【他とは違うベトナム旅行記-2】
鍾乳洞や小舟クルーズ、カットカット村&シンチャイ村の素朴な暮らしぶりを見学!
東京支店スタッフ(KD) 2017年11月
11/15(水) カットカット村〜シンチャイ村〜ハノイ
昨日、朝から素晴らしいお天気だったので、日程表では今日行くはずだったファンシパン山に行程を入れ替えて行ったため、
今日は昨日行く予定だったカットカット村散策から。
チケット売り場でチケットを購入し、”Welcome to CatCat Tourism Area”という看板をくぐると早速お土産屋さんが並んでいて、
昨日のタヴァン村やラオチャイ村よりも、観光地として整備されている雰囲気。
トレッキングコースのパンフレットをもらってスタート。
石段を下っていくと、手作り感満載のブランコ、見上げると昨日乗ったロープウェイが行き交うのが見えます。
モン族伝統の麻の製造をされているお宅。家の中までお邪魔して拝見します。藍染して干してある布や機織り機があります。
ミシンで作業中だった女性に、ガイドさんからお願いをして機織りの実演をして頂きました。
本格的な機織り機なんて、『鶴の恩返し』の絵本ぐらいでしか見たことがありません。
どういう仕組みで糸が布になっていくのか、編み物好きな母も興味津々。
昼間でも大して明るくない家の中で良く細かい作業ができるものです。
モン族の伝統的な家。豚は放し飼いです。
路傍で露店を広げるモン族の方々。雨上がりで地面が乾ききっていませんが大丈夫でしょうか。
左から、麻糸を紡ぐ人、刺繍する人、藍染の模様を描く人。
ガイドさんが『蜂の巣で絵を描いて染めます』というので、『蜂の巣で絵を?』と一瞬戸惑いましたが、おそらくろうけつ染めのことを言っているのだと理解しました。蜜蝋を使うのでしょう。モン族の女性は働き者です。
こちらの地方では、牛ではなく水牛を食べる習慣で、燻製にして食べることが多く、ガイドさんが言うには『アタリメのような感じ』というので、どんな味だろうね、と話しながら歩いていると、路傍でまさに水牛の燻製を焼きながら販売している女性がいたので早速試食。
ビーフジャーキーのような感じでおつまみになりそうなのでお土産に購入。
左は竹に入れて焼いた紫のもち米にピーナツを砕いてかけたもの。色がきれいで、香ばしくて美味しかったです。
カットカット村散策後、ランチはTHE HILL STATIONにてベトナム料理。
明るい雰囲気で美味しいし、バッチャン焼を使っているのは良いのですが、何故か端っこが割れている器が多いのが気になりました。買いかえれば良いのに・・・、と気にするのは日本人ぐらいなのでしょうか?
午後、ガイドさんが、もう一つ見ておいた方が良い村があると、シンチャイ(SinChai)村に案内してくれました。
午前のカットカット村とは違い、観光地としては未開なので素朴な暮らしぶりが見学できます。
もう、こういう村はあまり残っていないそうです。
ガイドさんが手土産のお菓子を持って『ごめんくださ〜い』と民家に入っていくと、警戒することもなく、人懐こく出てきてくれます。
お宅拝見。
土間の台所の奥が倉庫になっていて、収穫したお米の入った袋が積まれています。家の中で手作業で脱穀しているそうです。
おとぎ話に出てきそうな景色の中を歩いていると、日本も昔はこんな感じだったんだろうな・・・と想像が膨らみます。
向こうから、荷物を背負ってせっせと歩いてきたおばあさんに飴を差し出すと、笑顔で受け取ってくれました。
シンチャイ村では、他の観光客に会うことはありませんでした。道幅は狭く、せいぜいバイクぐらいしか想定されていないようです。
ところが帰り道、珍しく車がもう一台入ってきてしまいすれ違うスペースがありません。結局、相手の車に今来た細い道をず〜っとバックで村の入り口まで戻ってもらう羽目になってしまいました。
