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ハノイ旅行の予算

ベトナムの首都ハノイ。最大の観光都市は南部ホーチミンですが、ハノイは次いで2番目に人気のエリアとなります。そのハノイに訪れる日本人旅行者も多く、陶磁器発祥のバッチャン村、かつての城下町旧市街、世界遺産ハロン湾、少数民族が暮らす山岳地帯サパといった見どころも多々あります。

今回紹介するのは、ハノイに持っていきたい予算の件。ベトナムといえば物価が安いことで知られていますが、では実際どのくらいの予算を持っていけばいいのでしょうか。今回は目安となる予算及び、その予算でできる観光プランをご紹介したいと思います。

予算 ~3万円:遠出は困難。市内散策を楽しもう

ミニホテル。ゲストハウスでもこのくらいクラスは見つけることができる

ホテル

ハノイ旅行で気にしておきたいのは移動手段。ハノイの市内観光名称は広域に散らばっていて、いずれも片道15分程度かかります。タクシーで移動することを考えると、案外馬鹿にならない金額がかかってきます。それらを考慮したうえでホテルは安いにこしたことはないでしょう。ゲストハウスに泊まる必要はありませんが、旧市街やタイ湖周辺には一泊1500円程度の安ホテルがごろごろあるので、そちらを選ぶといいでしょう。また、ベトナムのゲストハウスは他の国よりも清潔な印象を受けますので、ある程度東南アジア旅行の経験がある方はゴーフィン通りのバックパッカー通りで宿探しをするのもいいでしょう。

今も伝説が残るホアンキエム湖

市内観光散策

市内観光の中心はホアンキエム湖と、北上に広がる旧市街になります。湖と旧市街は徒歩圏内。湖北側には電気自動車の停留所や水上人形劇のシアターがあり、さらに徒歩で北上したらすぐに旧市街エリアに入ります。また南方には女性博物館やホアロー収容所などが建ち、東には市民劇場や国立歴史博物館などフランス統治時代の面影を残す建物が見えます。西側にはハノイ大教会がありミサの音は周辺界隈にまで響き渡ります。ここまではなんとか徒歩圏内(北方から南方はタクシーがおすすめ)。

残りの市内名所はタクシーで北上するとハノイ市内で一番美しいとされるタイ湖。西方へ行くと世界遺産のタンロン遺跡やホーチミン廟があります。1日ですべて回ることはできませんので、市内観光だけでも2日、ゆっくり回って3日ほどかかるとみていいでしょう。

セピア色の風景が似合う旧市街

旧市街を散策

ホアンキエム湖周辺に滞在しているのであれば、旧市街は徒歩圏内。入口のディンリエット通りやハンベー通りにはコンビニやカフェ、レストランバー、安マッサージ店などが並んでいて、旅行者のための町づくりがされています。それより北に歩いていくと、現地人の素朴な生活風景を覗くことができます。旧市街は世界遺産ではありませんが、政府が認定している歴史遺産。なるべく当時の面影を維持しているようです。

個人経営の雑貨店でショッピングすることもできますし、現地人が足しげく通い詰める食堂でベトナムグルメを堪能するのもいいでしょう。ただし冷房つきの店はほとんどないので、熱中症対策は必須です。一つか二つの通りを歩いて雰囲気だけを楽しむのも可。

ニャートー通りの雑貨店

雑貨ショッピングに予算を!

ホーチミンのドンコイ通りのような雑貨が数十軒と立ち並ぶ通りは残念ながらハノイにはありませんが、ハノイ大教会周辺のニャートー通りなどには、お洒落な雑貨店がいくつか並んでいます。雑貨土産を考えている方は、この界隈でショッピングするといいでしょう。

また、滞在が金曜~日曜に跨いでいるのであれば、旧市街のナイトマーケットでお土産を選ぶのもいいです。ただし、品質はニャートー通りの店の方が無論上ですし、少数民族の衣装生地を使ったポーチや財布などは値が多少張る(1000円くらい)ので、品質を重視した方が賢明といえます。

まとめ

雑貨ショッピングにホアンキエム湖の散歩。夜は水上人形劇を鑑賞し旧市街を歩きながらナイトマーケットに顔を出す。そんなスタンダードの観光プランに徹することになります。とはいえ、それがハノイ旅行のハイライトでもありますので、十分楽しむことはできるはず。

予算3万~5万円:ホテル、レストランともにワンランク上の充実した旅を

Ⓒ Apricot Hotel

ホテル

3万円以上の予算が取れるのであれば、ホテルはワンランク上の上質な3つ星から4つ星に宿泊することができます。現地で予約するよりも、ネットの方が割安の場合もあるので、双方料金をチェックするのは必要不可欠。ただし、現地で直接予約する際、連泊する旨を伝えると通常よりも安くなる場合もあります。高級ホテルでもある程度の交渉はできることを覚えておいてください。

