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食堂を完全制覇!入店から会計までの流れを覚えよう

ビギナー旅行者でも一度は体験したいと思うのが『ベトナムのローカル食堂』。東南アジア特有の雑多でスパイシーな雰囲気は、日本では決して感じることができません。ただし、ローカル食堂では従業員はもちろん英語が通じませんし、席に座っていても黙ってメニューを持ってきてくれるわけでもありません。旅慣れた方であれば周囲を確認したり、雰囲気などから自分が何をするべきか感じとることもできるでしょうが、ビギナー旅行者はそれも困難するでしょう。

今回は、入店から会計までの一連の流れをご紹介したいと思います。ベトナム全国共通しているので、これを覚えておけば全国の食堂を制覇することも可能です!また、ベトナムの食堂ならではのルールは下記記事を参照してください。

>>ベトナム食堂のルール

食堂には2つのジャンルがあることを覚えておこう

1.jpg全国で見られる一般的な食堂の外観

ベトナムの食堂では、大きく分けて『専門店』と『一般店』があることを覚えておいてください。フォーやフーティウなど麺類を扱う食堂は専門店がほとんどで、メニューは壁に張り紙にある1~3種類くらいです。店によっては一種類で着席したら自動的に料理が運ばれてくるようなところもあります。この手の専門店は看板に『Pho(フォー)』などと料理名が記載されているので、すぐに分かります。

一方、一般店は『Com Tam(コムタム)』、『Bình Dan(ビンヤン)』などと書かれた看板があるのが目印。コムタムとは食堂で食べる砕きご飯を指し、ビンヤンとは大衆という意味で、現在はそれぞれ食堂の象徴的名称になっています。今回は少し複雑な一般店を中心に流れを紹介したいと思います。

1、店頭で料理を注文

IMG_0901.jpgインドネシアの食堂とよく似ている

入店する前に、まずは料理の注文です。店頭には屋台が置かれて、そこには大きな器に盛られた料理が並んでいます。数でいえば十数品あります。店によっては日替わりで変えるところもありますが、ほとんどの店は毎日だいたい同じ料理を提供しています。

ここでまずは料理を注文。当然言葉は交わせないので指さしで注文しましょう。気になった料理は複数品チョイスしてください。現地人は1~2品程度頼みますが、旅行者は一度でいろんな料理を試食したいと思うので、2~4品程度頼んでもいいでしょう。白いご飯とスープは無料なので注文する必要はありません。料理を注文(指さし)したら、店に入りましょう。

2、入店したら着席

IMG_0898.jpg食堂の内装はこんな感じ。こちらも全国どこでも似たようなもの

食堂はこんな雰囲気。店によって面積の大小はあるものの、どこも似たような簡素なレイアウトです。トイレは奥で借りることができますが、便座がなかったり、水が流れなかったりとかなり不衛生なのは覚悟しておいてください。基本ベトナム人は便器の上に座って用を足す習慣があります。

入店したらまずは空いている席に座ってください。レストランではないので、従業員が席に案内してくれたりはしません。店も従業員も必要最低限のサービスと思ってください。また、食堂には中が見える縦長の冷蔵庫もありますが、勝手にとってはいけません。注文するときは従業員を呼んでください。東南アジア諸国によって勝手にとる食堂ルールがあるため、旅行者の中にはそれと同じだと思っている方もいらっしゃいます。

2.jpg人気店は毎日完売する

来店するおすすめの時間帯はお昼前か、会社が終わる17時前です。食事時となると、人気店は満席になるので、料理も売り切れが続出します。たくさんの料理から選びたいのであれば、彼らより前に来店すべきでしょう。もし夕食で行くのであれば、16時~17時前後がおすすめ。会社は基本17時が定時なので、ビジネスマンやOLはその後食堂へ向かいます。それより前に足を運ぶのがコツです。

3、着席したら料理が運ばれるのを待つ

DSCN5965.jpgこんな感じで運ばれる

ベトナム人は惣菜をご飯の上にのせて食べるのが普通なので、皿飯の上に惣菜がのるこんな感じで運ばれてきます。複数品注文したら、小皿に添えられるパターンもあります。着席してから料理が運ばれてくるまでは1分程度しかかかりません。あまり待たされるようであれば忘れられている可能性が高いので、再度仕切り直してください。着席するとすぐに従業員がやってきて、スープを運んできてくれます。これは無料ですが、「飲み物はいるか?」と訊ねてきた場合、これは有料となります。どこの食度も用意している飲み物はビール、コーラ、セブンアップ、豆乳などです。冷たいお茶(Tra Da=チャダー)も注文可能。有料か無料かは店それぞれです。また、決まってヌクマムもありますが、これは惣菜につけたり、ご飯にたらしたりしてください。不要であれば使う必要はありません。

自分の横には他人が座る

日本のレストランであれば、2人掛けだろうと、4人掛けであろうと、一つのテーブルには一組の客が案内されますが、ベトナムの食堂は違います。食堂側はとにかくに客が欲しいので、一つの小さなテーブルに何組もの客を座らせます。旅行者にとっては「他の客と近すぎるから嫌だ」、「ちょっとあり得ないシチュエーションなんだけど......」と困惑の表情を浮かべる人もいますが、これもベトナム食堂のルールの一つ。

4、会計はテーブルで

DSCN9259.jpgテーブル会計はベトナムの習慣。間違わないように

日本では伝票をレジまで持っていく会計方式ですが、ベトナムはテーブル会計となります。食べ終わったらその場で手を挙げて従業員を呼びましょう。全員の従業員が会計をできるわけではなく、店の主人や同族経営者しか会計はしません。会計担当者(店主)は片手に常に札束を持っているので、すぐに見つけることができるはずです。

会計するときは、「何を食べた?」と聞かれますが、こちらが外国人だと分かれば、他の従業員にこちらが注文した料理を聞くので問題ありません。基本この手のローカル食堂ではレシートはありませんので相手の言い値を払うことになりますが、ぼったくられたという話はほとんど聞かないので、安心してください。お会計を済ませたら、食堂体験は終了。店を後にしてください。

食堂飯はレストランよりおいしいかも

食堂で食べる料理のほとんどはレストランでは食べることができません。正真正銘の大衆料理であり、家庭料理だからです。そして、味は本物。数十年と続けて同じ料理を作ってきているため、味にブレがありません。店の歴史が染み込んだ深い味わいを是非一度体験していってください。「昨日食べたレストランよりもおいしい」という言葉もつい出るかもしれません。

[local, 105]

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