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【3月】ベストシーズンの観光エリア

長らく続いた冬が終わりを告げ、新芽とともに春の訪れが迫ってくる3月。中旬以降は桜の季節となり、心なしか気分も浮かれ調子に。高校大学を卒業する人たちの中には、最後の思い出と、友人たちと卒業旅行を計画する人も多いでしょう。

そこで、今回は3月に旅行を計画されている方に読んでいただきたいところ。3月にベストシーズンを迎えるおすすめの観光エリアをご紹介します。

3月は中部世界遺産旅行へ

3月くらいから、北部、中部、南部とほぼすべての地域で乾季の真っただ中となります。ただし、北部はまだ寒い気温が続きます。そこでおすすめなのが中部地方。北部南部は雨季でも楽しむことはできますが、中部の雨季は台風が来て道路が冠水してしまうので、旅行は非常に危険となります。

3月は降水量も少なく、気温も過ごしやすい日が続きますので、アウトドアスポットの世界遺産巡りに最適です。

ベストエリア:ランタンで彩られる町「ホイアン」

シクロが疾走するホイアンの町

ホイアンは16世紀に交易の中継地点として繁栄期を迎えた町。当時は欧米諸外国のほかに、中国や日本も頻繁に往来していたとされ、ホイアンの町の中心にある日本橋は日本人が設計したとされています。どことなく古き日本を感じるのは、軒を並べる家々に日本家屋伝統の建築様式があてがわれているからでしょう。

ホイアンは1999年にユネスコ世界遺産に登録され、毎年多くの外国人旅行者を迎えています。

お土産選びも楽しみの一つ

定番雑貨もオーダーメイドも人気

ホイアンの歴史保護地区は、チャンフー通りを拠点に川沿いのバクダン通りまでの広範囲。通り沿いにはいずれも多くの雑貨店が並んでいます。おすすめのお土産はもちろんランタン。かつて日本語が持ち込んだとも言われていますが、その真偽は定かではありません。ランタンは折り畳み式なのでかさばりませんが、電球タイプは電圧の問題があります。

また、その他の雑貨としては置物や洋服なども。洋服はオーダーメイドを請け負うお店も数多くありますし、チャンフー通りをひたすら進んだ先にある「ホイアン布市場」でも注文が可能です。日中は観光に力を入れて、過ごしやすくなる夜間にじっくりとお土産を物色するのもいいでしょう。

旧暦14日は「ランタン祭り」

ライトアップされた日本橋とその目下に浮かぶ灯篭

毎月旧暦の14日はホイアン歴史保護地区にて「ランタン祭り」が開催されます。19時を過ぎたころ、商店からは次々と蛍光灯の明かりが消え、変わりに吊るしたランタンやろうそくの火が灯ります。数百、数千のランタンが町中を照らし、その光景はまさに悠久の楽園。ノスタルジーな夜景が目を潤してくれます。

バクダン通りではトゥボン川に灯篭を流す体験ができ、子供たちが灯篭を売る姿がここでの名物。川沿いには屋台が100m以上にわたって続き、幻想的な風景を眺めて食事をとることができます。

チャンパ王国が残した「ミーソン遺跡」

20世紀初頭にフランス人によって発見された

ホイアンと同じく1999年に世界遺産に登録された「ミーソン遺跡」は、2~19世紀まで中部中南部沿岸で栄えたチャンパ王国の遺産です。ベトナムで唯一のインド化国家として、ヒンドゥー教シヴァ派を信仰。勢力を移す先々でこのような聖域を作っていましたが、ミーソン遺跡は現在見つかっている中では最大規模を誇ります。

ハイシーズンは観光客も絶えない

ミーソン遺跡はホイアンから車で60分程度走ったところ。気候はホイアンと変わりません。遺跡探索時は日陰のない炎天下を歩くことになるので、過ごしやすい3月がおすすめとなります。

