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ベトナム経済。都会で暮らす人々の生活の変遷

ここ20年でベトナムに渡航する旅行者や出張者は実に多くなりました。それにはベトナムの経済が密接に関係しているのはご存知でしょうか。また、ここ数年でベトナムは著しい発展を遂げ、現在では大都会ホーチミンは、東南アジアでも指折りの町として成長しました。そこで、今回はホーチミンやハノイの人々の暮らしの変遷とベトナム経済について、歴史と併せてご説明いたします。

ベトナムの経済が変わった節目の年「1986年」

今と昔が融合するハノイ旧市街

ベトナムが日本人に人気の旅行先として知られるようになってから、まだ十数年から二十年ちょっとしか経っていません。それはなぜでしょうか?発展していないから?旅行会社がPRしていなかったから?確かにどれも間違ってはいませんが、実はベトナムの経済は1986年に劇的に変わります。それが市場開放と謳う「ドイモイ政策」です。

現在も多い行商人だが、生活は大変そう

忘れてはならないのが、ベトナムは社会主義だということ。ドイモイ政策以前は町にある企業はすべて国営企業でした。現在でも大手企業の株は政府が大半を握っています。それがドイモイ政策=市場開放を経て、民間企業の成長を推奨するようになったのです。すると、韓国や日本、アメリカ、フランスと言った歴史的に所縁のある企業が続々とベトナムに投資を初め、それがベトナムの発展に大きく貢献するような結果となりました。

旅行者も驚く高水準のインフレ率

時代に取り残されていく個人商店

現在ベトナムは毎年5~7%の間でインフレしています。日本は2%のインフレ率を2013年に目標を掲げ、現在2018年10月時点でも、その目標は達成されていません。そのことからみても、ベトナムのインフレ率は以上なほど高いことが分かります。例えばベトナムに5年前に来た旅行者が、再びホーチミンやハノイといった都会の地に足を運ぶと、まず驚くのが「値段の高さ」。たったの5年でこうまで値段が変わるのか、といった具合です。これはベトナム人も驚きを隠せません。「子供のときは10円だったお菓子が、いまは50円になっている」といった声もそこかしこで聞くことができます。

たったの十数年で都会は激変

ハノイのタイ湖そば

ホーチミンの1区と7区、ハノイのホアンキエム湖周辺とタイ湖周辺は、ここ十数年で異常なまでに地価が上がり、一部は東京、ニューヨーク、ロンドンクラスとまで言われています。平均年収はまだ30万円に届かないベトナムで、1区のとある場所は10億円以上の土地の値段がついているほど。昔ながらのパパママストアは少なくなり、その代わりにコンビニやスーパーマーケット、ショッピングセンターが多くなってきているのも、ベトナムが高度経済成長期の中心にあることを示しています。

ホーチミン7区の光景

また、人々の生活とともに、町並みも激変。例えばホーチミンの7区フーミンフン地区(写真上)は、ほんの十数年前までは沼地でした。しかし、現在は高級住宅街として、誰もが憧れる居住区として生まれ変わりました。多くの外国人が暮らし、インターナショナルスクールやインターナショナルホスピタルなど公共インフラが充実していて、周辺のマンションはおよそ2000~4000万円、戸建ては2億円以上値がつけられているところも少なくありません。

旅行者に知ってほしいベトナムの姿

ホーチミン7区。フーミンフン地区とは大分雰囲気が違う

旅行者が訪れるホーチミン1区、ハノイホアンキエム湖、ダナン市街地などは、すべてベトナムの象徴として、いわば意図的に発展させている町なので、市街地を散策すれば、誰もが「ベトナムってすごい都会じゃん」と思うことでしょう。しかし、それはあくまでも中心市街地のみ。少し町を離れれば、まだまだ発展とは無縁の生活をおくっている人々が多くいます。ベトナム旅行で、「本当のベトナム人の生活を垣間見たい」と考えるならば、そのようなローカルエリアの風景も見逃さないでほしいところです。

ベトナムの経済は今後も成長見込み。旅行者数も上昇中

2020年にはホーチミンやハノイで市内を地下鉄が通る予定となっています。それ以外にも新国際空港の設立や、航空会社の日本とベトナムの直行便の就航など、ベトナム経済の発展とともに日本旅行者数も上昇することでしょう。ベトナムは日本の50年前といわれていますが、そんなベトナムの町を旅行を通して歩いてみるのも、興味深い体験となることでしょう。

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