ホーチミン観光エリア中心の博物館を網羅！

ホーチミン市内には、観光客が行く定番の博物館スポットが点在しています。ベトナムの博物館といえば、大半が革命家ホーチミン氏とベトナム戦争関連です。ベトナム戦争は1975年終戦。まだ記憶に新しい戦争と同時に、歴史上で指折りの悲劇の戦争ともに言われています。そのベトナム戦争やホーチミン氏についての知識は、多少なりとも知っておくことが肝要でしょう。

そこで、今回はホーチミンの観光エリアにある博物館をご紹介。いずれも旅行者にとっては定番のスポットとなります。すべてを回る必要はありませんが、できるだけ多く見学して、ベトナム戦争を学んでいってください。

戦争証跡博物館

ベトナム戦争の悲劇をパネルに収めた博物館。世界から注目されていて、市内観光ツアーで必ず立ち寄るスポットでもあります。日本を含む各国の戦争ジャーナリストが命がけで撮影した写真は、どれも緊迫感があり、立ち止まって考えさせられます。枯葉剤の被害で生まれた奇形児の写真も展示されていて、目を覆いたくなるものも......。

写真パネル以外にも軍服やライフル、不発弾にバクダンの破片なども展示されています。バクダンの破片で作った人型の「マザー」はどことなくもの悲しそうな表情を見せています。館内は冷房が効いているので、ゆっくりと時間をかけて見学することができます。

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名称：戦争証跡博物館
住所：28 Vo Van Tan St. Dist.3. Ho Chi Minh
アクセス：市民劇場からタクシーで10分

[local, 99]

ホーチミン作戦博物館

ホーチミン作戦博物館は、レユアン通りを動植物公園方面に進む道中に建っています。市民劇場からタクシーで5分程度。暑さを気にしなければ歩いても十分行ける範囲です。こちらはベトナム戦争を終結に導いた最後の作戦である、ホーチミン作戦に関する資料を集めた博物館です。不定期に閉館しているので、気を付けてください。

4月30日に決行されたホーチミン作戦。俗にいうホーチミンルートを辿ってラオス、カンボジア領を徒歩と戦車などで移動して当時のサイゴン（現：ホーチミン）に押し寄せた。その後北ベトナム軍が戦車もろとも行進し、当時大統領官邸（現：統一会堂）をフェンスをやぶり侵入しました。ベトナム戦争が終焉した4月30日は、現在は解放記念日として祝日に制定されています。

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名称：ホーチミン作戦博物館
住所：2 Le Duan St. Dist.1. Ho Chi Minh
アクセス：市民劇場からタクシーで5分

ホーチミン市立博物館

統一会堂をそのまま南に進むと見えてくるホーチミン市立博物館は、主にホーチミン市の地質学や地理を紹介しています。また、南ベトナムで古くから伝わる冠婚葬祭の様子が模型展示されているほか、アオザイ以外の民族衣装なども見ることができます。敷地内外にはベトナム戦争中に使われた軍用ヘリや戦車などのレプリカが展示されています。特にUH-1は数々の戦争映画でも登場したお馴染みのヘリ。ミリオタには堪らない光景かもしれません。

また、このホーチミン市立博物館は、ジェム氏が身を隠したところでも知られています。ジェム氏はベトナム共和国の初代大統領。ベトナム共和国とは、アメリカの支援によって旗揚げされた南ベトナムの国名です。現在では南ベトナムの名として通っていますね。このジェム大統領は反対勢力によるクーデターを受けて、弟とともに処刑されてしまいます。現在この建物は博物館としてだけではなく、ブライダルフォトの撮影スポットにもなっています。

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名称：ホーチミン市立博物館
住所：65 Ly Tu Trong St. Dist.1. Ho Chi Minh
アクセス：市民劇場からタクシーで5分

ホーチミン博物館

4区埠頭傍にあるホーチミン博物館。革命家ホーチミン氏の功績をたたえ、生い立ちから軌跡を辿る博物館です。ホーチミン氏は独立と自由を掲げ、レーニンやスターリンを尊敬していたホーチミン氏。社会主義国家としての思想を樹立し、マルクス・レーニン思想はベトナムではホーチミン思想とも言われています。

パネル展示では、ホーチミン氏の足取りや抗仏戦争、ベトナム戦争なども見ることができますが、少数民族の生活の様子も写真に収められています。「ベトナム戦争絡みはちょっとお腹いっぱい」という方でも楽しむことができます。また、建物外周にはホーチミン氏の若き頃の銅像が建っているので、こちらにも注目。ベトナムにはNguyen Tat Thanhという名称の通りがありますが、これはホーチミン氏の青年時の名前です。

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名称：ホーチミン博物館
住所：1 Nguyen Tat Thanh St. Dist.4. Ho Chi Minh
アクセス：市民劇場からタクシーで5分

美術博物館

豪華なバルコニーに大きな窓、内部にはテニスコートも完備しているこちらは、元はチューホア氏が建てた邸宅。フランスのバロック様式はコロニアル建築でよくみられる建築技法。現在では美術博物館として改築されていて、館内入って正面にあるエレベーターは、ホーチミンで最初に作られた木造エレベーターと言われています。

美術博物館は本館と別館に分かれていて、本館には御覧のようなモニュメントやベトナム戦争時のプロパガンダ、絵画などが展示されています。別館はは近代芸術のエリアで、若手の芸術家による抽象画などが数百点展示されています。展示品以外にも建物全体が芸術品。廊下を歩いていると、思わぬ芸術に出会うことも。

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名称：美術博物館
住所：97A Pho Duc Chinh St. Dist.1. Ho Chi Minh
アクセス：ベンタイン市場から徒歩15分

歴史博物館

1日中観光客が絶えない人気の博物館「歴史博物館」。動植物公園に隣接していますので、動植物公園に行った前後に立ち寄るのもいいでしょう。先史時代から現代までの発掘品を展示していて、規模は広め。敷地内にはカフェスペースやお土産売り場のほか、水上人形劇も定期公演しています。また、「バタリス」という高級ベトナム料理レストランも併設しています。予約が無難のこちらは、ベトナムの伝統建築様式で作られた古き良き時代の雰囲気を感じながら、ベトナム料理に舌鼓を打つことができます。

博物館内には、チャンパ王国の遺産を展示するフロアもあります。チャンパ王国は2世紀～19世紀まで中部から中南部に実在した海洋国家です。現在少数民族に数えられているチャム族は、チャン王国の子孫と言われています。仏教大国のベトナムですが、チャンパ王国はヒンドゥー信仰でした。そのため、出土品もヒンドゥー教のもの。エスニック好きには堪らないガネーシャやガルーダ、シヴァ神にパールバティー神などの像が惜しげもなく展示されています。

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名称：歴史博物館
住所：2 Nguyen Binh Khien St. Dist.1. Ho Chi Minh
アクセス：市民劇場からタクシーで7分

[local, 282]

博物館はすべてタクシーで10分圏内

ホーチミン観光のいいところは、主要観光スポットがすべてタクシーで10分圏内ということ。頑張れば十分徒歩圏内でもあります。1つの博物館の見学時間は約30分程度。ここで紹介した6つの博物館すべてを回ったとしても、1日あれば十分網羅することができます。博物館の大半は日本語による解説文がないので、事前にある程度情報を集めたうえで足を運ぶのがいいでしょう。

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