ベトナムとは
日本からおよそ3600km離れた場所にあるベトナムは、東南アジアの一国。日本からはフィリピンに次ぐ2番目に近い距離ということもあり、近年は週末旅行先としても人気が高まっています。南北に長い国土を持つベトナムは、地域によって気候が異なり、「東南アジア=暑い」という概念を覆す稀な国。旅行者にとっては「深く味のある」都市観光を楽しむことができるでしょう。また、治安がよく愛らしいベトナム雑貨が多いため、90年代を皮切りに2024年現在まで女性旅行者に支持されています。
ベトナムは東南アジア東方に位置し、19〜20世紀までおよそ100年間フランスの統治下でした。ラオスとカンボジアを含めた同地域3か国は、フランス領インドシナとも呼ばれ、現在では西洋文化が残る地域は「プチパリ」と称されています。ベトナムは乾季と雨季に1年を区別することができますが、地域によって時期が異なります。ハノイは11〜4月が乾季、5〜10月が雨季。中部ダナンは3〜8月が乾季、9〜2月が雨季。南部ホーチミンは1〜5月が乾季、6〜12月が雨季となります。また、ケッペン気候区分によると、典型的な熱帯を持つのは南部のみで、熱帯サバナ気候に属します。中部は熱帯モンスーン、北部は温帯夏雨気候となり、乾季に相当する期間は防寒着が必要なほど冷え込みます。
サイゴンオペラハウス / ホーチミン市街地(イメージ)
ベトナムは古くから大乗仏教が普及している国ではありますが、キリスト教も人口の2割以上を占めると言われ、どの町にも格式高いカトリック教会が市街中心部に建ち、夕方のミサの時刻になると、鐘の音が辺りに響き渡ります。また、2〜19世紀まで沿岸地域に栄えたチャンパ王国はヒンズー教を信仰していて、現在はその子孫であるチャム族が同宗教を守っています。ベトナムは53の少数民族とキン族(ベトナム人)で構成されている多民族国家。山岳地域、高原地帯では今でも数多くの少数民族が独自の文化を形成しています。旅の道中では、彼らの織り成す異文化に触れるのも貴重な体験となるでしょう。
チャム塔(ポー・ハイ遺跡)(イメージ)