また、現在は入場ゲートから遺跡入口まで電気自動車が無料で通っていますが、遺跡入口から実際の遺跡までは200mほど歩くことになります。

レリーフに注目

ブラフマーの像が多い

ミーソン遺跡で注目してほしいのは、レンガを重ねて作った祠堂の建築方法と、外壁に立体的に浮かび上がる像やレリーフの数々。これらは祠堂が完成したあとに作ったとされていますが、誇りある歴史と当時の高い水準の建築技術が見て取れます。

もちろんシヴァ、ブラフマー、パールバティー、ガルーダ、ガネーシャといったヒンドゥー教でおなじみの神々の像もいたるところで見ることができます。日本には伝播されなかった宗教なので、非常に東南アジアらしいですね。

耐久性面で難があったのではとも言われている

レンガをずらして重ね置く建築技法は、支柱を必要としないため内部に高さのある広い空間を作ることができます。現在祠堂内部には、ここで発掘した石像などを展示しています。

ただし、発掘品もベトナム戦争時に破損、盗難が相次ぎ、貴重な遺産が損傷を受けました。現在でも頭部のない石像や、なんの神なのかわからない正体不明の石像も多くあります。

ベストエリア:恋人と行くなら「ダラット」で決まり

愛の盆地にて

ダラットはベトナム中南部に位置する山岳高原地帯。標高1400mの山の麓に作られた小さな町で、フランス統治時代にフランス軍のための保養地としてフランスが開拓したのがはじまり。現在でもフランスらしさを残した、西洋の雰囲気が広がる街並みが旅行者に支持されています。

ダラットは高所の気候のため、年間を通して気温の高低は大きくありません。年中常春ともいわれるほど。ただし、5月~11月ころまで雨季に入り、最低気温は一桁になることもあります。特に朝と晩は格段に冷え込みますので、厚手の服が必要です。

少数民族の民芸品を買う

あどけない笑顔が眩しい

ダラットには古くから少数民族のこほー族が暮らしています。現在でも悲恋伝説が伝わるランビアン山の周辺に暮らしていて、旅行者向けに民芸品を扱っています。ハノイやホーチミンには民芸品を扱う雑貨店はいくらでもありますが、彼らから直接手渡しで受け取れるのは大変貴重な体験。

ランビアン山の悲恋伝説はベトナム版ロミオとジュリエットとしてベトナム人に認知されています。コホー族伝説でもあるので、彼らと会う前にストーリーを知っておくといいかもしれませんね。

カフェでのんびり過ごす

ブルーウォーターカフェレストラン

ダラットは1日の中で過ごしやすい時間が多いので、カフェでまったりするのもおすすめです。お洒落カフェが多いのはスアンフーン湖の湖畔とダラット市場周辺です。

ダラットは坂が多いので、徒歩よりもバイクをレンタルするのがおすすめです。晴れた日はオープンカフェでパラソルの下コーヒーを啜る時間を楽しみましょう。また、たいていのカフェは料理も扱っていて、ダラット名物の鹿肉、イノシシ肉、ウサギ肉などを堪能することができます。また、アーティチョークティーも飲んでおきたいところです。

観光巡りが中心

ダラット市ガーデンにて

ダラット旅行では、町中に散らばっている観光名所を巡るのが基本となり、ホーチミンのようにショッピングやスパというのはありません。ダラットはベトナム人のハネムーン先として人気のあるエリアで、花をテーマにしたスポットが多いのが特徴。フラワーフェスティバルも開催するダラット市ガーデン、愛の盆地とダティエン湖、ダラット駅と機関車で行くチャイマット村、ランビアン山にダラット市場。

夜はダラット市場周辺からスアンフーン湖にかけてナイトマーケットが開催されます。夜は冷え込むので厚手の恰好で行くのが得策。温かいスープや焼き鳥、麺料理などを突きながらダラットの夜を楽しんでください。

日本人に人気のあるのはホイアン

今回紹介したホイアンとダラットですが、日本人に支持されているのはホイアンの方。ダラットはまだ知名度も低いので、町中を歩いていても日本人を見かけることはほとんどありません。まだまだ外国人に対しては開拓の余地のあるダラットですが、あえて行ってみるのもおすすめです。

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