また、1つから3つ星の低級・中級ホテルに宿をとって、あまった予算を豪華な食事に回すのも手。フレンチレストランや高級ベトナム料理店も市内にいくつかあるので、ホテルスタッフに予約してもらったのち、タクシーで向かいましょう。

バッチャン村の街角風景

郊外バッチャン村へ行こう

とはいえ、大部分の予算はホテルとレストランにとられてしまいます。半分から3分1程度の時間はホテルライフを楽しむつもりで、多少高級なホテルをとるのも旅行らしくておすすめです。また、郊外観光といえば世界遺産のハロン湾やニンビン省、山岳地帯サパなどが旅行先として定番ですが、残念ながら5万円以下の予算だとかなり厳しいです。

そこで、おすすめなのが市街地からタクシーで片道30~40分程度で行ける"バッチャン村"。かつて北ベトナムや中国の皇帝に献上されたとされる伝統の陶磁器を作る村。雑貨店に行けば必ずバッチャン焼きは定番土産として置いてありますね。

ホーチミン博物館

博物館でベトナムの歴史を知る

この予算であれば、基本は市内観光に徹することになるでしょう。市内観光でも博物館では入場料が発生しますし、カメラの持ち込みは別途料金(200円程度)徴収されることもあります。ハノイ市内の博物館はベトナム戦争関連と北ベトナムの有史時代からの歴史博物館に大別することができます。

また、市内からタクシーで30分ほど走ったところにある民族学博物館は、ベトナムに点在する少数民族の生活を紹介した国内でも希少の博物館。時間がある方は是非おすすめしたいところです。

まとめ

ホーチミンでは5万円あればスパも高級レストランも実現しますが、大半のハノイ旅行者の目的であるサパやハロン湾はちょっと厳しそうです。レストランで豪華な食事、ホテルのプールサイドでカクテルを、といった市内観光にプラスしたワンランク上の滞在を期待することができます。

予算5万円以上~:郊外エリア観光に精を。世界遺産ハロン湾は必見

ホテル

ハノイ市内の5つ星ホテルは1泊1万数千円程度~で宿泊できます。ホテルライフをより快適に、と考えている方はファシリティサービスが充実しているホテルを選びましょう。せっかく5つ星ホテルに滞在しても、終日外出していてはもったいありません。ホテルで贅沢スパや高級レストランで食事をとる喜びを覚えるのも、また贅沢な旅の思い出と醍醐味になるかと思います。

世界遺産ハロン湾

世界遺産ハロン湾

予算を5万円以上確保できるのであれば、積極的に郊外エリアに足を運ぶべきといえます。その象徴となるのが世界遺産のハロン湾。2000以上の大小の奇岩と広大なハロン湾が織りなす大自然の風景は一生に一度は見たいもの。ツアーではクルーズ船にてハロン湾を周遊することができます。

中でもクルーズ船に宿泊できるツアーはハネムーンとしても人気。ヨガをしながら朝日鑑賞をしたり、水上に建つ家々の訪問、サンセットを眺めながらの甲板ディナーは思い出に残ることでしょう。滞在時間の大半を割いてでも一泊二日のハロン湾クルーズはおすすめとなります。

ⒸWikipedia

サパで少数民族と交流

ベトナムは53の少数民族とベトナム人(キン族)の54の民族で構成される多民族国家。北部ラオカウは中国との国境に面する山岳地帯ですが、そのサパという町には複数の少数民族が暮らしていて、キン族や旅行者との交流も盛んにおこなわれています。彼らの開くマーケットで買い物をしたり、トレッキングツアー、ホームステイなども体験可能。お金では買えない価値ある時間を満喫することができるでしょう。

まとめ

ハノイはホーチミンと異なりスパや雑貨巡りよりは遠方地への観光が定番となります。そう考えると、やはり予算は多いに越したことはない様子。5万円以上7~10万円程度は持っていきたいところです。

郊外観光目的なら5万円以上の予算を確保

ハノイ旅行者の多くは世界遺産のハロン湾目的かと思います。そうなるとホテル込みで一人当たり5万円以上はかかってしまいますので、レストランでの食事、博物館、移動費、お土産もろもろ合わせて10万円程度は持っていくようにするのが安心です。一方5万円以下の予算であれば市内観光に徹することになりそう。ただホテル代や食事代を節約すれば、なんとか日帰りでハロン湾観光ができるかもしれません。

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