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ベトナム・ホーチミンの1年の気候とベストシーズン

ベトナムの主な観光エリアは、ハノイのある北部、ダナンやホイアン、フエが位置する中部、そして最大の観光都市であるホーチミンに分けることができます。「ベトナムは常夏の気候」とイメージしている方は少々驚くかもしれませんが、常夏の気候を持つのは中部以南。もっと言えば、中南部以南となります。ベトナムは縦に長い面積を持つ国なので、日本でも北海道と沖縄とでは随分と気候が異なるように、ベトナムも地域によって変わってきます。今回は南部のホーチミンの気候をご紹介したいと思います。

常夏の気候を象徴

ベトナムをイメージするのはやはり常夏

東南アジアに位置するベトナムといえば、やはり南国特有の気候ですね。1年365日猛暑が続く気候を待ち望んでいる旅行者も多くいることでしょうが、ベトナムで該当するのは中南部以南となります。ベトナムの最大の観光エリアである南部ホーチミンがその象徴。ケッペン気候区分では、熱帯モンスーン気候に属し、年間の季節を通して最高は30度前後、また最低気温も25度前後の日々となります。

乾季と雨季

欧米人が行き交うファングーラオの一角

常夏のホーチミンは、1年を通して「乾季」と「雨季」に区別されます。ただし、ホーチミンの場合は乾季=暑い、雨季=寒いとはならなく、雨季の時期であっても、基本は30度を超える暑さとなります。

乾季

ファングーラオにはツアーデスクが並ぶ

湿度の低い乾季は12月~4月頃まで。とはいえ、旅行者にとってはあくまでも目安として覚えておいてもらいたいところです。というのも、近年は乾季と雨季の時期もずれることが多々あり、最近では5月でも雨がほとんど降らない年もありますし、12月に入っても依然として雨降りの日が続く年もあります。

雨季

ベトナム人はポンチョを着る

湿度の高い雨季は5月から11月頃までとなりますが、雨季だからといって、毎日雨が降るわけでもなければ、1日中ずっと降られるわけでもありません。熱帯気候のエリアでは、雨はいわゆるスコール(突発性豪雨)と呼ばれ、1日数回のスコールが降ります。1回15分~40分ほど豪雨が降り続けたあとは、からっと腫れて、観光を再開することができます。

ホーチミン観光のベストシーズンは?

観光客が行き交うレロイ通り

では、観光のベストシーズンはというと、それは12月~3月まで。4月と5月も雨降りの日は少ないので、アウトドア観光はできるのですが、この両月は非常に猛暑が続くので、市内の観光散策だけでも汗だくとなって体力を奪われます。メコンデルタ地方へのジャングルクルーズやクチトンネルといった郊外ツアーはすべてアウトドアなので、35度を超える真夏の日はできるだけ避けたいところです。

また、乾季だからといって、雨がまったく降らないわけでもありません。1日中降らない日は確かに多いのですが、滞在中1度や2度はスコールに見舞われることもあるかもしれません。スコールのときは折り畳み傘で防げるものではないので、ベトナム人のようにポンチョを着るか、濡れるのが嫌な人はカフェやショッピングセンターで雨が上がるのを待ちましょう。ホーチミンにはお洒落カフェがたくさんあるので、事前にスコールが降ったときにどこのカフェで雨宿りするかを決めておくのもいいかもしれませんね。

雨季でも観光は問題なし

排水が悪いので、雨上がりのあとは道路が冠水するところも多い

観光のハイシーズンはどうしても乾季の時期となりますが、雨季の時期の観光がおすすめできないこともありません。上述したように、1日中雨が降るわけではないので、1日の多くは晴れの時間に恵まれます。また、雨降りの後は、風も出てきて気温も下がりますので、むしろ観光散策に適した気候となるでしょう。

ただし、アクティビティを楽しむ郊外ツアー中に雨に降られたら、雨がやむまで車内で待機することになりますので、全体のスケジュールが変わったり、帰りが遅くなることもあります。予定が押している方にとってはリスクがありますので、ツアーよりも個人旅行に徹した方がいいかもしれませんね。

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