかりと拭いて、さらにポケットティッシュで汚れを拭きとりましょう。それでも使いたくなければ、仕方ないので、ホテル、もしくはショッピングセンターのトイレまで我慢しましょう。
トイレの注意点
トイレの便器傍にはホースがあります。ベトナム人は実際このホースでお尻を拭きます。いわゆるベトナム版ウォシュレットです。しかし、これはちょっとしたコツがいて、なかなか旅行者は使いこなすことができません。また、紙はほとんどのトイレについていないので、必ず持参するようにしましょう。その際、おすすめなのは水に流せるティッシュ。これは水に溶ける繊維なので、流すことができます。それ以外の場合は備え付けのゴミ箱に入れてください。
ベトナムのトイレインフラはまだまだ発達していないので、中級程度のホテルであっても、排水管は細く、紙を流すと詰まってしまいます。もし詰まってしまったら、まず水が流れなくなり、どんどん水位が上がっていくという恐怖を体験することになります。近くにすっぽんがあれば、それで対処することも可能ですが、もしなければ清掃員を呼ぶしかありません。
まとめ
ベトナムのトイレはアナログ情報通りの不衛生なところが多々あります。一方、外国人旅行客が利用するような高級ホテルや、大型ショッピングセンターであれば、清潔なトイレを利用することもできます。ただし、それらのトイレであっても、紙はある場合とない場合があるので、いずれにしてもポケットティッシュは多めに持っていきましょう。