東南アジアに位置するカンボジア。首都はプノンペンですが、国内最大の観光都市は北部シェムリアップとなります。
カンボジアには2019年時点で3つの世界遺産がありますが、その中で旅行者に最も有名なのは、1992年にユネスコに登録された「アンコール遺跡群」。アンコールワットはその象徴として断トツの知名度を誇っていますが、実は世界遺産の建築物は、アンコールワット以外にもシェムリアップ市内・郊外に複数散らばっています。
今回はカンボジアの人気観光地・スポットをご紹介するとともに、旅行に最適なシーズンや予算感、ビザ事情もご説明します。
目次
- カンボジアのおすすめ観光スポット10選
- 【観光スポット1】アンコールワット
- 【観光スポット2】シェムリアップ
- 【観光スポット3】プノンペン
- 【観光スポット4】シアヌークビル
- 【観光スポット5】パブストリート
- 【観光スポット6】トンレサップ湖
- 【観光スポット7】アンコールトム
- 【観光スポット8】タプローム
- 【観光スポット9】アンコールナイトマーケット
- 【観光スポット10】オールドマーケット
カンボジアのおすすめ観光スポット10選
カンボジアは楕円形の国土を持ち、南部に首都プノンペン、北部に世界遺産の都市シェムリアップがあります。多くの旅行者はアンコールワットを目的にシェムリアップに行きますが、近年はプノンペンや郊外のリゾート地も知られるようになりました。
そこで、ここではシェムリアップ市内含むカンボジアの魅力的な観光スポットを10個ご紹介します。
【観光スポット1】アンコールワット
スーリヤヴァルマン2世の時代に作られたヒンズー教寺院。
1992年に世界遺産に登録。現在は単なる観光地に留まらず、カンボジアの象徴として国旗の中央にも描かれています。
アンコールワットは後に仏教寺院として改修されたため、ヒンズーと仏教が混在した異色の雰囲気も楽しんでいただきたい特徴の1つ。
【観光スポット2】シェムリアップ
カンボジア北部観光都市のシェムリアップは、外国人に最も知られている観光地です。
アンコールワット含むアンコール遺跡群があるのもここ。
また、その他にもカンボジア旅行のハイライトとなる名所の数々も、ここシェムリアップに集まっています。
シェムリアップ旅行を計画する際は、1日ごとのタイムスリップをしっかりと組むことをお勧めします。
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【観光スポット3】プノンペン
カンボジアの南部に位置する首都のプノンペン。
カンボジアはまだ交通インフラが十分整備されていなく、また観光開発もシェムリアップ以外はそれほど進んでいないため、カンボジア旅行者のほとんどはシェムリアップかプノンペンへ行くこととなります。
観光スポットとしては王宮、シルバーパゴダ、ワットプノンなどが挙げられます。
1日で回ることができるので、他の観光地と併せて旅程を組んでみるといいでしょう。
【観光スポット4】シアヌークビル
プノンペンから車で4時間、空路では1時間で行くことができるビーチエリア。
近年観光開発が着々と進み、外国人も楽しめるリゾート地へと成長しつつあります。
海の傍に広がる小さな町には宿泊施設やシーフードレストラン、お土産店などが並んでいて、アジアらしいひとときをおくることができます。
【観光スポット5】パブストリート
シェムリアップ観光における中心地。名前からすると大人のエリアのように感じますが、実際歩いてみるとそんなことはありません。
お土産雑貨店、マッサージ店、レストラン、バーなどが所狭しと並んでいて、旅行者の袖を引っ張る客引きや売り子で毎夜賑わっています。
昼間は旅行者の姿は少なく、閑散としているので、ナイトスポットとして楽しみにしておきましょう。
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【観光スポット6】トンレサップ湖
シェムリアップ市内にある琵琶湖の10倍以上の面積を持つ広大な湖。
「カンボジアの心臓」と呼ばれていて、ここで獲れる魚介のほとんどは輸出されることなく、全国のカンボジア人によって消化されます。
乾季と雨季では見ることができる光景がまったく異なるのが特徴。
雨季にはボートで水上に浮かぶ家々を見て回ることができ、乾季には水が引いて、陸地を歩いて村中を散策することができます。
【観光スポット7】アンコールトム
アンコールワットの近くにある巨大な遺跡群。
こちらも世界遺産となり、敷地内にはバイヨン、バプオン、ピミアナカス、ライ王のテラス、王宮、象のテラスといった遺跡が点在しています。
特にバイヨンの四面像は「アンコールワット以上の技術」とされ、世界中の研究者に注目されています。
ツアーでは午前中にアンコールトム、午後にアンコールワットといったコースが定番。どんなに短い旅行日数でも、この2か所は見学したいところです。
【観光スポット8】タプローム
ジャヤーヴァルマン7世の時代に造られた仏教寺院。
巨大なガジュマルが遺跡を侵食している様子を見ることができ、祠を踏みつぶすように張り付いている光景は圧巻。
ハリウッド映画のロケ地にも使われたことがあり、こちらも日本人旅行者に人気の観光スポット。時間が許すならば足を運んでほしい名所となります。
【観光スポット9】アンコールナイトマーケット
パブストリートに隣接して広がるシェムリアップ市内最大規模のナイトマーケット。
旅行者向けのお土産はすべてここで手に入れることができるため、滞在中は毎夜顔を出して雑貨を手に取ってほしいです。
商品に値段のついたラベルはなく、基本は値段交渉が必須。
お店のスタッフのほとんどは簡単な英語ができるので、アジア旅行の醍醐味と言える値引き交渉を存分に楽しんでください。
【観光スポット10】オールドマーケット
パブストリート南部の川沿いに建つ屋内市場。
内部はお土産、日用品、野菜・生鮮食品、食堂エリアに分かれていて、小さなお店がひしめきあうように並んでいます。
お土産ショッピングはもちろん、食堂で名物を楽しむのもおすすめ。
ただ歩くだけでも異国の雰囲気に浸ることができるので、観光初日に訪れてみてはいかがでしょうか。
カンボジア観光におすすめのシーズンはいつ?
