ベトナムで一番人気の旅行先1位は断トツで南部ホーチミン。南国特有の気候を持つ常夏のエリアです。第2位は北部ハノイ。ベトナムの首都で政治と芸術の都と言われています。そして第3位が近年人気急上昇中の中部ダナン。まだまだ素朴な町並みが残る海の町です。しかし、ベトナムには注目すべき地方エリアが他にもたくさんあります。ベトナムの地方エリアは、好奇心旺盛な欧米人旅行客は多いのですが、王道ルートを好む日本人旅行客はめっきりみません。そこで、今回は旅先に選んでほしい地方エリアを10個紹介します。
1、ホイアン(中部)
まずは比較的メジャーな地方エリアであるホイアン。17世紀には諸外国と交易により繁栄した港町です。1999年に世界遺産に登録され、日本人が設計した日本人橋は、現在ではホイアン観光の象徴ともなっています。
また、毎月旧暦の14日はランタン祭りが開催されます。幻想的な夜のホイアンの散歩は、俗世から離れたひとときを過ごすことができます。かつて朱印船やオランダの商船が行き交ったトゥボン川に灯篭を浮かべ、水面に当時を映す。悠久の楽園をお楽しみください。
[local, 25, 246]
2、ニャチャン(中南部)
中南部ニャチャンは7km以上にわたって続く砂浜を持つビーチが特徴。どこでも海水浴ができるベトナムきっての一大リゾートエリアです。ビーチ沿いにはリゾートホテルが建ち並び、夜にはシーサイドバーが営業。砂浜でカクテルやビールを鳴らすロマンティックな時間も楽しむことができます。
また、ニャチャンの見どころはビーチだけではありません。奇岩のホンチョン岬やウォーターテーマパークのヴィンパールランド、死海のごとく体が浮く泥温泉など観光スポットは十分。ひと夏を過ごす旅先としてもおすすめです。
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3、ムイネー(中南部)
南国らしいリゾートタイムを満喫したいならムイネーもおすすめです。ホーチミンからバスで5時間強で行くことができ、バンガロータイプのリゾートホテルが建ち並ぶグエンディンチウ通りを拠点に旅を開始します。黄色と白亜の砂丘がその先に見えるほか、港町としての風情漂うのどかな風景もあります。
アクティブ観光がメインとなるので、若年層向けのリゾートエリアです。ただし、ホテル内のプールでのんびりしたり、砂浜で読書などで時間を潰し、夜になればオープンエアのバーに足を運ぶ、といった滞在もいいでしょう。ホーチミンの主要バス会社が必ず取り扱っているエリアなので、1泊から楽しむことができます。
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4、ダラット(中南部)
中南部にありながら、標高が高いため年間を通して過ごしやすい気温が続く高原地帯のダラット。フランス統治下時代に、フランス軍の保養地として開拓されました。もともとここに暮らしていたコホー族を含むいくつかの少数民族は現在も山の麓でひっそりと生活していて、ツアーで彼らの村に訪れることもできます。
ベトナム人にとっては新婚旅行先として不動の人気を誇り、愛の聖地とも言われています。中心市街地に広がるスアンフーン湖の畔でのんびりとブレイクタイムを楽しんだり、愛の盆地やランビアン山といった、愛にまつわるカップルコースを巡るのもいいでしょう。
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5、ブンタウ(南部)
ホーチミンから高速船で90分、もしくはバスで2時間で行けるブンタウは、ホーチミン人にとっては最も近場の海水浴場です。同じ距離にカンザーも挙げられるのですが、ブンタウの海の方が透明度が高く、海水浴に向いているといわれています。ホーチミンに暮らすベトナム人、外国人にとっては、週末に気軽に行けるプチリゾートエリアとして人気で、新鮮なシーフードを食べるためにブンタウに行く人も多いです。