シンチャイ村を後にし、高速道路を飛ばしてハノイに戻ります。
途中、警察に呼び止められ検問を受けるハプニング。何故呼び止められたのか分からず、和やかだったドライバーとガイドさんの表情も強張っています。
後部座席に乗っている私たちもジロリと睨みを利かされ、ガイドさんには小声で『写真は撮らないでください』と忠告を受けました(もちろん撮れる雰囲気ではないのでカメラを構えたりはしていませんが)。
何も悪いことをしていないのに、その警官の偉そうで不遜な、感じの悪い態度と言ったら、社会主義国の共産党員もかくや、一党独裁で腐敗した共産党員に文句を言うと嫌がらせを受けるので何も言えないとガイドさんが話していた庶民の口惜しさを想像し、言論の自由のある日本に生きる幸せを勝手に感じてしまいました。
ドライバーが免許やらいろいろな書類を見せ、幸い事なきを得て出発。
ガイドさんが推察するに、最近外国人観光客を乗せる違法ドライバーがいるので取り締まっているのかも知れないとのことでした。
検問を抜けると、あとは特に渋滞にはまることもなくスムーズに進み、約7時間ほどでハノイに到着。夕食はMAISON VIEにてフレンチ。
今夜は1泊目に泊まったMAY DE VILLE CITYに再び宿泊します。
1泊目にはウェルカムドリンクが無かったような気がしましたが、今回はロビーでマンゴジュースのウェルカムドリンクを頂き部屋へ。
お湯の出や排水も良く必要なものはすべて揃っていて素敵なお部屋です。
11/16(木) チャンアン〜ホアルー〜ドンソン市場
観光最終日は08:00ホテル発でハノイから南へ約114Km、ニンビン省は2014年に世界遺産に登録されたチャンアン景観複合体を訪ねます。 May De Ville Hotelの朝食が美味しいことは、1泊目に泊まって分かっていたのですが、どうしてもバインミーも食べたかったので控えめにし、チャンアンへ向かう途中で地元のベトナム人にも人気のバインミー屋さんに寄ってもらい念願のバインミーを頂きました。バイクで出勤途中と思しき方が次々に買っていきます。ガイドさんも朝食に良く買うとのこと。
日本では500〜700円はするであろう立派なフランスパンのサンドイッチが約70円で美味しい!さすが元フランス領。バインミーはこれからもベトナムに行ったら必ず食べたい味です。
2時間弱でチャンアンに到着。『陸のハロン』と言われているだけあり、入る前からフォトジェニックな雰囲気。チケットを買って入ります。
ベトナム王でも N09 “陸のハロンタムコックと古都ホアルー観光(13,800円)”で販売している伝統のタムコックに行くか、新興のチャンアンに行くか迷いましたが、鍾乳洞好きな私としては、タムコックよりもチャンアンの方が鍾乳洞窟が多い点、またガイドさんにも相談したところ、タムコックは国の管理だがチャンアンは民間なので、チャンアンの方が物売りも少なく清掃など管理も行き届いているとのことだったのでチャンアンを選びました。
季節により違った表情を見せるチャンアン。
鍾乳洞ボートクルーズのピークシーズンは春だそうで、秋は快適な気候ながら空いていて穴場的でした。
一般に貸し出されているライフジャケットは汚れている場合がある為、当社では、自社で管理しているライフジャケットを貸し出しており、きれいなライフジャケットで快適に小舟クルーズを楽しめます。
女性の船頭さんがずらりと並んでお客さんを待っています。
何故全員女性かというと、女性の方がチップをもらえるからだとか。船頭さん達は、チャンアンが世界遺産になり観光地として整備されるまではこの辺りで農業を営んでいた方達のようですが、今は観光産業で収入を得るようになりました。
ボートに乗り込み、ゆっくりと漕ぎ出します。確かにハロン湾のような景色ですがこちらは海ではありません。