楕円の地形を持つカンボジアは、旅行先として知られる南部プノンペン、北部シェムリアップともに気候はほぼ同じ。
カンボジアは日本のような四季はなく、雨が多く降る雨季と、晴れた日が続く乾季に区別されます。
そこで、カンボジア旅行のおすすめシーズンをご紹介します。
【1月〜4月】遺跡観光におすすめのシーズン
カンボジアの気候は乾季と雨季に分けることができ、乾季は11月から5月、雨季は5月中旬以降、10月ないし11月までとなります。
1月から4月は乾季の真っただ中のため、雨降りの日は極小。滞在のほとんどの時間で晴れるでしょう。
シェムリアップで観光できる遺跡はすべて屋外のため、雨季よりも乾季の方が歩きやすく、より有意義な観光を送ることができるでしょう。
ただし、3月から5月にかけては1年で最も暑くなる時期でもあるので、熱中症対策はしっかりと行っていただくとともに、子供と一緒に観光する場合は、水分補給はこまめにしてください。
アンコールトムは広い敷地を2〜3時間ほどかけて回るので、つらくなったら傍の屋台で飲料水を確保するといいでしょう。
【5月〜8月】雨季の楽しみ方を覚えれば、名所はより一層美しく
この期間は雨季の最中となります。
一般的に遺跡巡りは雨季よりも乾季が好ましいとされていますが、「雨季の遺跡は乾季よりも美しい」とも言われています。
水面に映るアンコールワットはより幻想的に、切削された遺跡の岩石は雨水で端々が光輝き、神秘的な光景へと変化します。
ただし、雨は豪雨となることが多く、傘をさしての観光はままなりません。できればポンチョ(雨合羽)を着て散策するといいでしょう。
また、遺跡以外の観光方法も探しておくのがおすすめ。影絵やアプサラダンスといった屋内鑑賞はともにカンボジアの伝統芸。
また、リーズナブルな料金で高級スパのコースを楽しむのもいいでしょう。
【9月〜12月】トンレサップ湖で圧倒的な自然を体感してみては
11月に入ると雨季の終わり。乾季に向けて徐々に雨が少なくなってきます。
ただし、天気は不安定なので、いつ雨が降ってきてもいいように準備をしておくのが賢明です。
一方、9月、10月は1年で最も降水量が多く、200mmを越える雨量となります。
この時期の旅行者におすすめしたいのが、トンレサップ湖のボートツアー。
琵琶湖の10倍にまで膨れ上がったトンレサップ湖をボートで周遊し、湖と共に生きる村を散策。
乾季は陸地が見えている村も、この時期はすべて湖に沈んでいます。湖上のレストランでとる食事やサンセットディナーも素敵な体験となるでしょう。
もちろん遺跡巡りも可能。雨量が多いと地面がぬかるみますので、ヒールやサンダルといった滑りやすい靴よりも、スニーカーなど運動靴、もしくは長靴のような足首がすっぽりと入る靴がおすすめです。防水スプレーもあると非常に便利です。
カンボジア観光を楽しむための予算はどれくらい?
