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バイヨン
カンボジア最大の遺跡、アンコール・トムの中心に位置する寺院跡がバイヨンです。現地の人々からはバヨンと呼ばれています。造営は12世紀末頃から始まり、歴代の王により増築が重ねられてきました。そのため、年代が違う様々な石が積み重なり、さらには複雑な構造になった原因にもなっています。
シンボルとなるのは高さ43mもの中央祠堂で、四面には観音菩薩を模したとされる巨大な人面像です。また、遺跡は三層構造になっており、第一層は二重の回廊が配置されています。そのうち第二回廊には造営当時の庶民の暮らしぶりがわかるレリーフが刻まれています。
入り口の南大門には、左右にそれぞれ54体もの巨人の石像が並べられています。左側は神々、右側は阿修羅がかたどられており、7つの頭を持つナーガの胴体を掲げています。バイヨン寺院の中央に鎮座するシンハ像とナーガ像は破損が激しいために修復プロジェクトが2012年から立ち上がっています。日本のチームも立ち上がり、第一期として2014年までの期間で行われます。