一つ目の洞窟が近づいて来ました。
洞窟の中は暗いのでボートには懐中電灯が装備されていますが、電池が切れていることが多いそうで、その点、出発前にガイドさんが抜け目なくチェックしていました。
冒険的な感覚にワクワクしながらくぐり抜け、3分ほどで出口が見えてきました。
1つめの洞窟から2分ほどですぐにまた2つめの洞窟に入ります。
水墨画のような素晴らしい景色と次々に現れる鍾乳洞探検。かなり楽しいです。
水面に浮かぶスイレンなど見ながら3つ目の洞窟へ。
かなり天井が低いので、写真を撮ろうと頭をあげているとぶつかりそうになり、船頭さんに『ロー、ロー(かがんで)!』と注意を受けます。
他の舟と会うことも無く、聞こえるのは鳥のさえずりと舟をこぐチャプン、チャプン、という音ぐらい。
静けさが景色の素晴らしさを一層引き立てます。
途中、お寺のある陸地に上陸します。日本人が見て違和感のないお寺なのは、ベトナムも日本と同じ大乗仏教だからのようです。
タイやカンボジアは上座部仏教なので、どうやらベトナムが境目になっているようです。
ガイドさんに「仏教徒ですか?」と聞くと「私は仏教の影響を受ける者です」と微妙なお答え。そこまで信仰に熱心な訳ではない点も日本人の感覚に近いのかも知れません。
再び舟に乗り、舟着場に近づくと漸く他の舟に行き逢いました。
舟を降り、昼食はヤギの肉やおこげなどニンビン省の名物料理。
美味しいですが何人前?というほどの量で、また半分近く残してしまいました。レストランにはちょうど韓国人の団体が入っていました。
午後はチャンアンから車で10分ほどのホアルー観光。
10〜11世紀、ハノイに移るまで首都が置かれていた古都です。
門に向かって右側の広場は、ドイモイで市場経済が導入されるまで、取れたお米を全て国に収めるために集める場所に使われていたそうです。
チャンアンの景観関連世界遺産の一角をなす、ベトナムの歴史を語るには重要な遺跡ですが、小舟クルーズのような単純な冒険的楽しさがある訳ではないためか、観光客もポツポツいる程度で静かで落ち着いた雰囲気。
宮殿のそこここに使われている龍は皇帝を象徴するモチーフで、皇帝以外が使うと死刑に処せられ、バッチャン焼きの絵柄にトンボが多いのは身分を問わず使えるモチーフだったからとか、じっくり説明を聞いて思いつくままに質問し放題。
専用ガイドの旅という贅沢さが発揮される場です。複雑なベトナムの歴史ですが、朝鮮半島などと同様に、大国中国からの侵略に苦労したことなどが偲ばれました。こういった渋い観光地こそ、優秀な専用ガイドと回ることに意味があると思いました。
ハノイに戻り、ホアンキエム湖の北、旧市街地区にあるドンスアン(Dong Xuan)市場を見学。
食料品から衣料品まで何でもあります。干した筍が大量に売られていて、興味を引かれましたが料理の仕方が分からないので諦めました。日本で価格高騰中のスルメが安かったのでお土産に購入。
夕食はハノイっ子達にも人気のキノコ鍋のお店ASHIMAにて。
ガイドさんも家族でたまに来るそうです。いろいろキノコに豚肉、鶏肉、野菜と具だくさん。最後は独特の麺でしめますが、これはASHIMA麺と言って製造方法は非公表だとか。
今夜はハノイ郊外の新市街エリアに建つベトナム一の高層ビル「ランドマーク・スカイ72」内に2017年8月14日にソフトオープンしたばかりの「インターコンチネンタル・ハノイ・ランドマーク72」に宿泊します。
バリ島のインターコンチネンタルホテルを日常的に販売しているので、すっかり忘れかけていましたが、改めて高級ホテルであることを実感させられる雰囲気。
この地区は、韓国人が集まっているエリアだそうで、ホテル宿泊客も韓国人が多い印象でした。
高層階なので夜景が良く見えました。
11/17(金) ハノイ発羽田行きVN384便にて帰国
富士山が見えました。