より充実したカンボジア観光を成功させるためには、最初にある程度現地で使う予算を考えておくのがいいでしょう。
シェムリアップ観光の場合は遺跡巡りが主流となりますが、それ以外の名所を含めて、観光地へ行くにはツアーに参加するのが普通となります。どの程度の予算を準備しておくのかは、一緒に旅行する同行者と、よく話し合っておくといいでしょう。
【予算】〜3万円
観光できる時間が1日〜2日程度の旅行者は、3万円が予算の最低ラインと考えましょう。
世界遺産に登録されているアンコール遺跡群を見学するためには、「アンコールパス」と呼ばれる入場券が必要となります。
こちらは1日券が37ドル、3日券が62ドル、7日券が70ドルとなります(11歳以下は無料。証明するためにパスポートの提示義務あり)。
1日アンコール遺跡群を見学し、残りの時間は市内観光を楽しむのがオーソドックスな旅程。
パブストリートやナイトマーケットは個人旅行となるため、ここで買い物や食事にかけるお金を調整するといいでしょう。
一方、アンコール遺跡観光以外のツアーや郊外のベンメリア遺跡などへ行く場合は、もう少し予算を採るようにしたいところです。
【予算】3万円〜5万円
アンコール遺跡群の見学にトンレサップ湖のツアー、伝統舞踊のアプサラダンスや影絵を鑑賞しながらクメール料理を堪能。
そんなガイドブックに掲載されているようなモデルプランを実行したい場合は、5万円前後の予算を準備しておくといいでしょう。
カンボジアは物価が安いので、お土産雑貨などはリーズナブルな価格で買うことができますが、交渉に失敗すると思わぬ高値で買うことにもなりかねません。
しっかりと予算内で旅を終えたい場合は、お土産から日用品、移動費など現地の物価相場を把握しておくといいでしょう。
また、パブストリートやアンコールナイトマーケット周辺にはバックパッカー御用達の安ホテルから3つ星、4つ星相当の中級ホテルが多々あります。
1泊5000円以上のホテルであれば、屋外プール、レストラン、トゥクトゥク移動といったファシリティサービスを受けることができ、より贅沢な時間を実感できるでしょう。
【予算】5万円〜
パブストリートのある市街中心部から車で10分圏内の場所に、ソフィテルやボレイアンコール、アンコールパレス、ビクトリアアンコールといった5つ星ホテルが散らばっています。宿泊料金は1万から2万円が相場。
旅行会社のパッケージツアーを利用すれば、航空券+ホテル代+現地ガイドがセットで7万から9万円の幅で宿泊することができます。
また、5万円以上の予算を確保できれば、高級スパのパッケージコースや高級レストランでのクメール料理やフレンチなども堪能できます。
お土産も市場ではなく、しっかりとしたショップを利用して現地で人気のブランドを買うこともできます。
滞在日程が一週間程度ある旅行者は、シェムリアップの他にプノンペン、もしくはシアヌークビルといった南部エリアも立ち寄ってみるのもおすすめです。
カンボジアの入国ビザ事情
日本国籍を有する日本人がカンボジアへ旅行する場合は、入国の際にビザ(査証)が必要となります。
日本人であれば、多く国にビザなし(一定期間)で旅行できるので、海外旅行に慣れていても、「いままでビザを取得したことがない」という人もいるかもしれません。
そこで、ここではカンボジアに入国する際のビザ事情をご紹介します。
ビザの種類
ビザは「観光ビザ」と「商用ビザ」の2種類あり、旅行者は前者となります。
また、観光ビザには「シングル」と「マルチ」の2つがあり、シングルは一度がカンボジアに入国したのち、出国するとビザが失効してしまい、マルチは期間中であれば何度でも海外を往復することができます。
例えば日本を出国してカンボジアに入国し、隣のベトナムを観光し、さらにカンボジアに戻ってくる、といった風に複数回カンボジアを出入国するためには、マルチビザが必要となります。
ビザの取得方法
ほとんどの旅行者は、「アライバルビザ」と呼ばれる空港・国境で取得する方法を選ぶことでしょう。
旅行者にとっての一番オーソドックスな取得方法であるため、窓口で並ばなければならないのが難点。
一方、日本にいる旅行準備段階でビザを取得したいならば、カンボジア大使館(東京)、領事館(札幌、名古屋、大阪)で申請書類を提出ののち、最短翌日で取得が可能。郵送でも受け取ることができます(平均所要日数:7日間)。
また、カンボジアの民間企業によるオンラインビザ取得を可能としたE-VISAで発行してもらうことも可能です。
いずれもビザの発行にはパスポートの有効期限6か月以上が残存していることで、30日以内の観光目的での入国となります。
E-VISA: https://www.cambodiaonlinevisa.org/jp
ビザの料金
ビザの申請料はシングルで30ドル。E-VISAは36ドルとなります。
ただし、大使館、領事館、空港・国境窓口でそれぞれ若干異なるため、30〜40ドルと覚えておくといいでしょう。
また、こちらは2024年5月時点での調べ。ビザ料金は不定期に改定されますので、旅行者は事前にリアルタイムの料金情報を調べておくのも忘れないようにしましょう。
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カンボジア観光のまとめ
カンボジアの基本観光情報をまとめてみました。
シェムリアップとそれ以外の観光地、及びベストシーズンや旅を通しての予算感などをご紹介しました。
カンボジア=アンコールワットというイメージが強いですが、現地では遺跡以外の名所やグルメ、ショッピング、スパなども考慮して、有意義な観光プランを計画してみてください。
また、カンボジア旅行では日本人旅行者に圧倒的な支持を誇る、旅行会社ベトナム王を利用するのがおすすめ。
現地では日本語ができるカンボジア人がガイドを務め、滞在中あらゆる面で旅行者をサポートしてくれます。
また、ベトナム王が用意するツアーはすべてがプライベートツアー。
専用車での移動となるため、他の参加者に気を遣う必要もなく、完全プライベートが保証されます。
ワンランク上の旅の思い出作りに、ベトナム王を是非利用してみてください。