ホーチミン観光の魅力は、「徒歩圏内に観光スポットがたくさんあること」だと筆者は思います。ハノイやその他の地域では、少なくともタクシーで移動しなければなりません。今回紹介するのは、すべて1区内で距離が近いので、徒歩で行くことができる5つのショッピングセンター。いずれも近代的な建物で空調も完璧。お土産探しだけではなく、食事、カフェ、時間つぶしなどでもおすすめできます。
ショッピングセンターの特徴
おすすめショッピングセンターをご紹介する前に、まず知って置いてほしいのが、「ベトナムのショッピングセンターの特徴」です。
1、中央吹き抜けがある
2、レストラン街がある
3、カフェがある
4、外国人旅行者を意識したお土産店がある
5、映画館やキッズ広場など娯楽施設が広い面積である
といったもの。もちろんすべてのショッピングセンターに当てはまるわけではありませんが、特に1区の中心はこの傾向が強いですね。また、ほとんどのショッピングセンターはオープンして10年と経っていないので、設計はモダンですし内装は清潔です。ベトナムにいるとは思えない近代的な雰囲気を満喫することができるでしょう。
1、聖母マリア教会傍に建つ「ダイヤモンドプラザ」
聖母マリア教会の裏に建つダイヤモンドプラザ。こちらはショッピングセンターというよりはデパートとなりますが、その区別は曖昧です。1階は高級ブランドのアパレル店や化粧品が占め、2階、3階は中級ブランドのアパレルショップや、旅行者に人気のあるアロマグッズを売るお店、日用品が売っているミニスーパー、フードコートなどがあります。別館はビジネスオフィスですが、最上階は映画館になっていて、そこから見える聖母マリア教会含むシティビューは絶景。ガイドブックなどの写真にもよく使われています。今回紹介するショッピングセンターの中では最も古株。
ダイヤモンドプラザ周辺は聖母マリア教会のほかに中央郵便局、統一会堂などもあり、少し北上すれば戦争証跡博物館もあります。ベンタイン市場までは徒歩10分から15分程度。歩けない距離ではぜんぜんありません。また、建物向かいには4月30日公園の緑豊かな芝生が広がり、昼下がりから夜にかけて、多くの若者でにぎわっています。観光エリアのど真ん中でありながら、現地の若者の日常も垣間見ることができる抜群の立地にあるのが魅力です。ちなみに、現地のミドル層にとってはダイヤモンドプラザで買い物することが一種のステータス。ダイヤモンドプラザのロゴが入った買い物袋を持って歩いている中高年層を見かけることもしばしばあります。
住所:34 Le Duan St. Dist.1
アクセス:市民劇場から徒歩5分
2、高島屋が象徴の「サイゴンセンター」
サイゴンセンターは1996年創立、25階建ての高層ショッピングセンターで、当時はベトナムで一番高い建物でした。レロイ通りという観光の目抜き通りにあることから旅行者にも人気のあったスポット。そのサイゴンセンターが2016年に第二期工事を経て生まれ変わり、一層注目されるようになりました。最大の特徴は高島屋が入居。全フロア面積の4分1を占めることになり、多くの方が高島屋を目的にショッピングしています。現在では週末は現地人による大変の込み合いよう。「ベトナム人って一つのショッピングセンターにこんなに集まるんだあ」と感心せざるを得ません。
地下街では和食を提供するお店が並んでいます。その場で食べられるイートインもありますし、ごらんのようなお土産用の和菓子を売るお店もたくさん。出張者や現地で働く日本人ビジネスマンが、ベトナム人に買っていくお土産としても重宝されているようです。ベトナムといえどもお値段は高島屋価格ですが、その品質は群を抜いているのが見て分かります。高島屋にとってはベトナム1号店となり、旅行者にとっては「ベトナムでこんなにも日本が親しまれているなんて」と嬉しい気持ちになることでしょう。
住所:65D Le Loi St. Dist.1
アクセス:市民劇場から徒歩5分
3、外国人旅行者に一番人気の「ビンコムセンター」