ビーチ以外でも仏教寺院のタオ寺や涅槃仏の寺、キリスト像、マリア教会といった観光名所もあります。バイクをレンタルして、海沿いの道路は疾走するのもベトナムらしい旅となるでしょう。ホーチミンから日帰りツアーが組まれていますが、現地でホテルを探して、一泊するのも可。夜はバックビーチ沿いの広場が多くの人で盛り上がります。また、夜は潮が引くので、日中は海だったところを歩くこともできます。
[local, 30]
6、カントー(南部)
メコンデルタ地方の中心都市であるカントーは、残念ながらホーチミンから参加できるツアーは滅多にみかけません。名物である水上マーケットは早朝なので、朝早くホーチミンを出発しても間に合わないためです。もしツアーに参加するならカスタムメイドすることになります。個人で行く場合は、バスで約5時間~6時間で行くことができます。
水上市場は数百の商船がメコン川の支流を行き交い、毎朝売買の様子を見学することができます。日用雑貨やフォーやココナッツといった軽食を売る小舟もあり、ツアー船に寄ってきたら買うこともできます。日本の都会に住んでいると想像できない水上の社会は非常に興味深いものがあります。
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7、フーコック島(南部)
ベトナムで最も美しいサンセットがみられるといわれるフーコック島は、メコンデルタ地方最西端の小島。近年はインフラが整いつつあり、外国人観光客の知る人ぞ知る穴場リゾートエリアとして注目されています。
ホーチミンから国内線で1時間で行くことができ、市街地を中心に透明度の高いロングビーチ、サオビーチ、ケムビーチ、オンランビーチなどが南北に広がっています。ラグジュアリー感はありませんが、ゆっくりとした時間が流れるベトナムの誇るリゾートアイランドです。
[local, 244]
8、ハロン湾(北部)
ベトナム最大の名所とも呼ばれる世界遺産のハロン湾。大小数百の奇岩が水面から突き出ていて、その景色はまるでジュラシックパーク。かつては海賊もここに隠れ家を作っていたといわれていて、現在もいくつかの鍾乳洞を小舟で入ることができます。
日帰りクルージングツアーも人気ですが、できれば大型客船で一泊してほしいところです。朝霧に覆われた幻想的なハロン湾の景色を甲板から眺め、非現実的な世界にさらわれていく。誰もが息を呑む雄大な景色は一生に一度はその目で直接見たいものです。
[local, 390]
9、ニンビン省(北部)
ニンビン省にあるチャンアン複合景観がユネスコの世界遺産に登録。とはいえ、まだまだ日本人にとっては秘境の場所。手漕ぎボートで川を下り、水墨画のような自然の景色と一体化することができます。野鳥の鳴き声に耳を澄ませ、川のせせらぎに心を癒す......、そんなネイチャートリップを送りたい方は、ニンビン省で決まりです。ハロン湾と比べて観光地化もされていないため、観光客の姿もそれほど多くなく、ゆっくりとした時間を過ごすことができます。
10、サパ(北部)
中国との国境に近いサパは、ラオカイ省に位置する小さな山岳地帯の町。少数民族の華モン族がここで暮らしていて、トレッキングツアーに参加すれば、彼らと触れ合うことができます。また、彼らの作る民芸品は品質と希少価値が高く、ベトナム全国に運ばれ、お土産品として重宝されています。
ただし、サパまではアクセスに便を欠き、列車とバスを使ってハノイと往復で最低でも5日程度の日程を組む必要があります。滞在時間に余裕がある方は、参加してみてはいかがでしょうか。
地方に魅力を感じる
ベトナムの地方の魅力は、手のひらいっぱいの大自然を堪能することができることではないでしょうか。そこで暮らす人々との交流、少数民族との触れ合いによって、異国の文化や習慣を知るのは、海外旅行ならでは。ホーチミンのカフェでプチパリを感じながらコーヒーをとるのもいいですが、手漕ぎボートでオールを漕ぎながら、時間がとまった自然に身を震わせる旅も捨てがたいものです。