ベトナムには北部と中部に合計8つの世界遺産が点在しています。北部には4つの遺産があるのですが、これらすべてを一度の旅行で回りたいならば、最低3日は必要となります。そこで、今回はハノイを拠点に、ベトナム北部3つの世界遺産を回ってみたいと思います。
タクシー&ツアーで行く世界遺産旅
今回紹介するベトナム北部4つの世界遺産。北部首都ハノイを中心に回ってみたいと思います。世界遺産はいずれも郊外にあるので、タクシーをチャーターするか、ツアーで行くこととなります。おすすめは「ハロン湾」と「ニンビン省」はツアーで、「タンロン遺跡」と「胡朝の城塞」はタクシーで行くのがいいでしょう。
また、胡朝の城塞行きのツアーを催行している日系旅行会社はありませんので、ガイドつきで不安なく行きたい場合は、PHトラベルの専用車でカスタムプランを組むのがおすすめです。それであれば、タンロン遺跡と胡朝の城塞同日の観光スケジュールを組むといいでしょう。
1日目午前中:文化遺産「タンロン遺跡」
まず1日目に訪れる世界遺産は、「タンロン遺跡」。19世紀初頭まで、ここハノイはタンロンと呼ばれていて、ホアンキエム湖西方に城が築かれていました。その城と城下町は非常に広かったとされていて、その城下町の商業区が現在の旧市街となります。タンロン遺跡まではホアンキエム湖や旧市街からタクシーでおよそ15分程度と近いため、ガイドが不要であれば、あえてツアーで行くこともありません。所要時間はじっくり回って2時間程度。
さまざまな撮影ロケ地としても使われている端門は、タンロン城で最初に見ることができる楼閣。さらに「正北門」、「後楼」、「敬天殿」が見どころとなります。その他、出土品を収めた博物館や、ベトナム戦争時の地下会議室なども見ることができます。遺跡に行く前に、ざっくりとでいいので、タンロン城やベトナム戦争の歴史について学習しておくと、より興味深い時間をおくることができるはずです。
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1日目午後:文化遺産「胡朝の城塞」
ハノイ市街から車で3時間のところにあるタインホア。そこにも文化遺産の「胡朝の城塞」があります。タンロン遺跡は午前中に見学を終えることができますので、昼食をとったのち、タインホアへ向かいましょう。胡朝の城塞は、御覧の城門と壁しか残っていませんので、見学の所要時間は5分から10分程度。ただ、当時は南北に900メートル、東西に700メートルも伸びていたらしいです。胡朝は1400~1407年までのわずか7年という短命政権。陳朝の次に築かれた王朝でしたが、中国の明の侵攻によって滅びることになりました。
2日目:複合遺産「チャンアン」
2日目は文化遺産チャンアンのあるニンビン省へと向かいます。ニンビン省はハノイから南方100キロのところに位置し、車で2時間ほどの場所。自然に覆われたのどかな町で、世界遺産に指定されたチャンアンや、その近くにあるタムコックでは小舟に乗って雄大な自然風景の中を周遊することができます。
チャンアン、もしくはタムコックだけなら2時間程度が所要時間。ただし、ニンビン省にはすぐ近くにたくさんの観光スポットがあるので、1日かけてそちらも見ておきましょう。おすすめどころは、古都「ホアルー」、洞窟にあるお寺「ビックドン」、東南アジア最大の寺「バイディン寺」、山頂から絶景を眺める「ハンムア」など。
3日目:自然遺産「ハロン湾」
最終日はこちら。ベトナムの誇る最大級の世界遺産「ハロン湾」。約3000もの大小の奇岩や洞窟があり、その歴史は7000年以上。雄大かつ荘厳といった形容がぴったり当てはまる自然風景を目に焼き付けることができます。ハロン湾はハノイ市街から車で3時間強。ニンビン省よりもさらに南方にあります。
ハロン湾は日帰りツアーと1泊ツアーがあります。時間がある方やアニバーサリーでベトナムに来ている方は、是非船上で一泊していってください。きっとかけがえのない思い出になることでしょう。船上では旅行会社によって様々なイベントを実施しています。ヨガ教室、BBQ、伝統音楽鑑賞などもあるので、事前に旅行会社に問い合わせしてみましょう。
次のハノイ旅行は是非世界遺産観光を
これまでハノイ旅行といえば、市内の旧市街やハロン湾の観光くらいのもので、ここで紹介した他の世界遺産は正直あまり存在感がありませんでした。しかし2018年の現在は、多くの日本人にニンビン省やタンロン遺跡が知られるようになってきました。是非次のハノイ旅行は、ここで紹介した4つの世界遺産を巡る旅をしてみてください。