市民劇場から徒歩1分という好立地にあるビンコムセンターは、名実ともに観光の拠点となります。朝にホテルで朝食を済ませたあとは、ビンコムセンター内のカフェでその日の観光プランをベトナムコーヒーを飲みながら相談するのはいかがでしょうか。地下街はカフェとレストラン街、フードコートが広がり、上階は高級ブランドから中級アパレルショップ、若者が通うアクセサリーショップなどがずらりと並んでいます。中央吹き抜けのため非常に開放的で近代的な空間です。
レストラン街にはベトナム料理レストランも多数集結。ガイドブックでも決まって紹介されている定番料理や、現地人の間で親しまれているベトナム鍋料理などもおすすめできます。その他タイ料理、日本料理、韓国料理、西洋料理店なども入っているので、ベトナム料理にとらわれないで好きなお店をチョイスしてください。
また、立地柄外国人観光客向けのスーベニアショップも手広く営業しています。市場で売っている定番品が主ですが、品質はワンランク上。時間がない方や値段交渉に疲れた方は、ここで買いそろえるのもいいでしょう。
住所:72 Le Thanh Ton St. Dist.1
アクセス:市民劇場から徒歩1分
4、ただのショッピングセンターじゃない!「ビテクスコ・フィナンシャルタワー」
市民劇場から徒歩10分程度の距離にあるビテクスコ・フィナンシャルタワー(通称:ビテクスコ)は現在ではホーチミンのシンボルタワーとして現地人に親しまれています。アパレルショップに高級カフェチェーン店、ビュッフェレストラン「ホアンイエン」は在住外国人にも評判です。また、FVホスピタルという国際病院の支店があるので、もし滞在中病気にかかったらここに行くのもいいでしょう。キャッシュレスサービスを受けることも可能です。さらに上階は映画館、展望台、レストラン&バーがあります。ナイトバーは市内で一番高級とも囁かれているお洒落バーです。
旅行者にとっては夜の時間帯に足を運ぶのがおすすめです。1階と2階で営業しているコーヒービーンでは、定期的に生演奏も開催されていて、屋外のテラス席は観光客で盛り上がりを見せています。さらに、上述した展望台(入場料有)はホーチミンの夜景ビューをパノラマで見渡すことができる絶景の観光スポット。ちょっと贅沢な夜を送りたいならば、さらに上階のナイトバー「EON」に行くのも。夜景を眺めて乾杯することができます。
住所:2 Hai Trieu St. Dist.1
アクセス:市民劇場から徒歩10分
5、洋服や雑貨、日用品はここで!「ラッキープラザ」
ラッキープラザはドンコイ通りの真ん中にある比較的小型のショッピングセンター。フロア1階はお土産雑貨やカメラ屋が所せましと並んでいて、気軽に行ける市場といった雰囲気です。仮に価格表示があっても値段交渉はここでも必須。「定価だから値引きはできない」と言われても、押せばどこのお店も値引きしてくれます。カメラ店は新品と中古品双方ともあり、値段はお店によって異なるので要確認。ベトナム人は扱いが日本人よりも荒いので、中古品はあまりおすすめできないかも。ただ、ものによっては日本よりも大分安い値段で買うことができるレンズもあります。
かつてグエンフエ通りにあった大規模ショッピングセンターの「国営百貨店」。旅行者に絶大な支持を得ていて、特にその中に入っているスーパーが人気でした。国営百貨店が閉店した現在、スーパーはここラッキープラザ内に移転しています。日用雑貨から食品、衣類まで充実しているほか、旅行者向けのお土産雑貨も種類は多め。アオザイクッキーやココナッツオイルのほか、しっかりと封がしてある乾物もお土産用として最適です。もしこのドンコイエリア界隈にホテルをとっているならば、日々の生活雑貨の仕入れはここがおすすめです。
住所:69 Dong Khoi St. Dist.1
アクセス:市民劇場から徒歩5分
安心と信頼のショッピングセンター
市場や雑貨店などがお店探しには困らないホーチミンですが、日用品から服飾雑貨、カフェ&レストランまで一か所に充実しているショッピングセンターはやはり貴重な存在です。滞在中行くか行かないかは別として、場所は覚えておくと大きな助けとなるかもしれません。