ベトナムのバンメトート。ガイドブックにはよく紹介されているものの、まだまだ日本人からするとニッチな観光地です。ただし、"山岳高原地帯にできた異国の町"に行ったことがあるという方は、それほど多くはないかと思います。ハイランズ地方独特の田舎町風情を感じるには、町はずれを歩いてみるのがおすすめ。
今回は、「こんな風景を見たいからバンメトートに行くんだ」という魅力が詰まった風景をご紹介します。
町はずれの楽しみ方
バンメトートから車で15分から20分ほど走れば、そこはもう町はずれ。タクシーで行くのもいいですし、バイクをレンタルしていくのもいいでしょう。ただし、バイクをレンタルする場合はベトナム国内の免許証が必要となり、国際免許証は使うことができません。田舎町と思いきや、意外と取り締まりも多いので、自己責任となります。
田舎町の屋台グルメはどんな味?
町を歩いていると、そこかしこで見つけることができるのがこのような屋台。さすがに町の中心部にはありませんね。台所用品一式持って道端で店を広げています。どんなものが食べられるのでしょうか。
こちらはバナナをペースト状に潰して、あらびきのコショウと小麦粉をつけてフリッターにした典型的な屋台グルメ。レストランでは食べられません。素材はバナナだけですし、しっかりと揚げますのでお腹を壊す心配も大丈夫そうです。一個2000ドン、つまり10円というから驚きです。
食堂で食べられる大衆グルメの象徴といえばこれ!
ちょっと衛生的にどうなの?と思うかもしれませんが、このようなドアのないセミオープンな食堂がベトナムでは一般的。バンメトートは市街地も含めて小奇麗なレストランはありません。ですので、否が応でも旅行者はこの手の食堂を利用することになります。しかし、ここで現地人と肩を並べて食事をとる時間は、まさにベトナム旅行らしい時間。思い切って満喫してください。
郊外へ行けば行くほど見かける食堂料理がこちらの「コムガー(com ga)」です。いわゆるチキンライスですね。もともと中国文化だったようですが、いまでは大衆料理の王道となっていて、全国どこでも食べることができます。ただ、バンメトートは家畜が盛んで、ベトナム人が言うにはバンメトートの名物でもあるとのこと。市内中心部ではそれほどの数は見かけませんが、町はずれにいくと、ずらっと並んでいる通りがあります。
こんな風景に心癒される
町はずれの中でも、主に山道を歩いた先でよく見かけるのが、このように家畜を放牧している風景。バンメトートではベトナム人以外でも少数民族のエデ族、ムノン族、ムオン族、ザライ族などが暮らしていて、どの部族も牧畜を生業としています。
バンメトートにおいて家畜の王道は水牛、次いでイノシシ、ヤギとなります。100頭を超える水牛が草原に放牧されている光景は圧倒的。自然と寄り添う現地人の生活風景は必見です。
ゾウの石を登った先に広がる雄大なハイランズ
こちらはラック湖へ行く道中に立ち寄ることができる「Da Voi」。日本語に訳すとゾウの石という意味です。人工的な岩石を運んでできた穴場の観光名所。急な傾斜を登ったところで見ることができる風景は大自然そのもの。
標高500メートル以上の山の麓にできたバンメトート。そして、バンメトートを町の中心部に置き、山脈と高原で構成されるダクラック省。さらに言えば、このダクラック省は中部から中南部に欠けて広がる山岳高原地帯を意味するタイグエンの一翼でもあります。
町はずれに行けば、パノラマで雄大なタイグエンの自然風景を眺めることができます。バンメトート旅行者の多くは、こんな素朴な風景を求めにこの町にやってきます。
バンメトートの魅力を写真に収めよう
バンメトートに行く際は、是非カメラを持っていってください。日本はもちろん、ホーチミンやハノイといったベトナムの大都市ともまるで違う風景がここにはあります。是非その瞬間をカメラに収めてください。きっと素敵な思い出として残るはずです。