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アラビアンな雰囲気漂うイスラムモスク。「サイゴン・セントラル・モスク」

日本でも滅多に見かけないイスラムモスク。多国籍、多人種が暮らすホーチミンでもそれほど頻繁に見かけるものではありませんが、少なくとも観光エリアの中心市街地に2つは見つけることができます。一つは中華街チョロンへ向かう道中、そしてもう一つは今回紹介する1区中心です。

仏教寺院、キリストのカトリック教会、そしてムスリムが通うモスクと、幾多の宗教の性質を学ぶことができるので、時間がある方は是非足を運んでください。

ドンコイエリアの中心に佇む

DSCN4080.JPG色鮮やかなエメラルドグリーン

今回紹介するモスクは、ドンコイエリアの中心。市民劇場から徒歩3分圏内に建っています。場所は「ドンユー(Dong du)通り」。目印はファイブスターのシェラトンホテルです。シェラトンホテルはドンコイ通りとドンユー通りの角に建っているタワー型の高層ホテル。ドンユー通りを曲がると、すぐに間口の広いホテルの玄関が見えます。モスクはそれを越えた先。

IMG_5226.JPGモスクに初めて入場する人も多いはず

モスクは清潔感漂うエメラルドグリーンを基調にした佇まい。数年前までは、敷地内にはインド人が経営するカレー屋があり、ムスリムだけではなく外国人旅行者にも非常に人気でした。ただし、現在オーナーのインド人が帰国してしまったため、無期限の休業となっています。いささか残念ですね。

女性は入場に注意が必要

IMG_5220.JPG頭に巻くスカーフにもファッションセンスがあるという

ドンコイにあるモスクは、比較的カジュアルな雰囲気で、外国人観光客も幅広く歓迎してくれます。自分がイスラム教徒である必要はなく、またカメラ撮影も自由なので、かなり寛容です。

ただし、足を露出した服装は入場禁止。門のそばに管理人がいて、彼に指摘されます。特に女性はスカートを履く方が多いかと思うので、止められる可能性が大です。また、これはまちまちですが、原則モスクへの女性の入場時は、写真上のようなスカーフを巻いて頭を隠さなければなりません。管理人に言えば貸してくれるかと思います。

IMG_5219.JPGモスクで恋愛もあるのだろうか......

こちらのモスクは男性も女性のムスリムもいます。通常モスクには女性用と男性用とに分かれていて、また女性は必ずしもモスクに出向く必要はないため、雑誌やテレビを見てもモスクで礼拝しているのはすべて男性ですね。その点こちらのモスクはかなりラフと言えます。ムスリムの方々もホーチミンの雰囲気に感化されたのでしょうか。

モスクに潜入

IMG_5207.JPG男性のムスリムが雑談しています

モスク右手は洗い場で、正面が礼拝堂。礼拝時間になっても見学は基本自由。ムスリムを含めいろんな人たちが出入りしているので、そんなに不安になる必要はありません。また、日中はムスリムの方々がそこらへんに寝そべって昼寝をしているので、邪魔にならないようにしましょう。

IMG_1580.JPGアフガニスタンの時計もある

アラビアンな空気に包まれているモスクですが、礼拝するムスリムの方々はほとんどがホーチミン在住の外国人です。インドやイランをはじめとした南アジア、中近東の方々もホーチミンには暮らしていますので、彼らの拠り所となっています。

IMG_5215.JPG洗い場。礼拝の前に体を洗う
IMG_5209.JPGなぜか違和感が拭えない......

筆者も詳しいことは分かりませんが、こちらのモスクでは礼拝がはじまる定刻というものがないようで、自由に入っては礼拝して出ていっています。

服装も比較的自由のようです。中には会社勤務の途中に抜け出してきたビジネスマンムスリムもいました。

IMG_5210.JPG礼拝の様子
IMG_5222.JPG正座ではなく、足を崩してもいい

礼拝所はムスリムの方のみ入ることを許されています。ドアは開け放たれているので、実際出入りは自由にできてしまいますが、遊び半分で入ってはいけません。ムスリムの方々に尊敬の念を抱いて、静かに見学してください。

<DATA>

名称:サイゴン・セントラル・モスク(Saigon Central Mosqe)
住所:66 Dong Du St. Dist.1

[local, 342]

著者プロフィール

著者写真

ペンネーム: サイゴンの便り
学生時代にベトナムの民話と民族を研究して以来、毎年一回はベトナム旅行を楽しむように。そして、2011年に念願だったベトナムへの移住が決定。現在はトラベルライターとして、ベトナム各地の観光情報を読者にお届けしています。旅行者が寄り付かないようなローカルエリアに住んでいるので、毎日のんびりとした素朴な時間をおくっています。趣味はバドミントン。

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